2019年11月24日

PICKUP NEWS

(声)我々に寄り添い支えてくれる方(2019/11/24朝日新聞) 主婦 澤田妙子(神奈川県 42)
 「祝賀御列(おんれつ)の儀」のパレードをテレビで見ていると、8歳の娘に「この人たちは誰?」と聞かれた。「天皇陛下だよ」と答えても「誰?」。さて困った。
 「象徴」では分からないし、主権者は国民だから「偉い人」とも違う。ふいに「私たちのことをいつも応援してくださる方だよ」という言葉が口に出た。
 ああ、そうだった。多くの日本人が皇室に親しみを感じるのは宗教観や伝統からではない。皇室の一員として自由などの制約を受けてまでも、国民の気持ちに寄り添い、涙し、支えようとするその姿、決意、覚悟に、尊敬の念を抱かずにいられないからだろう。
 そう考えると「女系」や「女性」天皇の何が悪いのかと思えてくる。性別は関係ない。主権者たる国民が「象徴」という立場を、双方にとって心地よいものに変えていく時期に来ているのではないだろうか。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14268907.html?iref=mor_articlelink06



(声)国費での大嘗祭は政教分離違反(2019/11/24朝日新聞) 牧師 大高伊作(千葉県 35)
 天皇陛下の即位に伴い、一世一代限りの皇室行事「大嘗祭(だいじょうさい)」が14、15日に行われ、メインの「大嘗宮(だいじょうきゅう)の儀」の映像を一部見ました。神殿でその年に収穫された米などを神々に供え、自身も食し、五穀豊穣(ほうじょう)や国家安寧を祈ったといいます。宗教儀式であることは明らかで、約24億4千万円の費用に国費が投入されるのは、憲法が定める「政教分離」の原則に反すると言えます。
 今回の大嘗祭は「前例踏襲」ということで、残念ながら事前にやり方などについて、深い議論があまり起こりませんでした。唯一、秋篠宮殿下が昨年11月の会見で、「宗教色が強いものを国費でまかなうことが適当かどうか。(天皇家の私費である)内廷会計で行うべきだ」などと発言しました。的を射た提言であったように思えましたが、そこから議論が広がっていきませんでした。
 天皇家がどのような宗教を信じるかは自由です。しかし、その宗教行為が国民の税金を使って行われるということは、キリスト者である私が間接的に関与することになり、信仰の良心に反します。もう終わってしまったことではありますが、この国の行く先を憂えました。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14268905.html?iref=mor_articlelink04



(声)お上が格付け、「功労者」に疑問(2019//11/24朝日新聞) 歯科医院受付 松本真美(大分県 55)
 「桜を見る会」。私は以前からこの会の存在意義に疑問を感じていました。招待者は全員、税金でもてなすような功績があったのでしょうか。税金を使う以上、招待者リストは公開されるべきであり、今年の出席者名簿すら廃棄されたという説明は、どう見ても不自然です。
 「功労者を招待」と言いますが、何をもって「功績・功労」なのか。人間が今日あるのは、等しく日々積み重ねた小さな「功績」のたまものだと思います。たとえ賞を取らなくても有名にならなくても。この会の趣旨は、人の人生に優劣をつけることにならないでしょうか。「役に立たなければ存在意義はない」という思想に拍車をかけないでしょうか。
 私は2児の子育てで精神的に参っていた時、スーパーのレジ係の方に「可愛いわねー。幸せねー」と言われました。それはつい口から出たというような、心からの言葉でした。その瞬間、「私って幸せなんだ」と気づき、気持ちを立て直せました。彼女は、私のつらかった日々に光をさしてくれた「功労者」なのです。
 今までの会の詳細を明らかにした上で、「お上」が市民を格付けするようなシステムはもうやめませんか。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14268904.html?iref=mor_articlelink03



(社説)税制改正論議 また企業優遇なのか(2019/11/24朝日新聞) 第2次安倍政権下で毎年のように拡充してきた企業への減税が、今回も柱になるという。
 12月中旬に決める来年度の税制改正に向けて、与党が本格的な議論に入った。大企業がためている現預金を使ってベンチャー企業に投資する場合や、高速移動通信方式5Gの関連施設を前倒しで整備する携帯会社などに、減税する考えだ。
 自民党の甘利明・税制調査会長は「未来を先取りし、公正で公平な税制を築く」と言うが、本当にそうなるだろうか。
 消費税は10月、税率が10%に上がった。所得税は2020年から給与所得控除などのしくみが変わり、収入の多い人はおおむね負担が増す。対照的に企業にはさらに減税する。納得できない国民は多いだろう。
 この7年、安倍政権は一貫して、設備投資や賃上げに取り組む企業を、法人税の減税で支援してきた。
 政権発足時の12年度と比べ、18年度の設備投資はおよそ4割増えた。一方で賃上げは力強さに欠け、日本企業が保有する現預金は50兆円以上も増えて、200兆円を大きく上回る。ベンチャー企業への投資減税は、このことへの批判をかわしたい政権の意向を反映したものだ。
 ただ、新たな分野の研究開発など、首相が期待する効果をどこまでうむか、見通しにくい。5G減税も、携帯大手への優遇にならないか。
 公正や公平を掲げるなら、減税の条件を厳しくし、実効性を高めねばならない。「アメ」だけでなく「ムチ」も必要だ。利益が増えたのに投資に消極的な大企業には、減税の優遇がなくなる制度がすでにある。この対象をどこまで広げて強化するのか、検討が求められる。
 個人の暮らしにかかわる所得税では、大きく改正する議論には踏み込まない方針だ。
 しかし昨年は結論を出せなかった、未婚のひとり親の所得税負担を軽くするための議論は、決着させるべきだ。自民党内には伝統的な家族観から、寡婦(寡夫)控除の対象に加えることには消極的な意見が根強い。同じひとり親家庭なのに婚姻歴で差をつける制度は、不合理というほかない。要件や所得制限では男女差があり、この見直しも欠かせない。
 退職金や企業年金、個人年金も、働き方の違いで減税のしくみが異なり、株式などの金融所得への課税方法には以前から、不公平感がつきまとう。
 多くの宿題が、積み残されたままだ。ゆがんだしくみの放置は許されない。およそ3週間後に迫った税制改正大綱で、どこまで結論を示せるか。与党としての責任が問われている。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14268900.html?iref=comtop_shasetsu_01



(声)子育て応援「ファミサポ」広がれ(2019/11/22朝日新聞) 助産師 山崎郁代(山口県 65)
 ファミリー・サポート・センターをご存じだろうか。子どもを預けたい「依頼会員」と預かりたい「援助会員」をつなぐ子育て支援事業だ。保育園の送迎、学校から塾への送り、保育園や学校の終業後の預かりなど様々な場面で助け合う。市区町村が運営を担う。
 登録制で、特別な資格は必要ないが研修などがある。私は数年前、援助会員に登録し、2度、他人のお子さんを預かった。責任を感じつつも、孫と過ごさせてもらったような楽しさもあった。
 先日、県外に住む娘から「どうしても保育園のお迎えの時間の都合がつかない。3日間来てほしい」とSOSがあった。私は外せない用事があり「ファミサポに頼んでみたら?」と助言した。娘夫婦は早速手続きし、幸いにも預かってくださる方が見つかった。心底ほっとした。ああ、私もあの時断らずに援助して良かった!
 今回の恩を胸に刻み、私も援助の依頼があったら力になろうと思いを新たにした。このネットワークがますます広がればいい。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14266235.html?iref=mor_articlelink07



(声)一時保護所の子どもの声聞いて(2019/11/22朝日新聞) 大学院生 吉井佐和(英国 23)
 虐待などの理由で児童相談所に保護された子どもたちが入る「一時保護所」。その過酷な実態が、退所した子どもたちによって語られるようになってきた。私自身も一時保護所に入所していたことがある。実態を伝える記事を読んで初めて「監獄だ」と感じていたのが私だけではなかったと知った。
 子どもの声にはなかなか耳を傾けてもらえない。子どもは自分に対して行われていることが正しいのか判断することも難しい。つらさを表現する言葉や概念すら持っていないことも多いだろう。
 しかしながら、一時保護所は私の人生を取り戻してくれたのも事実だ。通報を受けて駆けつけてくれた職員、私の訴えを根気よく聞き父と交渉を続けてくれた職員、おいしい食事を作ってくれた食堂のおばさん、私のうつ症状に気づき、地域につなげてくれた精神科の先生。職員の頑張りは、子ども自身が一番よく知っている。
 子どもたちが声を上げ、大人たちが志を持って働けるような環境を作ることが次のステップだ。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14266234.html?iref=mor_articlelink06


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2019年11月19日

PICKUP NEWS

(社説)日米貿易協定 これでは疑問が解けぬ(2019/11/19朝日新聞)
 日米貿易協定の承認案が、きょうの衆院本会議で可決される見通しだ。
 衆院の審議で政府側は「日米双方にとって、ウィンウィンかつバランスのとれた協定」といった主張を繰り返し、野党が求めた資料提出にほとんど応じなかった。反発して野党が退席した際は、与党がそのまま時計を進めて質問時間を消化する「空回し」を行った。
 誠実さに欠ける対応が続き、合意をめぐって浮かんだ数々の疑問点は、解消されていない。参院の審議では、政府側は「ウィンウィン」の根拠について、国民が理解できるよう説明を尽くす責任がある。
 大きな焦点は、「今回合意できなかった、米国に輸出する自動車と部品にかかる関税の将来の撤廃は、確約なのか」「米国が日本車に追加関税や数量規制をかけない理由として、政府は『首脳間の約束』を挙げるが、根拠となるのか」の二つだ。
 野党は、米国のライトハイザー通商代表が合意時に、今回の協定について「乗用車や自動車部品の関税は含めなかった」と述べたことなどに触れ、「関税撤廃は前提」という日本政府の説明との矛盾を指摘した。
 協定が発効した場合の経済効果の試算でも、政府は自動車などの関税撤廃を含めている。このため、野党は自動車分を除いた試算の提出を求めたが、政府側は拒んでいる。
 朝日新聞などの試算でも明らかなように、自動車関連の関税撤廃の有無で、協定全体の自由化の度合いはまったく違う。なぜ、政府は公表しないのか。野党が「国会軽視、国民無視の姿勢を露骨に示した」と批判するのはもっともだ。
 安倍首相は、自動車に追加関税をかけないことをトランプ米大統領と確認したと言い、「首脳間の約束は極めて重い」と強調する。しかし、具体的なやりとりは明らかではない。トランプ氏は翻意が珍しくなく、首相の説明に納得できる国民は多くはないだろう。
 そもそも、協定の全体像が見えないことに、不安を覚える。
 発効から4カ月以内に行うとする協議で、何を話すのか。自動車の関税撤廃は本当に対象となるのか。ならなければ、二国間で貿易協定を結ぶ際には貿易額の9割程度の関税撤廃を求める、世界貿易機関(WTO)のルールとの整合性も問われる。・・・
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14261904.html?iref=comtop_shasetsu_02



「桜を見る会」首相を告発へ 市民団体(2019/11/19東京新聞)
 安倍晋三首相主催の「桜を見る会」の前夜に開かれた首相と地元支援者との懇親会を巡り、市民団体「税金私物化を許さない市民の会」は十八日、東京・霞が関の司法記者クラブで会見し、公職選挙法と政治資金規正法に違反する疑いがあるとして、近く安倍首相を東京地検に刑事告発することを明らかにした。
 「桜を見る会」を巡る問題を受け、団体は今月結成された。貧困問題を考える市民団体「いのちを守る会」代表の田中正道さん(62)らが共同代表を務め、ジャーナリストの斎藤貴男さんら五十人が名を連ねる。
 市民の会は、桜を見る会の前夜に東京都内のホテルで開かれた懇親会の会費の一部を首相事務所や後援会が負担していたとすれば、公選法が禁じる寄付行為に抵触すると指摘。会費をいったん首相側の収入にしながら政治資金収支報告書に記載していなければ、政治資金規正法に触れるとみる。
 会見では、田中さんが「多くの市民が許せないと感じている。検察官にはしっかり取り上げてもらいたい」と要望。ジャーナリストの浅野健一さん(71)は「一市民として放置できないと思った。地検は強制捜査するなどして解明すべきだ」と訴えた。 
https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201911/CK2019111902000146.html



「死の商人 日本にいらない」 幕張で武器見本市 市民ら抗議の声(2019/11/19東京新聞)
 総合的な防衛装備品の見本市「DSEI JAPAN 2019」が十八日、千葉市美浜区の幕張メッセで開かれ、日本企業や海外企業約百五十社が出展した。二〇一四年に安倍政権は「武器輸出三原則」を撤廃し、原則解禁する「防衛装備移転三原則」を閣議決定してから、武器輸出の動きは加速。「平和国家」を標榜(ひょうぼう)する国で繰り返される武器見本市に、批判が上がっている。
 見本市の会場入り口ではこの日、約四百十人の市民らが集まり「武器はいらない」と訴えた。
 呼び掛けたのは市民団体「幕張メッセでの武器見本市に反対する会」と「安保関連法に反対するママの会@ちば」。会場最寄りのJR海浜幕張駅南口前でも「武器見本市はいらない」と書かれた横断幕を掲げた。二十日までの開催期間中、抗議活動を続けるという。
 見本市は、英国・ロンドンで二年に一度開催される世界最大級の武器見本市で、英国外での開催は今回初となる。日英両政府が支援し、三菱重工業や川崎重工業などの国内メーカーも参加。開催前に学者や市民らが反対の共同声明も発表していた。ママの会メンバーの金光理恵さん(56)=千葉県船橋市=は、抗議活動で「憲法の平和主義の精神に照らし合わせ、いかなる武器の売買も日本国内で行われてほしくない。『死の商人』はいらない」と語った。
 海浜幕張駅を通りかかった船橋市の会社員三橋和夫さん(63)も「武器見本市が最近になり、なぜ何度も開かれるのか。日本の防衛装備庁も出展しているというが、もっと暮らしに寄り添った税金の使い方をしてほしい」と疑問を投げ掛ける。
 幕張メッセが武器見本市の会場となるのは、二〇一七年と今年六月に「MAST Asia」が開かれたのに続き三回目。ママの会と反対する会は、施設を所有する県に対しても、貸し出し中止を求める署名を提出。県の担当者は「公の施設は正当な拒む理由がない限り貸し出す。(武器見本市の開催は)県の設置管理条例に違反していない」としている。
◆産業強化狙い禁断の領域に
 日本の武器等の輸出を巡る方針は第二次安倍晋三政権の発足以降、大きな転換を見せてきた。
 一九六七年、当時の佐藤栄作首相が、共産圏や国連決議により輸出が禁止されている国、国際紛争の当事国などへの武器輸出を認めない「武器輸出三原則」を表明。厳しい制約を課してきた。
 だが、安倍首相が政権に復帰した後の二〇一四年に新たな「防衛装備移転三原則」を策定。移転を禁止する場合の明確化や、認める場合の限定や情報公開などをうたったものの、輸出を原則解禁。当初もくろんだオーストラリアへの潜水艦輸出は実現しなかったものの、一七年にフィリピン海軍に海上自衛隊が使用した練習機「TC90」を貸与している。一五年に横浜で武器展示会が開かれるなど、国内での武器見本市の開催も活発化している。・・・
 金子勝・立教大大学院特任教授(財政学)は「国際的な産業競争力の低下が深刻になり、禁断の領域に手を突っ込んだ印象。ただ、武器輸出の分野だけ競争力があるわけではない。日本の産業の現状はもっと厳しく、政府の思考そのものが遅れている」と、武器輸出に前のめりな姿勢を危ぶんだ。 
https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201911/CK2019111902000148.html



「首長九条の会」結成 現職・経験者130人 改憲阻止目指す(2019/11/18東京新聞)
 安倍政権が目指す憲法九条改正を阻止しようと、自治体の現職の首長や首長経験者が「全国首長九条の会」を結成し十七日、東京都内で集会を開いた。「憲法と地方自治を踏みにじる行為に反対する。住民と力を合わせて運動を進める」とのアピールを採択した。
 共同代表に松下玲子・東京都武蔵野市長や武村正義・元滋賀県知事、稲嶺進・前沖縄県名護市長ら八人を選んだ。当面の活動方針として、九条改憲反対の署名運動強化や、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設阻止、自衛隊員募集の自治体への強制反対などを決めた。
 同会によると、十七日時点の呼び掛け人・賛同者は計約百三十人で、うち現職は十三人。共同代表になった松下市長は「武蔵野は軍需工場があり、空襲を受けた歴史がある。平和の尊さを未来の子たちに伝えていきたい」と強調。現職会員を増やす意欲を見せた。
 同じく現職の中川智子・兵庫県宝塚市長は、集団的自衛権の行使を認めた安全保障関連法に反対する記者会見をした経験を踏まえ「現職の首長は声を上げにくいが、私は平和を脅かし憲法をなし崩しにすることには声を出してきた」と訴えた。
 宮城県で二〇〇八年、同種の首長の会が結成され、一四年までに東北六県に拡大。全国の会につながった。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201911/CK2019111802000117.html



東京入管職員の制圧で負傷 収容の外国人が提訴(2019/11/18東京新聞)
 強制退去を命じられた外国人を収容する東京入国管理局(東京都港区、現・東京出入国在留管理局)で昨年十月、職員の指示に抵抗したブラジル人男性が複数の職員に床に押さえ付けられた際、肩を負傷、現在も痛みが続き腕がうまく上がらないと訴えていることが、入管内部文書や関係者への取材で分かった。
 男性はクスノキ・アンドレさん(33)。「不必要な制圧で、違法な暴行」と国に五百万円の損害賠償を求め東京地裁に提訴した。入管施設では職員の制圧の際に収容者が負傷するケースが相次ぎ、東京入管で昨年五月にクルド人が首を負傷、大阪入管で二〇一七年七月、トルコ人が右腕を骨折した。
 識者から、長期収容増加による外国人、職員双方のストレスが背景だとして、送還見通しがないまま収容を続ける入管行政への批判が出ている。
 内部文書によると東京入管が昨年十月九日、東日本入国管理センター(茨城県牛久市)にクスノキさんを移送しようとしたがクスノキさんは居室内トイレに立てこもり抵抗。職員六人がトイレから連れ出しうつぶせに押さえ付け、後ろ手に手錠をかけた。クスノキさんは指から出血、左肩の痛みを訴えた。
 同日クスノキさんはセンターに移送後、同施設内の医師に「左腱板(けんばん)損傷」と診断を受けた。
 クスノキさんは「抵抗をやめても制圧が続いた」と証言。「移送理由の説明を何度も求めたが、職員は『その必要はない』の一点張り。話をすれば済むのに、なぜ制圧なのか」と憤る。
 出入国在留管理庁は「順守事項の違反に対し合理的に必要最小限の有形力を行使して制圧措置が取られたと認識している」としている。
◆長期収容でストレス
<入管行政や外国人の権利に詳しい児玉晃一弁護士の話> 職員による制圧が相次ぐ背景には、送還の見通しが立たないまま無期限の長期収容を続けるケースの増加にある。先の見えない拘束で収容者はストレスを抱え、対応する職員も疲弊し暴力的になっている結果だ。入管施設への収容は強制送還のために実施するのが入管難民法の趣旨であり、送還のめどが立たない外国人の収容を今すぐやめるべきだ。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201911/CK2019111802000247.html



高濃度汚染土 流出 福島山林 下流に拡散か(2019/11/18東京新聞)
 十月の台風19号の大雨により、東京電力福島第一原発事故で高濃度に汚染された山林の土砂が崩れて道路に流れ出ていたことが、本紙と木村真三・独協医科大准教授(放射線衛生学)の合同調査で分かった。放射性廃棄物の基準値内ではあるものの、放射性セシウムが大量の雨や土砂と共に河川の下流域に流れて汚染が拡散したとみられ、被ばく対策に警戒が必要だ。 
 調査は台風通過後の十月二十四〜二十九日、福島県南相馬、いわき、二本松、本宮各市の土砂崩れや川の氾濫現場、浸水した住宅地の計十五カ所で堆積した土砂を採取し、セシウムの濃度を測定した。
 南相馬市小高区の山から路上に流れ出た土砂で、一キログラム当たり約三〇〇〇〜五〇〇〇ベクレルのセシウムを検出した。現場は川沿いで住宅地の上流。近くに墓地があり、墓参りで住民が訪ねる場所だ。原発事故後、山林で除染したのは縁から二十メートルの範囲だけだったため山奥に高濃度の汚染が残っており、その土砂が流出したとみられる。
 同じ場所では台風通過直後の同十四日、住民の白髭(しらひげ)幸雄さん(69)が土砂を採取し、一万一〇〇〇ベクレル超を検出していた。放射性廃棄物の基準(八〇〇〇ベクレル)を超える高濃度だった。白髭さんの採取後、本紙が採取するまでの間に大雨が降っており、汚染土の一部が川に流れ、セシウム濃度が下がったと推測される。
 同市原町区の新田川の中・下流域では、氾濫して河川敷にたまった土砂から約四六〇〜二〇〇〇ベクレルを検出。二本松市の畑や本宮市の住宅地にたまった土砂も高濃度ではないものの、汚染は明らかだった。
 木村准教授は「山奥にたまったセシウムが、大量の雨と土砂で拡散されながら下流に流れたと考えられる。局地的に放射線量が高い『ホットスポット』の場所が台風で変わった恐れもあり、被災地に入るボランティアらは感染症対策のためだけでなく、内部被ばく対策でもマスクを必ず着けてほしい」としている。
 県は台風後に県内四〜八カ所の放射線量と泥の測定結果を二回公表。汚染状況は台風前と同程度としていた。県放射線監視室の酒井広行室長は「山林の奥は除染しておらず、高濃度の土砂の流出は危惧していた。市町村など関係機関と連携して対処していかねばならない」とし、十一月中は場所を増やして測定を続ける方針を示した。
 除染を担当する環境省の横山貴志子・環境再生事業担当参事官室参事官補佐は「除染後に台風で再び汚染された場所があれば、個別状況を確認した上で、必要な対応を検討していきたい」と語った。
https://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2019111890070225.html



<金口木舌>吹き飛ぶ桜(2019/11/18琉球新報)
 消費税増税から1カ月余。家電や衣料などの市場では、増税前の駆け込み需要の反動減が出ている。全国に被害をもたらした台風19号の影響もある。家計への負担感は強まり、国内総生産のプラス成長は鈍化した
▼13日、今月に入って4個目となる台風26号がフィリピン沖で発生した。11月の4個発生は12年ぶり。秋台風の影響か、本島北部では季節外れのヒカンザクラが咲く。14日、本部町八重岳でも確認できた
▼こちらの桜にも風当たりは強まる。税金が投入される首相主催の桜を見る会だ。本来、各界を代表する人物らが会に招かれるが、安倍晋三首相の地元、山口県の支援者が多数招待されていた疑惑が浮上した
▼その視線は花より団子、桜より支援者の顔色か。便宜を図ったという野党からの追及をかわすように、安倍首相は「私の判断だ」として来年の会の中止を決めた。中止に追い込まれたというのが本音だろう
▼「さくら」には、芝居で役者に声を掛けるよう頼まれた無料の見物人の意味がある。日本語源大辞典(小学館)によると「パッと咲き、パッとにぎやかにして、パッと散る、桜の性質から出た語か」との説もある
桜を見る会に参加した政治家たちは当時のブログへの投稿などを次々に削除する。その様はまさに、さくら。国民の怒りは傲慢(ごうまん)な権力をやがて吹き飛ばす。風情からはほど遠い。
https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1027261.html


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2019年11月17日

PICKUP NEWS

樺太犬 絶滅か 日本、秋田犬と交雑進む 旧ソ連、大食いで殺処分(2019/11/17東京新聞)
 ロシア・サハリン(樺太)と北海道を生息地とし、南極観測隊のタロ・ジロで知られる樺太犬(からふといぬ)について、純血種はもはや存在しない可能性が高いことが、名古屋大博物館の新美倫子(みちこ)准教授(動物考古学)の調査で明らかになった。日ロで「最後の純血の一群」と目されてきた個体が、これまで樺太犬の原形とされてきた骨格の特徴を備えていなかった。千年以上、先住民や開拓者を支えた犬は消えてしまったのか−。 
 樺太犬は五〜九世紀、サハリンの海洋狩猟民とともに北海道に渡来した。当時の「オホーツク文化」の代表的遺跡であるモヨロ貝塚(網走市)などから、樺太犬の原形とされる骨が出土している。
 大型で耐寒性に優れ、人にも従順なことから、サハリンではギリヤーク(ニブフ)などの先住民や移住した日本人がそり引き用に飼育した。日露戦争後、南サハリンが日本に割譲されると、大量の樺太犬が北海道に渡来。同時に、本州から渡ってきた秋田犬と交雑が進み、雑種化していった。
 旧日本軍は第二次大戦時、犬ぞりの輸送力に注目して樺太犬を千島列島に配備するなど活用したが、逆にロシア(旧ソ連)では一九三〇年代以降、ソ連軍によって大量に殺処分された。現地報道などによると一日最大四キロもの魚を食べるため、人間の食料不足をもたらすと判断されたという。
 近年はサハリン北部ネフラスカ村で、愛犬家が「最後の樺太犬」と呼ばれる約二十頭を飼育していた。北海道稚内市の犬愛好家が一九九九年に五頭を譲り受けたが、一頭が六年前に死んだ。骨を新美准教授が調査したところ、モヨロ貝塚などで出土した原形の特徴である、太い鼻づらと下あごの底部分の丸みを備えていなかった。
 新美准教授は「日ロともに雑種化が進み、もはや以前の樺太犬はいないと考えられる」と結論づけた。今後、調査結果を樺太犬を巡る骨格の変遷としてまとめ、発表する予定という。
 「樺太犬を無方針に飼育するならば、いつかは雑犬化し原形は失われる」タロ・ジロら南極犬ぞり隊を編成した長野県出身の動物学者、故犬飼哲夫氏は六十年前、自著でこう警告していた。東西冷戦を背景に日ロで保存協力が進まなかったことも、純血が途絶えた背景にあるとみられる。
 一方、本紙の取材では、サハリンで現在も二人が樺太犬の血筋を引く個体を飼育していると主張するが、オオカミと交雑させており純血ではないという。飼育者の一人、ニコライ・チャルキン氏(62)は樺太犬を先住民とのかかわりから「ギリヤーク犬と呼ぶべきだ」としている。
<樺太犬> サハリン(樺太)原産の大型犬で雄の平均体長は60センチ余。足の指の間に密毛が生える特徴がある。江戸期の探検家間宮林蔵らが、アイヌ民族やギリヤーク人がそりや船引きに犬を使う様子を記録している。南極探検では明治末期、白瀬矗(のぶ)中尉が樺太犬の犬ぞりを採用。1959年、昭和基地で前年から取り残されていた樺太犬15頭のうち、タロ・ジロの2頭の生存が確認されたニュースは、後に日米で映画化された。ロシア語の通称はカラフトケンかサハリン・ハスキー。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/201911/CK2019111702000158.html



米、思いやり予算「4倍要求」 米誌報道 大統領選へアピールか(2019/11/17東京新聞)
 【ワシントン=金杉貴雄】米外交誌フォーリン・ポリシーは十五日、トランプ政権が日本政府に対し、在日米軍の駐留経費負担(思いやり予算)を約四倍に増やすよう要求していると報じた。支出根拠の特別協定は二〇二一年三月に五年間の期限が切れるため、日米両政府は来年更新協議を本格化させるが、要求が事実なら難航は必至だ。
 同誌が現職、元職の複数の米政府関係者の話として伝えた。ボルトン大統領補佐官(国家安全保障問題担当、当時)らが七月に来日した際、日本側に伝達したとしている。現在の思いやり予算の約四倍となる年八十億ドル(約八千七百億円)を求めているという。
 トランプ大統領は就任以来、同盟国に防衛費の「公平な負担」を要求。日本への大幅な負担増要求は、大統領選に向けアピールする狙いもあるとみられる。
 思いやり予算は、日米安保条約上の義務を超え、日本側が在日米軍のために負担している経費。基地従業員の給与や社会保険料、光熱費、施設整備費など総額年約二千億円に上る。このほか沖縄県名護市辺野古の新基地建設費をはじめとした米軍再編経費などを含めると、在日米軍関係経費として既に合わせて年六千億円近くを支出している。
 米メディアによると、米国は韓国にも、協議中の在韓米軍の駐留経費負担を現在の五倍に引き上げるよう要求しているという。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201911/CK2019111702000151.html



【茨城】東海第二「再稼働反対」700人訴え 水戸で大集会、デモ行進(2019/11/17東京新聞)
 東海村の日本原子力発電(原電)東海第二原発の営業運転開始から四十一年を迎える二十八日を前に、再稼働反対を呼び掛ける「STOP!! 東海第二原発の再稼働 いばらき大集会」が十六日、水戸市三の丸一の駿優教育会館であった。県内外から約七百人が参加し、集会後は「東海第二の再稼働反対」「老朽原発、今すぐ廃炉」などとシュプレヒコールを上げながらデモ行進した。 
 集会では、福島県浪江町の町議で漁師の高野武さんが登壇。東京電力福島第一原発でため続けている汚染水の海洋放出に多くの漁業者が反対している状況などを説明し、「福島の漁業への懸念が常に頭から離れない」と今も続く事故の影響を訴えた。
 町域の大部分で避難指示が出されている福島県大熊町から新潟県に避難中の大賀あや子さんは「東海第二原発の再稼働を止め、東日本の再汚染を止めましょう」と連帯を表明した。
 脱原発ネットワーク茨城の小川仙月共同代表は、東海村の山田修村長が原子力業界誌の対談で東海第二原発の再稼働を容認すると受け取れる発言をしたことに言及。「この業界誌は原発の安全神話をつくるのが仕事。私たちは安全神話に陥らないようにしなければならない」と力を込めた。
 東海第二原発は一九七八年に営業運転を開始。昨年、原子力規制委員会の審査で新規制基準に適合すると判断され、四十年の運転期限である十一月二十七日の直前に最長二十年の運転延長も認められた。今年二月には原電が再稼働の方針を正式に表明している。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/list/201911/CK2019111702000142.html



<金口木舌>眼鏡を一緒に探す人(2019/11/17琉球新報)
 「眼鏡、眼鏡…」。サザエさんの父・波平が部屋中を探し回り、鏡を見ると頭に眼鏡が載っているエピソードがある。笑えるのは若い証拠か
▼誰でも年齢と共に脳の機能が衰える。以前取材した認知症の講演会で、何を食べたか忘れるのは「加齢による物忘れ」、食事の経験そのものを忘れるのが「認知症」と、その違いを知った
▼認知症の人が店員を務めるイベント「注文をまちがえるゆいまーるな喫茶店」が宜野湾市など6市町村で開かれた。糸満市では認知症の4人が接客をしながら客と交流を深めた。会話が弾み、店全体が和やかな雰囲気に包まれた
▼団塊世代が75歳以上になる2025年には認知症の人が約700万人に達するという推計もある。人ごとではない。認知症に優しい地域づくりが急務だ
▼「ゆいまーるな喫茶店」の実行委員長の元麻美さん(43)は「認知症の人と身近に接することが当たり前になってほしい」と強調する。幼少から理解を深めることが重要だと考え、認知症の人が学校での読み聞かせに参加する新たな展開を模索している
面白いことを言うボケ役と追及するツッコミ役。どちらも欠かせない漫才のように、一緒に探し物をする人がいれば頭上の眼鏡の発見も早い。すべての人は社会の大切な一員だ。一人一人が認知症の良き理解者になれば、誰もが安心して暮らせる共生社会につながる。
https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1026846.html



ナスカの地上絵143点発見 AIも活用、山形大発表(2019/11/15朝日新聞)
 ペルー・ナスカの地上絵の研究を続けている山形大学は15日、人や動物をかたどった143点の地上絵を新たに発見した、と発表した。うち1点は、日本IBMとAI(人工知能)を活用して地上絵を見つける実証実験で発見したという。
 山形大によると、坂井正人教授(文化人類学)らの研究チームによる2018年までの約3年間の調査で、主にナスカ台地の西部から人や鳥、ラクダなどの動物を描いたとみられる図像142点を発見した。
 いずれも紀元前100年〜紀元500年ごろに描かれたとみられ、大きい図像では100メートル以上。上空からのレーダー測量などを基にナスカ台地全域の画像分析から、台地西部にある複数の小道に沿った場所に具象的な絵が集中していると仮説を立て、現地調査を実施していた。
 また山形大は日本IBMとの共同の実証実験で、5メートルほどの人型とみられる地上絵も今年発見した。同社のAI技術を活用し、山形大の持つ高解像度の画像データなどを分析したところ、地上絵の候補がいくつか示された。これに基づき、研究チームが現地調査をして、地上絵であることを確認したという。
https://digital.asahi.com/articles/ASMCH4K6GMCHUZHB00L.html?iref=comtop_fbox_d2_05


posted by オダック at 16:27| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする