2016年12月31日

PICKUP NEWS


<社説>知事権限封じ検討 愚策やめて辺野古断念せよ(2016/12/30琉球新報)
名護市辺野古の新基地建設で、政府が翁長雄志知事の承認が必要となる埋め立て計画の変更申請を避けることを検討している。知事権限での工事中断回避が目的だ。果たしてそんなことが可能なのか。・・・防衛省の地方協力局長は2014年の衆院安全保障委員会で辺野古の埋め立てについて「工事促進に資する工法への変更、環境保全の観点などから変更を申請することはあり得る」と述べている。ところが政府は知事の権限を封じるため、変更申請をしない方針へと舵(かじ)を切った。「なりふり構わぬ」とはこういう姿勢を指す。・・・どちらを選んでも2件の作業は市もしくは県の同意が必要となる。それとも美謝川は河口部をふさいだまま放置するのか。北部訓練場のヘリパッド建設のように、ヘリコプターで土砂を空輸するとでもいうのか。政府関係者は「いくらかかってもそのまま造る」と言っている。愚策としか言いようがない。すでに工事は破綻している。往生際の悪いことなどせず、辺野古移設そのものを断念すべきだ。 
http://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-420002.html



空中給油 来月再開 オスプレイ訓練 海兵隊、本紙への回答修正(2016/12/30琉球新報)
オスプレイ墜落で事故原因となった空中給油訓練について、在日米軍は29日までに日本政府に対し、年明けにも空中給油訓練を再開すると伝達した。また、在沖米海兵隊は先に空中給油訓練を「19日に再開した」と琉球新報に回答していたが28日、「空中給油訓練は(事故が起きた)12月13日以降実施していない」と回答を修正した。沖縄県がオスプレイ自体の飛行中止を求める中で、事故原因となった訓練も再開されることになり、県内の反発は必至だ。
http://ryukyushimpo.jp/news/entry-420007.html



衝撃の発言が象徴する沖縄の1年… 読者が選ぶ「沖縄版流行語大賞2016」(2016/12/30沖縄タイムス)
ことし1年間を象徴する言葉として、沖縄タイムスがノミネートした19語の中から読者が選ぶ「沖縄版・流行語大賞2016」に、「『土人』『シナ人』発言」が決まった。東村高江周辺のヘリパッド建設に反対し、現場で抗議する人々に対し、いずれも大阪府警の機動隊員が言った。発言は機動隊員個人の問題ではなく、琉球処分からつながる本土側の県民への差別意識が露骨に出た言葉として批判が集中した。・・・明るい話題から発信された言葉としては、「世界のウチナーンチュ」が4位に入った。26カ国・2地域から過去最多の7297人が海外から参加した「第6回世界のウチナーンチュ大会」(10月26〜30日)。閉会式では「世界のウチナーンチュの日」宣言があり、海外から来た県系人と県民が互いの絆を再確認した。・・・5位の「子どもの貧困」は、昨年の9位から票を伸ばして2年連続でランクインした。県は1月、沖縄の子どもの貧困率が29・9%と発表。都道府県として初めての調査で、全国の16・3%の2倍近く上回る深刻な状況、18歳以下の3人に1人が貧困状態で暮らしている実態が明らかになった。ひとり親世帯の貧困率は58・9%で、さらに厳しい数字となった。選んだ理由として「連日報道され、新聞やテレビで深刻な状況を思い知らされた」などがあり、関心の高さを示した。
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/77992



ジュゴンの影響調査求める、沖縄(2016/12/28京都新聞)
オスプレイ事故で環境団体/ 沖縄県名護市沿岸で起きた米軍の新型輸送機オスプレイの事故で、現場周辺に生息するジュゴンへの影響が懸念されるとして、日本自然保護協会(東京)など6団体が連名で28日、環境調査を求める要望書を政府と在日米軍に送付した。ジュゴンは国の天然記念物で、国内の生息は沖縄本島沿岸の3頭だけとの見方が強い。要望書は「墜落した海域にある藻場を1頭が主な餌場にしており、別の1頭も付近を使っている。一歩間違えば機体がジュゴンの上に落下していた」と指摘。機体の燃料など化学物質の影響がないか調べることや、生息域の上空で訓練しないことを求めた。
http://www.kyoto-np.co.jp/environment/article/20161228000112



辺野古工事再開  強硬姿勢は解決妨げる(2016/12/28京都新聞)
国は聞く耳を持たないのか−。激しい抗議の声は当然だろう。政府は、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設工事を約9カ月半ぶりに再開した。県の埋め立て承認取り消しを巡る最高裁判決で、県側の敗訴が確定して1週間。県が取り消しを撤回してすぐ工事にかかった。翁長雄志知事は工事再開前の協議を求めたが、政府は拒否した。なぜそこまで強硬な姿勢で急ぐのか。県側はあらゆる手段で移設を阻止する姿勢を強めており、問題解決の糸口が遠のくばかりだ。政府は、最高裁の軍配を辺野古移設の「錦の御旗」にしたいようだ。翁長氏と会談した菅義偉官房長官は「(わが国は)法治国家だ」と司法決着を強調した。だが、最高裁は行政手続きに欠陥がなかったかを審理し、法的に前知事の埋め立て承認は不合理でないとしたにすぎない。移設計画自体にお墨付きを与えたわけではない。むしろ一連の経過は裁判所では問題解決できないことを浮き彫りにしたのではないか。・・・翁長氏は、来年3月が更新期限の岩礁破砕許可など県が持つ権限を駆使して移設阻止を貫く構えだ。政府は北部訓練場の部分返還の実績を訴えるが、在日米軍施設の依然7割が集中する県内での負担付け替えでは納得を得られまい。沖縄ではオスプレイ問題から米海兵隊や全基地の撤去を求める声も広がりつつある。地元の理解なしに安定的な基地運用はできない。事態を打開するには、まずは工事を止め、普天間の危険除去という共通目標に沿う新たな道を話し合いで探るべきだ。
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/



未来への伝言 95歳の筆 富山妙子さん特別展示 埼玉・原爆の図丸木美術館(2016/12/28ヒロシマ平和メディアセンター)
 アジアとの関係や戦争が残す傷痕に向き合い、創作を続ける画家富山妙子さん(95)=東京都世田谷区。新作を含む油彩画やコラージュ作品を集めた特別展示が1月14日まで、埼玉県東松山市の原爆の図丸木美術館で開かれている。 ・・・ 神戸市に生まれ、少女時代を旧満州(中国東北部)で送った。本展のために制作した「始まりの風景」は、赤く染まる広大な大地。「私にとって旧満州の風景は、戦争の始まりであり、私の人生の始まり」と話す。 ・・・ 福島第1原発後に描いた「フクシマ―春、セシウム137」なども出展。富山さんは「ひとたび戦争をすると、苦しみは世代や世紀を超えても癒えない。原発事故も同じ」と語った。
http://www.hiroshimapeacemedia.jp/?p=67968



(社説)靖国参拝 「真珠湾」は何だったか(2016/12/28朝日新聞)
 稲田防衛相が靖国神社に参拝した。極めて残念だ。安倍首相がオバマ米大統領と真珠湾を訪ね、日米の「和解」を強調したばかりである。稲田氏も同行したこの真珠湾訪問で、日本の過去の歴史をめぐる問題は清算された。稲田氏がそう考えているとしたら、それは大きな誤りだ。稲田氏は「祖国のために命を捧げた方々に敬意と追悼の意を表するのは、どの国でも理解をしていただける」と語った。戦争で命を失った肉親や友を悼むため、遺族や一般の人々が靖国で手を合わせる。そのことは、自然な営みである。だが首相をはじめ政治指導者の参拝となると、その意味は異なる。靖国には、若者たちをアジアや太平洋地域の戦場に送った側のA級戦犯が合祀(ごうし)されているからだ。

 そこに政治家が参拝することに、割り切れない思いをもつ遺族もいる。中国、韓国、さらには欧米など国際社会にも、日本がかつての戦争責任から目を背けようとしているとの疑いを広げかねない。

 まして稲田氏は自衛隊を指揮監督する立場の防衛相である。・・・首相が昨年4月の米議会演説で「先の大戦に対する痛切な反省」や「アジア諸国民に苦しみを与えた事実」に触れ、今回、真珠湾を訪問したのは、そうした経緯を踏まえ、日本の首相としての歴史認識に変わりがないことを示すためだったはずだ。首相が重用し続けている稲田氏の言動は、個人の行為にとどまらず、政権の意思と受け止められかねない。首相のこれまでの積み重ねを傷つけ、その真意に再び疑念を広げるだろう。稲田氏の参拝は、首相を支持する右派へのメッセージと見ることもできる。首相の真珠湾での演説も、旧日本軍が悲惨な被害をもたらしたアジア太平洋地域への視線は希薄だった。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12728845.html



(社説余滴)「土人」と「田舎のプロレス」 坪井ゆづる(2016/12/28朝日新聞)
政治家の言動が、がさつになっている。論説委員に4年ぶりに戻ってから半年、そう実感する日々だ。官房副長官が野党の国会対応を「田舎のプロレス」「ある意味、茶番だ」と言った。農林水産相は審議が始まってまもなく、「強行採決」を促すかのような発言をした。ともに国会審議をバカにする姿勢がありありだ。ただ、2人は発言を撤回し、謝罪もした。その意味では、見慣れた光景だった。これに比べて、鶴保庸介沖縄・北方相の「土人」をめぐる対応は人権にかかわる、より深刻な問題だと考える。沖縄県の米軍訓練場の工事現場で10月に、大阪府警の機動隊員が市民に「ボケ、土人が」と口走った。これについて国会で「私個人が大臣という立場で、これが差別であるというふうに断じることは到底できない」と答えた。12月の国会審議でも、同じような答弁を重ねた。

 なぜ、差別ではないのか。

 「土人」には「その土地に生まれ住む人」だけでなく、「未開の土着人。軽侮の意を含んで使われた」(広辞苑)という意味がある。「ボケ」をつければ、相手をさげすんでいるのは明らかだ。「大臣という立場」の使い方も解せない。カッとなった若い機動隊員とは違う。国民に選ばれた政治家、しかも閣僚ならばこそ、差別だと認めるべき立場ではないのか。・・・いま、世の中では「正規VS.非正規」や世代間の格差が露見し、不平や不満が鬱積(うっせき)している。そのトゲトゲしさが融和よりも相手を撃破する政治手法への支持を広げてゆく。だから言葉もささくれ立つ。こんな時代こそ、人権や差別に敏感でありたい。とくに政治家には、そうあってほしい。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12728847.html?ref=pcviewpage



(声)この1年:上 ショックだった「土人」発言(2016/12/28朝日新聞)高校生 張明希(千葉県 16)
 今年、一番ショックだったのは沖縄住民への機動隊員の「土人」発言だった。朝鮮学校への差別を思い出したからだ。小学6年生のころ、朝鮮学校は高校無償化から外された。母とデモに参加した。プラカードを掲げ歩き始めるとすぐに「朝鮮人を皆殺しにしてやる」「日本から出て行け」と声が聞こえた。涙をこらえながら歩くことしかできなかった。「土人」と呼ばれた沖縄の人も、あの日の私のように悲しく、恐ろしく、やるせない気持ちでいっぱいだったろう。実際にヘイトスピーチが行われているのに、関心を持たない人がいる。私たちのデモの時も見て見ぬふりをする人がいた。いわれなき差別発言が続き、在日外国人への差別が根強く残る。多くの国や民族が集う東京五輪は、沖縄の人や在日外国人が心から歓迎する大会になるだろうか。ヘイトスピーチがない社会が一日も早く訪れることを願う。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12728848.html?ref=pcviewpage



(声)この1年:上 むのさんの精神は残り続ける(2016/12/28朝日新聞)無職 伊藤泰介(山梨県 73)
 むのたけじさんが今年、101歳の生涯を閉じた。最後まで、ジャーナリストの気概を貫かれた。訃報(ふほう)記事を読みつつ、時が過ぎ去る寂しさとともに、遠い記憶がよみがえった。ベトナム戦争があった1960年代から70年代。学生だった私は、むのさんの「踏まれ石の返書」という本を、変わった書名に引かれて読んだ。人々が問題を共有して議論することの大切さを学んだ。平和と戦争をめぐり、学生仲間と青臭い議論をたたかわせた。青春の思い出である。むのさんの出発点は敗戦だった。新聞人として戦争責任を取ると朝日新聞社を退社した。故郷の秋田県で新聞「たいまつ」を創刊。こんな新聞記者がいたのだと驚き、感銘した。ジャーナリストとしての気迫を見た。むのさんは現実と結びつけて理想を語り続けた。言葉にはあいまいさがなく、八方美人的な妥協もない。重い現実に踏まれている石でも返すべき言葉を持つという精神は、私の導きの糸となった。警鐘の声は、もう聞くことができない。だが、むのさんの言葉と精神は、複雑な時代に「返書」として残り続ける。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12728855.html



デビー・レイノルズさん死去 映画「雨に唄えば」 フィッシャーさん母(2016/12/28朝日新聞)
デビー・レイノルズさん(米俳優)AP通信によると28日、ロサンゼルスで死去、84歳。娘で映画「スター・ウォーズ」のレイア姫役で知られた俳優のキャリー・フィッシャーさんが27日に亡くなったばかりだった。AP通信によると、28日に病院に搬送され、そのまま息を引き取った。息子のトッド・フィッシャーさんは、レイノルズさんが「キャリーと一緒にいたい」と言った後に亡くなったと語ったという。レイノルズさんは52年のミュージカル映画「雨に唄(うた)えば」に出演して注目を集めた。(ニューヨーク)
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12728901.html



根津甚八さん死去 「さらば愛しき大地」 69歳(2016/12/28朝日新聞)
陰のある二枚目役で舞台からテレビ、映画まで出演した俳優の根津甚八(ねづ・じんぱち、本名根津透〈ねづ・とおる〉)さんが29日昼、肺炎で都内の病院で死去した。69歳だった。葬儀は近親者で営む。唐十郎主宰の劇団「状況劇場」に参加。79年の退団まで人気役者として活躍した。テレビでは山田太一脚本「男たちの旅路」の1編「墓場の島」(77年)でスター歌手に仕立てられた若者の反逆を演じて強い印象を残した。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12728902.html


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2016年12月29日

PICKUP NEWS


(ザ・コラム)残された言葉 日本人は変わったのか 駒野剛(2016/12/29朝日新聞)
 今年のクリスマスの翌日。東京都千代田区の上智大学構内にある小聖堂で、2年前亡くなった神父の追悼ミサが捧げられた。37年前の同じ季節。新宿駅周辺には聖歌も流れていただろう。足早に通り過ぎる人々へ声をかける学生たちとともに、その神父の姿があった。カトリックの修道会イエズス会に属したヨゼフ・ピタウ氏である。・・・1960〜70年代、インドシナは米ソ対立の代理戦争の場と化す。大量の武器弾薬が使われ、戦闘員の死者は米軍約6万人、敵対した南ベトナム解放民族戦線約98万人。これに多数の民衆の犠牲が加わった。米軍が撤退した73年3月以降も戦闘は続く。78年12月にはベトナムが隣国カンボジアに侵攻、カンボジア国内も親ベトナム派と反対派とで内戦を繰り広げた。

 戦争の泥沼化により、「ボートピープル」と呼ばれた難民の日本上陸も増え、75年の126人から、79年に1165人となり、以降4年連続で千人台を記録する。街頭募金は、まさにこの時期のことだった。大学として難民救援活動を進める、と評議会で決定。学生、教職員のボランティアを10人ずつ交代で、17次にわたり、タイ東部サケーオの難民キャンプに派遣した。・・・学内が一致して支援に積極的だったわけではない。「学生に事故でもあったらどう責任を取るつもりか」と異論もあった。

 ピタウ氏はひるまなかった。「学生たちは、何かを与えると同時に多くのものを与えられるに違いない」と信じたからだ。・・・ 04年3月、22年余にして願いはかなう。だが、「ふるさと」は何かが違っていた。「年に3万人を超える自殺者、その中には少年少女も含まれている」「『助けて』の一言が言えないばかりに1人苦しみ、最悪の場合は自ら命を絶つ人が少なくないと耳にする…どうして誰も、手を差し伸べないのか」。記した文面には怒りすら漂う。・・・22年余で日本人はバブル経済と崩壊を経験し、今は長引く経済停滞下にある。金と生活に追われるあまり、私たちは共に生きることの大切さを、置き忘れたのではないか。「一人ひとりが互いを大切にして初めて『人間』という概念が成り立つ。どうか、この日本語にこめられた深い意味を再認識して下さい」。重い言葉が残った。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12727455.html



(社説)真珠湾訪問 「戦後」は終わらない(2016/12/29朝日新聞)
 旧日本軍による奇襲から75年。米ハワイの真珠湾を訪問中の安倍首相がオバマ大統領と演説し、かつての敵味方による「和解の力」を訴えた。・・・真珠湾攻撃から半世紀の1991年、当時の渡辺美智雄副総理・外相は「我が国の過去の行為に対し深く反省します」とする談話を発表した。安倍首相自身も昨年4月、米議会での演説で「先の大戦に対する痛切な反省」や「アジア諸国民に苦しみを与えた事実」に言及した。だが、未来志向は、過去を乗り越える不断の努力のうえに成り立つ。日米の首脳がともに世界に語りかける絶好の機会に、先の戦争をどう総括するか、日本のリーダーとして発信しなかったことは残念でならない。アジアへの視線も希薄だ。

太平洋戦争は日米だけの戦争だったわけではない。米英などとの開戦は、満州事変以来の10年に及ぶ中国への侵略や、その行き詰まりを打開するための東南アジアへの武力進出から生まれた。アジアの人々にも悲惨な犠牲を強いたことを忘れてはならない。・・・ 演説で首相は日米同盟を「希望の同盟」と自賛したが、沖縄には触れなかった。日米の「和解」は強調するのに、過重な基地負担にあえぐ沖縄との和解には背を向ける。そんな首相の姿勢は、納得できるものではない。首相は、今回の演説で戦後を終わらせたかったのだろう。だが逆に印象に残ったのは、過去を語らず、沖縄の声を聞かず、「美しい未来」を強調しようとする首相の姿である。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12727453.html



筆洗(2016/12/29東京新聞)
フォークランド紛争の勝利に英国が沸いていた一九八二年の夏、カンタベリー大主教のロバート・ランシー氏が戦争終結への感謝の礼拝で語った言葉は、サッチャー首相を激怒させたと伝えられる▼勝利を祝し、愛国心の尊さをうたい上げる。首相らは、そういう言葉を期待していた。だが、第二次大戦を将校として戦い、戦争の現実を目に焼き付けた大主教は、国民に「殺されたアルゼンチンの若い兵士のために祈ろう」と語り掛けた▼「悲しみをともにすることが、戦い合った者を再び結び付ける力となるはずです。苦悩を分かち合うことが、和解への橋を架けてくれることでしょう」。それは「和解」のための祈りの言葉だった▼日米開戦から七十五年。米大統領と真珠湾を訪れた安倍首相は「耳を澄まして心を研ぎ澄ますと、風と波の音とともに兵士たちの声が聞こえてきます」と語り、開戦の場となった美しい入り江を「和解の象徴」としようと語った▼そんな言葉を、沖縄の人々はどう受け止めたろうか。辺野古の美しい入り江を埋め立てて新基地とする工事がおととい、再開された。耳を澄まして沖縄の声を聞こうとせぬ政府の姿勢に、翁長雄志知事は「沖縄県民を日本国民として見ていない」とまで言っている▼あの戦争から今なお続く沖縄の苦悩を分かち合う。首相には、自ら架けるべき「和解への橋」がある。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2016122902000132.html



首相、真珠湾で慰霊 和解の力、アジアにこそ(2016/12/29東京新聞)

◆謝罪、反省の言葉なく
 より重要なことは、首相が開戦の地で何を発信したかである。首相は記念館を望む埠頭(ふとう)で演説し、「戦争の惨禍は、二度と繰り返してはならない。私たちはそう誓いました」「戦後七十年間に及ぶ平和国家としての歩みに、私たち日本人は静かな誇りを感じながら、この不動の方針を、これからも貫いてまいります」と述べた。 専守防衛に徹し、二度と軍事大国にならないという日本の平和主義は戦後日本を貫き、国際社会の信頼と尊敬を勝ち得てきた「国のかたち」である。開戦の地で、不戦をあらためて誓う意味は重い。ただ、首相の演説は、かつて激しい戦火を交えた両国が「歴史にまれな、深く、強く結ばれた同盟国」になった意義を強調することに重きが置かれ、反省や謝罪の言葉はなかった。不戦の誓いは、無謀な戦争に突入して、国内外に多大な損害を与え、日本人だけで三百十万人の犠牲者を出した、先の大戦に対する痛切な反省に基づいていると考えるのが一般的だろう。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016122902000133.html



稲田防衛相が靖国神社参拝 就任後初、中韓から批判や懸念(2016/12/29東京新聞)
 稲田朋美防衛相は29日午前、東京・九段北の靖国神社を参拝した。稲田氏の参拝は今年8月の防衛相就任後初めて。安倍晋三首相が米ハワイの真珠湾をオバマ大統領と慰霊のために訪れた翌日の参拝となった。靖国神社には極東国際軍事裁判(東京裁判)のA級戦犯が合祀されており、中韓両国から批判や懸念の声が出た。首相は神奈川県茅ケ崎市のゴルフ場で記者団の質問に「ノーコメント」と述べた。韓国外務省は「嘆かわしい」との報道官論評を発表し、韓国国防省も憂慮を表明した。中国メディアは批判的に報じた。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016122901000514.html



社説 辺野古工事再開 なぜ沖縄に寄り添わぬ(2016/12/29ヒロシマ平和メディアセンター)
最高裁判決は20日に出たばかりだ。沖縄県民にすれば年末年始ぐらいは心穏やかに迎えたかったに違いない。間を置かない政府の対応は、沖縄との溝をより深めることになろう。翁長雄志(おなが・たけし)知事が再開を前に官邸に菅義偉官房長官を訪ね、話し合いの継続を求めたのに対して菅氏は拒んだ。記者会見では「わが国は法治国家だから最高裁の判断に従うのが当然」としたが、埋め立てが法的に可能になったことと実際に工事を進めるかどうかの判断は別である。 ・・・このままなら自然環境への影響が著しく、原状回復が困難となる埋め立ての本体工事が年度内にも着工される。海底岩礁を壊す作業に必要な許可など、知事はあらゆる知事権限を駆使して阻止するという。政府と沖縄が厳しく対立する構図は続く。

 選挙などを通じて示されてきた沖縄の民意は、憲法が保障する民主主義や地方自治の結晶である。問答無用の政府に「銃剣とブルドーザー」で軍用地を接収した米軍統治下と重ねる人もいよう。政府は司法判断を錦の御旗と誇るのではなく、法廷闘争の泥沼に至ったことを謙虚に反省すべきではないか。首相らが口にしてきた「沖縄県民に寄り添う」との誓いが守られているか自問してほしい。 ・・・辺野古だけではない。大阪府警の機動隊員による「土人」発言もそうだ。北部訓練場のヘリコプター離着陸帯(ヘリパッド)建設現場付近で抗議活動をする人をなじった。これを責めるどころか、鶴保庸介沖縄北方担当相は「差別とは断定できない」とはぐらかした。感覚のまひが政府に広がっているとしたら由々しきことだろう。今月になって垂直離着陸輸送機オスプレイの「墜落」事故も象徴的だ。地元の懸念が現実のものになっただけでなく日米地位協定で日本側の警察司法権が制限された。政府は不時着だと矮小(わいしょう)化する米軍の肩を持ち、事故から1週間足らずで飛行再開を容認した。県民ならずとも到底、受け入れられない。
http://www.hiroshimapeacemedia.jp/?p=67943


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PICKUP NEWS


首相の真珠湾慰霊 国内から注文「これで和解成立でない」(2016/12/28東京新聞)
 日米開戦の地となったハワイ・真珠湾で二十八日に演説した安倍晋三首相は「和解の力」と日米の結束を繰り返した。演説を聞いた国内の戦争被害者や在日米軍基地が集中する沖縄出身者からは「言葉よりも行動を」「まずアジアへの謝罪を」という厳しい声が上がった。 「安倍首相は日米関係を希望の同盟と強調したが、沖縄にとっては絶望の同盟になりつつある。沖縄が置き去りにされていると実感した」。沖縄在住や出身の学生らでつくる「SEALDs(シールズ)琉球」の中心メンバーだった国際基督教大四年、元山仁士郎さん(25)=東京都杉並区=はそう受け止めた。首相は「(日米は)共通の価値のもと信頼を育てた」と語った。元山さんは「日米が共通して持っているはずの民主主義や地方自治の価値観をないがしろにして、沖縄に米軍基地の負担が押し付けられているのに」と違和感を覚えた。・・・ 大空襲を生き延び、戦争被害を語り継いでいる早乙女さんは、当時の米軍パイロットからも話を聴いた。「彼らにとって、十万人もの命が失われた東京大空襲は『リメンバー・パールハーバー』だった」といい、「安倍首相の演説は真珠湾攻撃のつけが国民に回ってきたことに、言及はなかった」と残念がった。さらに「真珠湾攻撃以前に日本は中国や朝鮮半島を侵略し、マレー半島に上陸した。本来、アジア太平洋諸国への謝罪をまずすべきではないのか」と疑問を投げ掛けた。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201612/CK2016122802000234.html



<社説>辺野古工事再開 法治国家否定する暴挙だ 政府の虚勢に民意揺るがず(2016/12/28琉球新報)
新基地建設に反対する県民の願いが年の瀬に踏みにじられた。年内工事再開の事実を突き付け、建設阻止を諦めさせる狙いが政府にあるならば大きな誤りだ。沖縄防衛局は米軍普天間飛行場返還に伴う名護市辺野古への新基地建設に向け、工事を約10カ月ぶりに再開した。キャンプ・シュワブ内に保管しているフロート(浮具)を海上に設置する作業を進めた。多くの県民はこの暴挙を政府の虚勢だと受け止めているはずだ。新基地建設ノーの強固な意思は、政府の強行策によって揺らぐことはない。むしろ県民の怒りの火に油を注ぐ結果を招くものだ。 菅義偉官房長官との会談で翁長雄志知事は「事前協議を含め、話し合いを続けてほしい」と要請した。菅官房長官は「工事再開に向けて必要な準備を行っている。わが国は法治国家で、確定判決の趣旨に従って工事を進める」と拒否した。まさしく問答無用であり、およそ民主国家が取るべき態度ではない。ここに安倍政権の専横が露骨に表れている。翁長知事が「強硬的にならざるを得ない」と対抗措置を示唆したのも当然だ。菅官房長官は「法治国家」を説き、工事再開の根拠に最高裁判決を挙げた。しかし、沖縄を相手に法治国家を逸脱する行為を重ねてきたのは、ほかならぬ政府の方だ。海上保安官による過剰警備に象徴されるように、選挙などで幾度も示された新基地拒否の民意と、それに基づく建設反対運動を政府は力ずくで抑え付けた。沖縄の自己決定権を否定するものであり、法の下の平等、言論の自由を規定する憲法の精神にも背くものだ。
http://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-419004.html



社説[辺野古工事再開]法的権限サヤに収めよ(2016/12/28沖縄タイムス)
民意が踏みにじられ、軽んじられ、国策が強行される。住民運動を力で排除し、公金をばらまき、地域をずたずたに分断して。 新基地建設を巡り、翁長雄志知事が「辺野古沿岸部の埋め立て承認取り消し処分」を取り下げたことを受け、政府は27日、埋め立てに向けた工事を再開した。・・・政府・自民党の圧力で、自民党国会議員5人が「県外移設」の公約をかなぐり捨て、仲井真氏が県民への事前説明もほとんどないまま埋め立てを承認したのは、3年前のちょうどこの時期だ。すべての混乱の原因はここにある。・・・県が15年に実施した県民意識調査で、米軍基地が沖縄に集中する現状を約7割の人たちが「差別的だと思う」と回答した。私たちが「差別」という重い言葉で本土の人たちに問うのは、基地負担の不均衡の解消である。自分たちが受け入れられないものを未来にわたって沖縄に押し付けようというのは公平・公正・正義に反する。沖縄と本土との埋めがたい溝が、沖縄に基地を集中させる見返りに金をばらまくという「補償型政治」によってもたらされていることも忘れてはならない。米軍再編交付金は、米軍再編への協力度合いに応じて支払われるという究極の「アメとムチ」政策である。・・・戦後、これだけ基地を押し付けておきながら、なぜこれから先も沖縄だけが負担を強いられなければならないのか。どう考えても理不尽である。沖縄の人々が望んでいるのは、憲法で保障された普通の生活だ。基地の過重負担を解消してほしいというのは、決して過大な要求ではない。 
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/77704



石垣島北部で謎の発光体 円盤状に「鳥肌」 天灯との指摘も(2016/12/28沖縄タイムス)
 沖縄県石垣島北部の久宇良地域で29日午後7時40分ごろ、西の海上に浮かぶ異様に強い謎の発光体が目撃された。星空ツアーを手掛ける「星空ファーム久宇良」の新垣信成さん(34)が写真や動画を撮影した。「(熱気球の一種の)天灯ではないか」との指摘もあるが、新垣さんは「明らかに異常で強い光」と否定し「正直、怖かった。正体は何なのか検証してほしい」としている。目撃したのは、ツアー準備のため車で県道206号を北上していたとき。水平線上にオレンジ色の光が一つ見え、10分ほど制止したまま徐々に四つに増えたという。「写真を撮ると円盤状になっていて鳥肌が立った」。星空に携わる職業柄「星も出ない低い位置で、衛星や航空機、船の光とも明らかに違う」と言い切る。一緒だったスタッフの加瀬依子さん(28)も「不気味だった」。

 一方で画像を見た石垣島天文台の宮地竹史所長は「色や高さなどからクルーズ船やホテルなどで最近よく飛ばされる天灯に非常に似ている」と印象を語った。石垣島地方気象台によると同日午後7時ごろの天候は曇りで、8時ごろには晴れ間もあった。発光体を観測したという記録はない。
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/64556



超巨大火山に噴火の兆候、イタリア(2016/12/28ナショナルジオグラフィックス)
50万人が住むイタリアの大規模な火山性カルデラ盆地、カンピ・フレグレイの地下にある超巨大火山が、500年の休止期間を終え、“臨界状態”に近づく可能性があるという論文が、12月20日付の科学誌『Nature Communications』に掲載された。・・・近い将来、マグマの高熱のガスが突然噴出し、大規模な噴火を引き起こす可能性がある、と科学者たちは警告している。だが噴火する時期は今のところ予測不可能だ。イタリア政府はこの発表を受け、噴火の警戒レベルを緑の「正常」から黄の「要警戒」に変更した。つまり、性急な行動をとらずに、引き続き行われる調査に注意するよう勧告している。
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/122700499/


posted by オダック at 08:45| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする