2018年11月30日

PICKUP NEWS


(声)介護保険の後退、だましうちでは(2018/11/30朝日新聞) 無職 黒木美春(宮崎県 70)
 先日、地域包括支援センターの方が見えた。これまで受けていた「生活援助」をヘルパーさんと私の「共同作業」にするという。

 私は内部障害1級。さらに腰椎椎間板(ようついついかんばん)ヘルニアで、杖などを使って休み休みしか歩けない。腰痛は強く、下半身に痛み、冷え、しびれを伴う。目の病気もある。どうしても困難な家事だけ週1回の支援を受けていたが、どうにかでも移動できれば、どんな家事も可能と言われ、愕然(がくぜん)とした。

 一人暮らしの私は、動くのが難しくなったら介護保険に頼って生活を、と障碍(しょうがい)を抱えつつ働き、介護保険料を納めてきた。介護費膨張を抑えるというが、団塊の世代が一斉に年を取ることなど頭脳明晰(めいせき)な官僚の方々ならお見通しだったはず。それを介護が必要となる頃になって、介護保険料を上げ、年金は下げ、十分な介護が受けられない、では納得がいかない。これは、だましうちではないか。高齢障碍者は一日も早く終わりを迎えてくれというのと同じだ。

 これが「福祉」といえるのだろうか。努力をする気力が失せていくのを感じる。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S13791111.html?ref=pcviewpage



(声)命の水、利益の具にしてよいか(2018/11/30朝日新聞) 無職 中村亮三(東京都 75)
 電気やガスは料金滞納ですぐ止められるが、水は多少の猶予があるようだ。理由はいくつかあろうが、何といっても水の断絶はたちまち命に関わるし、その供給事業が公営であるからなのであろう。

 自然災害があったり事故があったりして、たちまち窮するのが水である。これは生きていく上で代替のきかない必需品である。だから、その間断ない提供は政治の最大の責務の一つである。

 その水。公営から民営へと門戸が開かれるという。なんたることか。公というのは、利益優先ではことを進めないという契約ではなかったか。これが民となれば経営者の利益や採算優先ということになってしまう。憲法25条2項には「国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない」と書かれている。

 国民全体の命と健康を守ることが政治の一番の仕事である限り、およそ国民が選択の余地のない生活必需品を、利益の対象としていくことは決して許されるべきではない。水は太古より「命の水」であったのだから。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S13791109.html?ref=pcviewpage



(社説)防衛大綱改定 「空母」導入には反対だ(2018/11/30朝日新聞)
 歴代内閣が否定してきた空母の保有に向け、安倍政権が一線を越えようとしている。専守防衛からの逸脱は明らかで、認めるわけにはいかない。
 政府は、海上自衛隊のヘリコプター搭載護衛艦「いずも」を改修し、垂直着艦ができる米国製の戦闘機F35Bの運用を検討してきた。年末に改定する防衛計画の大綱に、それを可能とする表現を盛り込む方針だ。
 2015年に就役した「いずも」は艦首から艦尾まで通じる飛行甲板を持つ。護衛艦と称しているが事実上のヘリ空母だ。設計段階から、戦闘機を載せる改修が想定されていた。
 憲法9条の下、歴代内閣は、自衛のための必要最小限度の範囲を超える攻撃型空母は保有できないという見解を踏襲してきた。ところが政府や自民党は、表向きは空母でないと言いながら、既成事実を積み重ねる手法をとっている。
 自民党が政府への提言で、災害派遣などにも対応する「多用途運用母艦」という名称を使っているのが典型的だ。岩屋毅防衛相は27日の会見で「せっかくある装備なので、できるだけ多用途に使っていけることが望ましい」と語った。
 事実上、空母であることは明白なのに、言葉を言い換えることで本質から目をそらそうとする。安倍政権下で何度も繰り返されてきたことである。
 そもそも空母の導入が日本の防衛にどれほど役立つのか、巨額な費用に見合う効果があるのかについては、自衛隊や専門家の間にも疑問の声がある。・・・・・
https://digital.asahi.com/articles/DA3S13791107.html?iref=comtop_shasetsu_01



自治体の財政負担、8割「反対」や「異議」 幼保無償化 首都圏主要市区・政令市(2018/11/30東京新聞)
・・・ 幼保無償化を巡っては、政府が実施を決定した際に、保護者らから「お金があるなら、待機児童対策の解消や保育の質向上を優先してほしい」との声が噴出。自治体も同様の考えが強いことが鮮明になった。
 アンケートは東京都、神奈川、千葉、埼玉各県の主な市区に全国の政令市を加えた計百自治体を対象に実施し、七十五市区から回答を得た。
 自治体に負担を求める無償化に「反対」または「無償化より優先してほしい施策がある」と答えたのは約81%の六十一で、賛成は二。複数回答で保育行政への影響を聞いたところ「財政を圧迫し、待機児童対策に悪影響」が三十二と最多で「保育の質確保に悪影響」が続いた。自由記述欄には「国の判断なのに、自治体に大きな負担が生じるなら理不尽だ」などの意見が並んだ。・・・
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201811/CK2018113002000134.html



憲法審、職権で開催 「おきて破り」野党6党派欠席(2018/11/30東京新聞)
 衆院憲法審査会が二十九日、今国会で初めて開かれ、幹事の選任を行った。立憲民主などの野党は、森英介会長(自民)が職権で開催を決めたことに反発し、欠席した。憲法審は与野党合意による運営を慣例としており、野党が欠席して開催されるのは異例。
・・・ 野党六党派は、自民党の森山裕国対委員長に抗議。立民の辻元清美国対委員長は「絶対やってはならないおきて破りをやった。憲法論議は百年遅れる」と非難した。森山氏は、自民党がまとめた四項目の改憲条文案を提示する今国会の目標について記者団に「トラブルが起きるようなやり方はいけない。慎重な対応も必要」と語った。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201811/CK2018113002000140.html



県、係争委へ審査申し出 辺野古埋め立て 撤回停止に不服(2018/11/30琉球新報)
 米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設を巡り、玉城デニー知事は29日、県の埋め立て承認撤回の効力を一時停止させた国土交通相の決定を不服として、総務省の第三者機関「国地方係争処理委員会」(係争委)へ審査を申し出る文書を送付した。審査申出書で県は執行停止決定を取り消すよう国交相への勧告を係争委に求めた。係争委は90日以内に判断を示す。県庁で会見した玉城知事は、12月中旬に辺野古に土砂投入する政府の方針に対し「対話でいい結果に導いていけると思っていたが、非常に残念だ」と反発した。
・・・ 県は係争委への審査申出書で(1)沖縄防衛局は行政不服審査制度で執行停止を申し立てることはできない(2)国交相は内閣の一員であり、防衛局の申し立てに対して判断できる立場でない―を挙げ、国交相の執行停止決定は審査庁としての立場を著しく乱用した違法なものだと主張している。執行停止決定の取り消しで撤回の効力を復活させ、海上工事を再び止める考え。
 会見で玉城知事は「国との対話を継続することで解決を図る考えだが、そのためには違法な執行停止決定は取り消される必要がある」と訴えた。係争委に対し「中立・公正な審査をお願いしたい」と語り、機会があれば自ら委員会で意見を述べたい考えを示した。・・・
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-841692.html



<金口木舌>頭越しの帰属論(2018/11/30琉球新報)
 日ロ首脳会談で北方4島のうち歯舞(はぼまい)群島、色丹(しこたん)島を「引き渡す」と明記した日ソ共同宣言を基礎として交渉することで合意した。故郷を思う元島民の声が報じられる一方、4島とアイヌ民族の関わりにはなかなか焦点が当たらない

▼江戸幕府が影響力を強める近世以前、北方4島や千島列島にはアイヌ民族が暮らしていた。北海道と同様だ。近代以降、日ロ両国はアイヌ民族の意見を聞くことなく国境線を引いた
▼国連は2007年に先住民族権利宣言を採択し、日本も賛成した。先住民族の土地や資源の権利をうたい、立法措置を促す。日本政府はアイヌ民族を先住民族と認めたが、アイヌ文化振興法は土地の権利に触れていない
「北方4島にアイヌの自治区を作ってほしい。そこでサケを捕って暮らしたい」と語ったのは旭川アイヌ協議会の川村シンリツ・エオリパック・アイヌ会長だ。昨年2月の集会で土地をアイヌに返すよう求めた
▼阿部浩己明治学院大教授は本紙の取材に「日本は植民地支配の歴史的不正義を認め、是正しなければならない。ところが沖縄とアイヌについて植民地主義の実態を解明する作業がなされていない」と指摘した
▼沖縄は現在も広大な土地が米軍に占有されたままだ。先住民族の権利をないがしろにし、頭越しに交わされる帰属論の根っこに沖縄と共通する構造が横たわっている。
https://ryukyushimpo.jp/column/entry-841477.html



<社説>韓国元徴用工判決 加害の歴史に向き合って(2018/11/30琉球新報)
 太平洋戦争中に三菱重工業に動員された韓国人元徴用工5人の遺族と元朝鮮女子勤労挺身(ていしん)隊員5人が損害賠償を求めた2件の裁判で、韓国最高裁は同社の上告を棄却した。10月の新日鉄住金に続き日本企業の敗訴が確定した。

 日本政府は強く反発している。河野太郎外相は韓国政府に適切な措置を求め「国際裁判や対抗措置も含め、あらゆる選択肢を視野に入れ、毅然(きぜん)とした対応を講ずる考えだ」と述べた。
 これに対し韓国政府も「日本政府が韓国の司法の判決に過度に反応していることは非常に遺憾で、自制を求める」と厳しくコメントした。両国関係は険悪になっている。
 10月の判決の際も日本政府は駐日韓国大使を呼んで抗議した。政府として他国の裁判所の判決を批判することはあり得るだろう。しかし、三権分立を取っている国の政府に対し、司法判断を理由として抗議することには違和感を覚える。「日本だったら最高裁も思い通りになる」とでも言いたいのだろうか。
 日本政府の批判は1965年の日韓請求権協定を根拠としている。確かに協定には「両締約国およびその国民(法人を含む)の請求権に関する問題が(中略)完全かつ最終的に解決されたことになることを確認する」とある。
 だが、韓国最高裁は、植民地支配が原因で生じた韓国人の賠償請求権は消滅しておらず、日本企業に支払い責任があると判示した。
 日本でも、請求権は消滅していないと政府自身が認めた事実がある。1991年8月27日の参院予算委員会で柳井俊二外務省条約局長は「日韓両国が国家として持っております外交保護権を相互に放棄したということでございます。従いまして、いわゆる個人の請求権そのものを国内法的な意味で消滅させたというものではございません」と答弁している。今回の判決は、個人の請求権を韓国の裁判所が国内法的に認めたことにほかならない。
・・・ 1965年の日韓協定を結んだのは軍事独裁の朴正煕政権であり、韓国国内には協定に強い批判があった。
 根本には、この間、日本が加害の歴史、責任に十分に向き合ってこなかったことがある。政府は判決を冷静に受け止め、被告企業とともに被害者が受けた痛みについて真剣に考えるべきである。
 安倍晋三首相は「徴用工」を「労働者」と言い換えた。通常の雇用関係にあったように見せる印象操作にほかならず、謙虚な態度とは程遠い。政府は植民地支配の歴史に真摯(しんし)に向き合うべきである。
https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-841478.html


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2018年11月29日

PICKUP NEWS


<税を追う>米兵器ローン急増 来年度予算圧迫 防衛省、支払い延期要請(2018/11/29東京新聞)
 防衛省が今月初め、国内の防衛関連企業六十二社に対し、二〇一九年度に納品を受ける防衛装備品代金の支払いを二〜四年延期してほしいと要請したことが関係者への取材で分かった。高額な米国製兵器の輸入拡大で「後年度負担」と呼ばれる兵器ローンの支払いが急増。編成中の一九年度予算の概算要求では、要求基準を事実上二千億円超過しており、国内企業に「返済猶予」を求めるという異例の事態となっている。 
 要請を受けた企業は「資金繰りに影響が出る」などと反発。企業側の同意がなければ支払いの先送りはできず、年末の一九年度予算案の作成までに、どれだけ削減できるかは不透明だ。
・・・ 輸送機オスプレイや早期警戒機E2Dなど、安倍政権になってから米国政府の「対外有償軍事援助(FMS)」に基づく高額兵器の輸入が急増し、FMSのローン残高は本年度一兆一千三百七十七億円と五年前の約六倍に拡大している。
 一九年度に支払時期を迎えるローンは、国内産兵器分と合わせて二兆六百四十七億円。同時に支払額より四千四百億円多い二兆五千百億円の新たなローンが発生する「自転車操業」の状態になっている。
・・・防衛省の幹部はこれまでの取材に「要求額を小さくしていると批判が来ることは分かっていたが、そうせざるを得ないほど後年度負担(兵器ローン)がのしかかっている」と証言していた。
 本年度二千二百億円を計上した米軍再編関連経費は、年末に作成する一九年度予算案にも計上する必要があり、その分を削減する必要に迫られている。そのため今回、装備品代金の支払い延期という異例の要請に踏み切ったとみられる。
 防衛省の幹部は「歳出化経費(ローン返済額)が膨らみ、予算内に収まらなくなっている。それを削減するため、単なる支払い延長では企業側に受け入れてもらえないから、追加発注を含めて依頼している」と話している。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201811/CK2018112902000149.html



【埼玉】「共生」の道模索続く 住民5000人弱、半数が外国人 川口・芝園団地(2018/11/29東京新聞)
 外国人労働者の受け入れを拡大する入管難民法などの改正案が衆議院を通過し、28日に参議院での審議に入った。受け入れ拡大の大きな課題は、増加する外国人と日本人が地域でいかに一緒に生活していくかだ。そんな変化に既に向き合ってきたのが、川口市の芝園団地。5000人弱の住民の半数以上を中国人を中心とする外国人が占める中、「共生」の道を探り続けている。 
 JR蕨駅から徒歩七分。都市再生機構(UR)が管理する団地の敷地を歩くと中国語の会話が聞こえ、掲示板には日本語と中国語の両方で書かれた案内が貼られている。団地内の商店街には、中華料理店や中国の食材が買える店が並ぶ。
 かつては、日本人と中国人のトラブルが相次いだ。
 団地は一九七八年に造成され、東京都心へのアクセスの良さなどで九〇年代後半から中国人が増え始めた。二〇一〇年頃には階段で便をしたり、ベランダからごみを投げ捨てたりする住民も現れ、ベンチに「中国人帰れ」との落書きがされるまで日本人との関係が悪化した。
 「日本には中国のように日が沈んでからも屋外で遊ぶ文化がなく、屋内で過ごす人が多い。夜、屋外では静かに過ごしましょう」
 団地自治会が作った新規入居者用の冊子には、こんな内容が中国語で書かれている。ほかにも「日本の住宅は足音が響きやすい」「階段や玄関前に私物やごみを放置しないように」など、団地生活のマナーをイラスト付きで紹介している。
 自治会事務局長の岡崎広樹さん(37)は「生活習慣の違う人が入ってくれば、日本人に不満と怒りがたまるのは当然だし、中国人には悪気がないから解決が難しい。その差を埋める必要がある」と狙いを語る。
 団地の事務所には通訳が配置され、ごみ捨て場は収集日や分類を色や中国語で分かりやすく示すように。祭りなどを通じて交流の場も増やしてきた。
 現在、目立ったトラブルはなくなった。自治会の取り組みは「多文化共生の先進的事例」として、今年二月に国際交流基金の表彰も受けた。しかし、岡崎さんは言う。「今は『共存』しているだけ。『共生』となると、今でも課題が多い」・・・・・
http://www.tokyo-np.co.jp/article/saitama/list/201811/CK2018112902000155.html



<社説>12月中旬土砂投入 どこまで民意踏みにじる(2018/11/29琉球新報)
 米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設を巡り、安倍政権の民意切り捨ての姿勢が改めて鮮明になった。辺野古移設を断念するよう求めた玉城デニー知事に対し、安倍晋三首相は「計画通り今の移設作業を進めたい」と述べ、沖縄側の要求を重ねてはねつけたのである。
 知事との会談を経て、政府は12月中旬に辺野古沿岸部への土砂投入を開始する方針を固めている。対話はポーズにすぎなかった。
 新基地建設に反対する県民の意思は、今年、4年前の2度の知事選によって明確に示された。にもかかわらず、工事を強行する安倍政権の態度は、沖縄県民を侮蔑しているとしか思えない。
 普天間飛行場のある場所は戦前、集落が点在する農村地帯だった。1945年に米軍が接収して滑走路を建設している。戦争が終わって収容所や避難先から住民が戻ったときには立ち入りができなくなっていた。
・・・ 沖縄の基地面積が増大したのは本土から海兵隊が移ってきたことが要因になっている。これらは地政学的な理由からではなく、政治的な事情から移駐した。
 多くの専門家が指摘するように、軍事面から見れば殴り込み部隊である海兵隊を沖縄に展開する理由は乏しく、「辺野古移設が唯一の解決策」ということはあり得ない。
・・・ 政府は新基地建設工事を再開するため、本来、政府機関が対象になり得ない行政不服審査制度を乱用するなど、なりふり構わない態度で沖縄を抑え付けにかかっている。土砂投入もその一環だ。既成事実を積み重ねることで、県民があきらめ、屈服するのを待っているのだろう。
 玉城知事が述べた通り、県民の多くが不平等、不公正と感じており、不満が鬱積(うっせき)している。一体、どこまで民意を踏みにじるつもりなのか。 
https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-840908.html


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2018年11月28日

PICKUP NEWS


【社説】入管法が通過 国会は責任放棄するな(2018/1/28東京新聞)
 出入国管理法改正案が衆院を通過した。首相の出張で与党が審議を急いだためだ。重要法案ならば国会延長の選択もあろう。受け入れ外国人の人権がかかる問題に真剣さが足りない。
 野党が批判し、反対する法案には、議論を尽くさねばならない。民主主義の基本的なルールであり、立法府の責任だ。
 だが、入管法改正案については、二十六日までにわずか十五時間十五分しか審議時間を使わなかった。
 自民党の石破茂元幹事長は二十六日、「成立させるだけなら圧倒的多数でできる。だが、それでは国会の意味がない」との趣旨の発言をしている。
  驚くべきは、与党が急いだ理由である。安倍晋三首相は二十九日に日本を出発し、アルゼンチンで開かれる二十カ国・地域(G20)首脳会議に出席する。この日程に合わせたというが、これはおかしい。国会は首相の下請け機関ではないのだから。
・・・ 外国人の受け入れ態勢など重要な事柄を考えれば、じっくり腰を据えた議論が必要なのに、たった十五時間余で打ち切り、採決に運ぶ手法は乱暴すぎる。首相の出張予定があったら、帰国してから審議を再開すればよい。国会延長も可能なはずだ。・・・・・
 http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2018112802000185.html



いずも「空母化」明記へ 新防衛大綱 専守防衛、逸脱恐れ(2018/11/28東京新聞)
 政府は二十七日、年内に見直す防衛力整備の指針「防衛計画の大綱」に関し、海上自衛隊の護衛艦に戦闘機が離着陸できるようにする事実上の「空母化」を明記する方向で調整に入った。政府・与党関係者が明らかにした。米国製ステルス戦闘機F35Bの運用に向け、ヘリコプター搭載型護衛艦「いずも」を改修する。運用次第では他国への攻撃に使われ、専守防衛を逸脱する恐れがある。・・・
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201811/CK2018112802000164.html



審議わずか15時間余、採決強行 「審議させてもらえない」(2018/11/28東京新聞)
 衆院法務委員会で入管難民法などの改正案を質疑した時間は、法案の趣旨説明や参考人の意見陳述の時間などを除き十五時間四十五分だった。過去の重要法案と比べても、今回の質疑時間は大幅に短い。
 二十二日には、立憲民主党などの野党四党派が、定例日以外の審議を葉梨康弘委員長の職権で決めたことに抗議し、委員会を欠席。与党が出席し、何もせずに野党の持ち時間を経過させる「空回し」を行った。今回の質疑時間には空回し分の二時間四十五分が含まれており、実質は十三時間にとどまる。
・・・ 二十七日の衆院法務委で逢坂誠二氏(立民)は「安保法、共謀罪に比べて、ほとんど審議させてもらえない。異常な状態。議論しなければならないことは山積している」と批判した。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201811/CK2018112802000168.html



入管法改正案、衆院通過 介護現場「力量どれほど」(2018/11/28東京新聞)
 不十分な審議による影響が特に懸念されるのが、人の命を預かる介護現場だ。受け入れ側は、人手不足の解消へつながる期待の一方、「来る人たちの力量の見当がつかない」と質の低下を心配する。低賃金など根本的な介護職場の課題を改善することが先という声も強い。 
 「拙速に導入すれば、軌道に乗りかけたものも壊しかねない」。滋賀県湖南市の介護老人保健施設「石部ケアセンター」の沢九仁男(くにお)副施設長(40)は、改正案による新たな在留資格に困惑する。政府は介護人材を初年度は五千人、五年で五万〜六万人を受け入れる方針を示しているが、沢さんは「どんなレベルか、まず様子を見たい」と慎重に話した。
 沢さんの施設は、昨年十二月以降、インドネシア出身の男女三人を介護人材の在留資格の一つ、経済連携協定(EPA)特定活動の候補生として受け入れた。一日八時間の勤務時間のうち二・五時間は日本語学習に充てさせ、イスラム教徒であることに配慮して礼拝のための休憩時間や部屋も与えている。「将来は施設のリーダーになってほしい」とし、日本の介護福祉士資格に四年以内で合格できるよう大事に育てている。
・・・ 衆院を通過したこの日、国会前の路上では労働組合などでつくるグループ約百八十人が「外国人を雇用の調整弁とするだけでは産業が劣化する」と反対の声を上げた。日本医療労働組合連合会の米沢哲中央執行委員(46)は「介護の人手不足は仕事の負担と、見合わない低賃金が根本原因だ。職場改善を優先しなければ、外国人だって逃げ出してしまう」と強調した。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201811/CK2018112802000143.html



玉城知事、安倍首相会談は平行線 辺野古移設は「米側との計画」と首相(2018/11/28琉球新報)
 米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設問題に関連し、沖縄県の玉城デニー知事は28日午後、首相官邸で安倍晋三首相と会談し、埋め立て工事を中止を求めた。安倍首相は「かねてからの米側との計画だ」として工事を進める考えを示した。

 玉城知事の提案で始まった集中協議の締めくくりとなる会談は平行線に終わった。玉城知事は国土交通相による埋め立て承認撤回の執行停止を不服とする国地方係争処理委員会への申し立て手続きを進める方針だ。
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-840774.html



(社説)入管法案採決 暴挙に強く抗議する(2018/11/28朝日新聞)
 安倍政権のもとで国会審議の荒廃は進む一方だ。
 外国人労働者の受け入れ拡大を図る出入国管理法改正案の採決が、衆院法務委員会で強行され、本会議でも可決された。
 委員会での審議時間はわずか17時間で、過去の重要法案に比べても短い。しかも自民党の委員長の強引な議事運びに抗議した野党議員が欠席し、質疑が行われぬまま時計の針だけ進んだ時間も含めての数字である。
・・・ 議論の中身も目を覆うばかりだ。受け入れる外国人数の上限や支える態勢などについて、安倍首相は26日の予算委集中審議でも「今後示す」「検討している」を繰り返した。政府に白紙委任せよ、国会など無用だと言わんばかりの姿勢だ。
・・・ 採決に先立って、自民党の平沢勝栄・法務委筆頭理事が記者団に「議論したらきりがない。いくらでも問題点は出てくる」と述べたが、この法案、そして審議の欠陥を浮き彫りにした発言ではないか。
・・・ 結局、人手不足を訴える産業界と、外国人に忌避反応をもつ政権の支持層の両方にいい顔をするため、深い議論に入りたくない。そんな思惑が先立っての採決強行のように見える。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S13787772.html?iref=comtop_shasetsu_01



<金口木舌>「テーマ」を顧みる(2018/11/28琉球新報)
 1975年に開幕した沖縄国際海洋博覧会のテーマは「海―その望ましい未来」。その5年前の70年に、大阪で開かれた日本万国博覧会は「人類の進歩と調和」をテーマに掲げた。高度経済成長を誇ったものと思っていたが、勘違いのようだ

▼元東大総長の茅誠司氏を委員長とする日本万国博覧会協会テーマ委員会の議論で65年に決まった。背景にあるのは科学技術への疑念であった。66年6月、参考人として国会に呼ばれた茅氏がテーマの趣旨を説明している
▼科学技術の進歩は人類を幸福にする。そのことを認めた上で茅氏は「必ずしもそれは調和されているとは考えられない」「人類撃滅の機器にも使われ得る」と語った。科学技術の進歩と人類幸福の「不調和」を論じているのだ
▼茅氏の指摘は今も色あせてはいない。制御困難となった科学技術は人類を不幸に陥れる。福島第1原発事故はそのことを証明した。万博のテーマは重い課題を突き付けている
▼海洋博のテーマも同じことがいえよう。「望ましい未来」とは何だったのか、顧みなければならない。少なくとも辺野古の海を危機にさらすようなことではなかったはずだ
▼2025年に大阪で再び万博が開かれることになった。テーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」という。命は今、輝いているのだろうか。私たちが問い続けなければならない課題だ。
https://ryukyushimpo.jp/column/entry-840384.html


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