2019年12月29日

PICK UP NEWS

【社説】年の終わりに考える 和解の記憶増やしたい(2019/12/29東京新聞)
 皇居のお堀の脇に、銀色をした高い建物があります。「昭和館」です。国立の施設で、戦中、戦後の庶民生活を伝えています。
 小学生の社会科見学で選ばれる定番コースだそうです。確かに、首都圏からたくさんの小学生の団体が来ていました。
 人気の秘密は、なんと言っても昭和時代の服や生活用品の実物が展示されていることです。
 最も大きい展示物は「旋盤」でしょう。石川県の軍需工場に設置されていたものです。高速で回転する加工物を削り、部品に仕上げる機械です。
◆海外からの若者たち
 戦争末期には人手が足りなくなったため、勤労動員の学生たちが旋盤を動かしていました。
 昭和館にはどこにも説明はありませんが、実は動員、徴用された人の中には、日本本土以外から来た若者もいたのです。
 日本が統治していた朝鮮半島や、日本と戦争状態にあった中国から来た人たちが、工場のほか、炭鉱や製鉄所などで長時間、過酷な労働に従事させられました。
 「もし、彼らのことが昭和館のような公共の場所で紹介されていたら、彼らも心が安らぎ、問題はもつれなかったはずです」
 戦時中の強制動員を研究している専門家の一人が、そう話していたのが耳に残っています。
 問題とは、元徴用工の人たちが起こした一連の訴訟のことです。一九九〇年代以来、日本と韓国で長い裁判が続きました。その結果、二〇一八年十月になって韓国の大法院(最高裁)は、日本企業に賠償を支払うよう命じる確定判決を出したのです。・・・
◆ぶつかる国民の物語
 ただ、根本的な原因は、日本と韓国の歴史認識の食い違いです。歴史とはそもそも、その国の事情に合わせた「国民の物語」として記憶されるものです。一つの歴史が、国によって違った内容で記憶されるのです。歴史学を専門とする、米コロンビア大学のキャロル・グラック教授の指摘です。
 日本と中国、韓国の間では摩擦が起きやすい構造があります。
 「過去の戦争についてのそれぞれの国民の物語がぶつかり合い、現在において政治的かつ感情的な敵対心が生まれている」(『戦争の記憶』講談社現代新書)と、教授は説明しています。
 一方日本側は、一九六五年の日韓国交正常化の際に結ばれた請求権協定で「完全かつ最終的に決着した」とされていることから、謝罪にも賠償にも応じていません。
 戦時中、外国人への強制労働を行ったドイツは、各地にあった関連の施設を保存しています。
 例えば首都ベルリン郊外にあるザクセンハウゼン強制収容所。今は追悼博物館となっています。四五年までに数十万人が、強制労働させられたそうです。・・・
◆隣国の価値を再認識
 強制労働をさせたドイツの企業は基金を通して、多くの被害者への補償を行いました。日本とは単純に比較できないとはいえ、歴史を語り伝えようというドイツの人たちの強い意志を感じました。
 逆に、自分たちの記憶や物語をぶつけ合い、「記憶の政治」を進めれば何が起きるのでしょうか。今年一年、われわれはそれを、実際に体験しました。
 メディアに刺激的な記事が増え、交流が減り、経済にも影響が出ました。
 日本と韓国は隣国として多方面で密接につながっています。このことを、改めて認識する結果になったともいえるでしょう。
 歴史の記憶を全面的に書き換えるには大変な労力が必要ですが、新たな歴史を加え、「共通の記憶」に変えることはできると、グラック教授は言います。その例はハワイの真珠湾です。
 二〇一六年十二月、日米の首脳が、そろって、この地を訪問しました。初めてのことでした。
 そして、太平洋戦争の開戦につながった一九四一年の真珠湾攻撃を振り返りながら、犠牲者を慰霊したのです。
 安倍晋三首相は、この時「日本は平和国家としての歩みを貫く」と重ねて誓っています。
 こうして「戦争の記憶」は、新しい「和解の記憶」に生まれ変わったのです。
 日韓の間でも、記憶を新たにする努力を始めたい。きっとできるはずです。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2019122902000143.html



【国際】米、アフガン作戦「失敗」 内部文書、軍幹部ら隠蔽証言(2019/12/29東京新聞)
 【ワシントン=岩田仲弘】二〇〇一年十月から始まったアフガニスタン戦争を巡り、主にブッシュ(子)、オバマ両米政権の高官や軍幹部が軍事作戦や復興支援の失敗を認識しながら、隠蔽(いんぺい)していたと証言した内部報告書を米紙ワシントン・ポストが入手、今月「アフガニスタン・ペーパーズ」と題して公表した。「米史上最長の戦争」に対する国民の批判や厭戦(えんせん)気分が今後さらに広がりそうだ。
 ポスト紙が入手したのは、米政府のアフガニスタン復興特別監察官室が一四年から行ってきた聞き取り調査の二千ページ以上に上る証言録。同紙は一六年八月から政府に記録の情報公開を請求してきた。この間、二回の法廷闘争を経て、政府は六百人以上の調査の中から四百二十八人分を公開。うち実名を明かしたのは六十二人分だけだった。
 現地で陸軍の情報幹部として作戦を指揮したマイケル・フリン元大統領補佐官は「私が朝、現場から得た情報でよかったものなどなかったが、情報は上に上がるほど骨抜きになる」と指摘。「もし、私たちがよくやっているというなら、なぜ負けていると感じるのか」と、米国が劣勢であると認識していた。
 軍事作戦と復興支援を巡っては、米ブラウン大の研究で、国防総省、国務省、国際開発庁の三省庁分だけで約一兆ドル(約百九兆四千億円)の予算を投入されたとされる。
・・・ 現地で軍事顧問を務めたボブ・クローリー退役陸軍大佐は「あらゆるデータは都合のいいように改ざんされた」と明かした。聞き取り調査を指揮した特別監察官室のジョン・ソプコ室長はポスト紙に「米国民は(政府から)常にうそをつかれていた」と認めている。
 ポスト紙の記事の表題は、歴代政権が泥沼化するベトナム戦争の実態を記録しながら国民に隠し続け、ニューヨーク・タイムズ紙が暴露した国防総省の機密文書「ペンタゴン・ペーパーズ」に由来する。
・・・ ポスト紙によると、開戦以来、米兵はアフガニスタンに延べ七十七万五千人以上派遣され、約二千三百人が死亡。現在一万三千人が駐留し、トランプ大統領は早期撤収を模索している。
 米ピュー・リサーチ・センターの七月の調査では、アフガン戦争に「戦う価値がない」と答えたのは59%、「ある」は36%だった。ポスト紙の報道により、早期撤収の世論が強まる可能性がある。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/201912/CK2019122902000112.html



<社説>首相補佐官便宜疑惑 政府が調べ説明すべきだ(2019/12/29琉球新報)
 東村高江の米軍ヘリパッド建設に関し、菅義偉官房長官の側近といわれる和泉洋人首相補佐官が2016年に電源開発(Jパワー)側に工事への協力を求め、その見返りに便宜を図る約束をしていたことを記す内部文書が明らかになった。

 文書には「何とか年内、オバマ政権のうちにケリをつけたい。海外案件は何でも協力します」と記されている。事実なら行政の公平性をゆがめる行為であり、断じて容認できない。
 和泉氏は本紙の取材に「米軍北部訓練場のヘリパッド建設事業は沖縄防衛局所管」と回答しただけで、文書の真偽にすら答えていない。「全体の奉仕者」なのだから、公平性を疑われる事案に対し説明を果たす責任がある。
 憲法15条は「すべて公務員は、全体の奉仕者であつて、一部の奉仕者ではない」と定める。文書の通りであれば、和泉氏の行為は「全体の奉仕者」には程遠く、公務員としての自覚を欠いていると言わざるを得ない。
 内部文書によると16年9月14日、和泉氏が北村雅良Jパワー会長を首相官邸に呼び、「反対派の活動もかなりのもので、あと3カ月で完成させるには、建屋、水、燃料タンク等の協力を得たい」と協力を求めた。
 Jパワーはヘリパッド建設予定地に隣接した場所に施設を所有していた。担当者は当初、反対する住民らを考慮して「中立を守りたい」と建設への協力を拒否していた。
 文書で際立つのは「3カ月で完成させる」ことへの和泉氏の執着と、菅氏の存在を背景にしたどう喝とも取れる発言だ。和泉氏は「国が米国との関係で急いでいる事業と受け止めて協力してほしい。中立とか言うのは勘弁してください」と発言し、「官房長官直結で私が仕切っており、一省庁の問題ではなく、国の問題」と、国策を強調して協力を迫ったとされる。
 北村会長は「国の強い要請と受け止める」と応じている。実際に施設は沖縄防衛局が完成までの3カ月間使用した。国に許認可権を握られ弱い立場にある民間企業が要請を拒否するのは難しいことだっただろう。
 3カ月後の12月、工事が残る中、「完成式典」が開かれ、ケネディ駐日大使と菅氏が出席した。日程ありきで工事を強行した様子が読み取れる。
 北部訓練場は全7513ヘクタールのうち4010ヘクタールを返還する条件として東村高江区を取り囲むように新たに六つのヘリパッドが造られた。高江の住民が反対したにもかかわらず、文書では和泉氏が「反対は活動家だけ」と述べ、「沖縄県も水面下では『やってくれ』となっている」とフェイク(偽)とも取れる話をしている。今、住民は騒音や事故の危険のただ中に置かれている。
 政府は文書が事実か、Jパワーに対する便宜供与があったのかどうかを調査し説明する責任がある。
https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1050114.html



沖縄の痛み引き受けよう 吉永小百合さん 沖縄戦、基地問題…思い語る 辺野古埋め立て「悲しい」 (2019/12/29琉球新報)
 「知らんぷりしていい問題ではない。どうしても基地が必要と言うなら、沖縄の痛みを他の県(本土)も引き受けないといけない。それが嫌だったら、沖縄にもつらい思いをさせてはいけない」―。辺野古新基地に象徴される安全保障の負担が押し付けられる沖縄の不条理を巡り、きっぱりと語るのは、「国民的スター」と称される女優・吉永小百合さん(74)だ。来年1月5日に、音楽家の坂本龍一さんと共演するチャリティーコンサートを前に、沖縄への思いを熱く語った。
 1968年、映画「あゝひめゆりの塔」に出演して以来、沖縄戦の継承、米軍基地の過重な負担にあえぐ基地の島への思いを深め、自らの言葉で発信してきた。
 「ひめゆりの塔」の「泣いてばかりいた」演技への反省と、本土の盾となった沖縄戦で多数の県民が犠牲になったことを学び、「沖縄には遊びには行けない」と思い込んでいた、という。
 プライベートの沖縄の旅がようやく実現したのは2018年6月。沖縄中が鎮魂に包まれる初夏、南部戦跡や米軍基地、新基地建設海域などを巡り、あらためて沖縄の現実に息をのんだ。
 「驚くほどきれいな辺野古の海が無残な形にされていくこと」に胸を痛め、「(埋め立ては)本当に悲しい」と、沖縄の民意を無視して進む新基地工事に強い疑念を示す。
 「忘れない、風化させない、なかったことにしないために」原爆詩や福島原発事故被害者の詩の朗読をライフワークとし、反戦平和、反核、反原発を明確に打ち出す発言をためらわない。「自分にできることは表現者として声に出して伝えること」「どう思われようと、自分の思ったことを伝えることが大事だ」。かれんな笑顔から繰り出される眼光が鋭さを増した。・・・
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1050201.html



(社説)中東海域へ自衛隊 海外派遣、なし崩しの危うさ(2019/12/28朝日新聞)
 派遣の必要性にも、法的根拠にも疑義がある。何より国会でまともに議論されていない。自衛隊の海外活動の歴史の中で、かくも軽々しい判断は、かつてなかったことだ。
 安倍政権がきのう、米国とイランの対立が深まる中東海域への自衛隊派遣を正式に決めた。イランとの友好関係を損なわないよう、米主導の「有志連合」には加わらず、独自派遣の体裁こそとったが、対米配慮を優先した結論ありきの検討だったことは間違いない。
 ■明らかな拡大解釈
 派遣の根拠は、防衛省設置法4条にある「調査・研究」だ。日本関係船舶の護衛をするわけではなく、目的はあくまでも安全確保に必要な情報収集態勢の強化だという。これなら防衛相だけの判断で実施でき、国会の承認は必要ない。
 しかし、4条は防衛省の所掌事務を列挙した規定に過ぎない。「調査・研究」は主に、平時における日本周辺での警戒監視に適用されている。
 日本をはるか離れ、しかも緊張下にある中東への、長期的な部隊派遣の根拠とするのは、明らかな拡大解釈だ。
 一方、現地で日本関係船舶を守る必要が生じた場合は、自衛隊法に基づく海上警備行動を発令して対処する方針も決められた。限定的とはいえ、武器の使用も許される。政府は今のところ、防護が必要な状況にはないというが、いったん派遣されれば、なし崩しに活動が広がる懸念が拭えない。・・・
 ■国会論議を素通り
 憲法9条の下、専守防衛を原則とする戦後日本にとって、自衛隊の海外派遣は常に重い政治テーマだった。
 「私は閣議決定にサインしない」。1987年、イラン・イラク戦争でペルシャ湾に敷設された機雷除去のため、海上自衛隊の掃海艇派遣をめざした中曽根康弘首相を、後藤田正晴官房長官はそう言って翻意させた。
 しかし、91年の湾岸戦争後のペルシャ湾への掃海艇派遣を転機に、自衛隊の海外での活動が繰り返されるように。そのつど9条との整合性が問われたが、時の政権は対米関係を優先し、自衛隊の活動領域をじわじわと拡大させてきた。
 米国が同時多発テロへの報復としてアフガニスタンを攻撃するとインド洋に海自を派遣し、米艦に給油した。イラク戦争の際は「非戦闘地域」と主張して復興支援活動を行った。
 ただ、これらは根拠となる特別措置法をつくっての対応であり、強引ではあったが、国会を舞台に国民の前で激しい議論を経ていた。既存の法律を無理やり当てはめた安倍政権の今回の手法は、それ以上に乱暴と言わざるをえない。・・・
 ■外交努力の徹底を
 日本から遠く離れた中東海域には、国内の監視の目が届きにくいことも懸念材料だ。
 現地情勢の悪化を受け、陸上自衛隊の部隊を撤収させた南スーダンの国連平和維持活動(PKO)の教訓を忘れてはいけない。派遣後に内戦状態に陥ったが、防衛省はその事実を認めようとせず、部隊の「日報」は隠蔽(いんぺい)された。これでは情勢の変化に対応できない。
・・・ 日本は原油の大半を中東地域から輸入している。緊張緩和のため一定の役割を果たす必要はあるだろう。だが、それが自衛隊の派遣なのか。米国の同盟国であり、イランとも友好関係を保つ日本には、仲介者としてできることがあるはずだ。
 この問題に軍事的な解決はない。関係国とともに外交努力を徹底することこそ、日本が選ぶべき道である。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14310658.html?iref=comtop_shasetsu_01



座り込み2000日に 「絶対に造らせない」 市民、改めて誓う(2019/12/27琉球新報)
 【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設を阻止しようと、2014年7月に市民が始めた米軍キャンプ・シュワブ前での座り込みが27日、2000日を迎えた。「絶対に造らせない」。集まった市民らは雨の日も風の日も座り込み続けた日々を振り返り改めて誓った。
 早朝から次々と駆け付けた市民60人を前にマイクを握った島ぐるみ会議共同代表で前名護市長の稲嶺進さんは「こんなに長い闘いになるとは思わなかった。これからもまだ続くだろう。だが私たちは諦めない。力を合わせて頑張ろう」と呼び掛けた。これに対し市民は拍手で応えた。
・・・情報開示請求などで埋め立て区域にある軟弱地盤の存在を指摘してきた土木技師の北上田毅さんは「この状態でとどめているのは大きな成果だ」と強調した。政府が総工費約9300億円、事業完了までに約12年かかることを示したことに触れ「工費、工期ともに政府の希望、願望でしかない。最低でも県の試算する2兆円以上になる」と指摘した。
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1049328.html



<金口木舌>鳥なき里のコウモリ(2019/12/27琉球新報)
 「東京地検がすった転んだって、おれがそんなこと知るかい」「そんなことを聞きたいんだったら、事前におれに申し込みの書面でも持ってこいよ」。激高して記者を指さし、何度もマイクを押しのける男性。「おまえ、場所を考えて言え」などと語気を荒らげる
▼発言の主は反社会勢力などではない。政権与党である自民党の二階俊博幹事長だ。テレビ局のネットニュースの映像がSNSで拡散され、批判にさらされている
▼台風19号の被災地・栃木県を20日に視察した際、取材に答えた。記者から統合型リゾート施設(IR)に関する疑惑で東京地検特捜部の捜査を受けた秋元司衆院議員について質問された途端、怒りをぶちまけた
▼秋元氏は25日に収賄容疑で逮捕された。自民党の国会議員が捜査を受けたことについて、自民党幹事長に質問することの何が間違っているというのか
▼「鳥なき里のコウモリ」ということわざがある。鳥のいない場所では空を飛べるというだけでコウモリが鳥のように振る舞う。優れた者のいない場所でわが物顔で威張り散らす権力者を表す際にも用いられる
▼閣僚では麻生太郎副総理兼財務相がいる。記者の質問の言葉尻を捉え、問い詰める場面がネットのニュースで流れていた。なぜ丁寧な受け答えができないのだろうか。「実るほど頭(こうべ)を垂れる稲穂かな」ということわざもある。
https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1049105.html



みんなが主役 カフェ開店 障がい者ら笑顔で接客 注文間違いも優しい目で(2019/12/27琉球新報)
 客もスタッフも“主役”のカフェに―。アルコールや薬物などの依存問題を抱える人や障がい者を対象にした就労継続支援B型事業所「ワーカーズホーム」(横山順一代表)は25日、宜野湾市大謝名に「ワーカーズホームカフェ」をオープンした。コーヒー豆の栽培や焙煎(ばいせん)に取り組む同事業所の新規事業。横山代表は「無理せず働けるような利用者優先のカフェにしたい。緊張して注文を間違えるかもしれないが、それを面白がってくれるお客さんに来てほしい」と笑顔で語る。
 利用者らが自ら畑作業をして栽培した無農薬のコーヒーやブレンドコーヒーなど全6種類とネパール産の紅茶を用意。各商品の金額は調整中で、300円前後を予定している。焼き菓子も販売する予定で準備を進めている。
・・・ 同店独特の取り組みとして「当事者割引」を設ける予定だという。レジで「○○の当事者です」と伝えると商品が10%割引になる。「障がい者や依存問題を抱えている人は『当事者』と表現されるが、言ってみればみんな何かの当事者。それぞれが主役になれる場所にしたい」と力を込める。・・・
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1049110.html



(声)閣僚の「認定試験」必要では(2019/12/26朝日新聞) 塾講師 村松真理子(千葉県 61)
 またしてもとんでもない閣議決定だ。安倍晋三首相の妻昭恵氏にかかる日当や実費、飲食費、交通費などの公費の支出について「お答えは困難」との答弁書を閣議決定した。閣議決定は閣僚の全員一致のはずだが、「質問には答えるべきだ」という当たり前のことを言える閣僚が一人もいなかったとは。このような国に未来はあるのか。
 一方で、閣議決定で自衛隊を中東に派遣しようとしている。「歯止め」として派遣期間は1年を区切りとし、延長する際にはまた閣議決定を必要とするとのことだが、否と言えない閣僚ばかりだったら歯止めにはなりえない。国会で十分な審議もせず、国民的議論も経ないで、自衛隊員の命にかかわる派遣を閣議決定に委ねてしまっていいものか。
 大学入学共通テストをいじろうとする前に、閣僚認定試験の導入の方が急務なのではないか。一般常識・論理性・善悪の概念・自立性・説明力……つまり国際社会で通用する力が備わっているかどうかをチェックする試験だ。それを通らなければ閣僚にはなれないくらいのことを真面目に考えなければいけないぐらい、日本の政治は危機的状況だと思う。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14308192.html?iref=mor_articlelink03



(社説)秋元議員逮捕 カジノ推進の裏で何が(2019/12/26朝日新聞)
 カジノを含む統合型リゾート(IR)の参入をめぐり、中国企業から賄賂を受け取ったとして、東京地検は秋元司衆院議員=自民党を離党=を収賄の疑いで逮捕した。別の同党議員らの事務所も家宅捜索を受けた。
 ギャンブル依存症の増加や不正な資金洗浄(マネーロンダリング)、治安の悪化といった数々の懸念があるなか、16年12月にIR推進法が成立した際、衆院内閣委員長として採決を強行したのが秋元議員だった。
 翌年8月にはIR担当の内閣府副大臣兼国土交通副大臣に就任し、その頃から贈賄側との付き合いが始まったとされる。
 秋元議員は潔白を主張しており、慎重な捜査が求められる。一方で容疑が事実であれば、副大臣時代に制定されたIR実施法の立案・審議過程や、その後の政府部内の手続きにも、大きな疑問符がつく事態である。
 ところが菅官房長官は会見で「できるだけ早期に効果が実現できるよう、(IRの開業準備を)着実に進めていきたい」と述べ、観光振興や雇用創出につながるとしてカジノに前向きな安倍政権の方針を繰り返した。政治家や省庁幹部がIR事業者と接触することに特段の規制がないことについても、見直す考えはないと言明した。
 認識が甘いと言わざるを得ない。年明けにはカジノ規制を担う管理委員会が発足するが、いったん歩みを止め、問題点を洗い出すのが筋ではないか。
・・・ 外国の事業者が日本進出をめざし、陰に陽に働きかけを強めてきた。今回の摘発は氷山の一角ではないのか。カジノ利権の解明なくして、国民の理解は得られないと知るべきだ。
・・・ 各自治体は事件を機に、地域の将来を左右する重大な問題であるとの認識を新たにして、誘致の是非を考える必要がある。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14308190.html?iref=comtop_shasetsu_01



特養、なお32万6千人待機 要介護高齢者、19年調査(2019/12/26東京新聞)
 厚生労働省は25日、特別養護老人ホーム(特養)への入所を申し込んでも入れない待機者が今年4月1日時点で、約32万6千人に上ったとの調査結果を発表した。前回2016年の調査からは約4万人減った。厚労省は「施設整備や在宅サービスの充実といった施策が奏功している」と強調するが、依然として施設不足が解消していない実態が浮かんだ。
 特養は介護保険が使え、日常生活全般で介助が必要な高齢者が食事や入浴、排せつなどの手助けを24時間受けられる施設。15年4月から新規入所の条件が厳しくなり、要介護3以上の中重度者が原則となった。
https://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2019122501001692.html



<金口木舌>最近の戦争もののトレンドとは?(2019/12/26琉球新報)
 年末になりいろいろ回顧ものが並ぶ。今年読んだ本を個人的に回顧していると、2019新書大賞に選ばれた吉田裕著「日本軍兵士」(中公新書)に行き当たった
▼中央公論新社主催で、書店員や各社新書編集部、新聞記者らの投票で決める。日中戦争から第2次世界大戦まで、苛烈で悲惨な「戦争の現実」を戦場の末端兵士の目線で描いた
戦闘ではなくマラリアや栄養失調などによる戦病死者の多いことや、心の病に冒される兵士、無謀な作戦を遂行させる軍のシステムなどを実証する。資料の焼失のためか沖縄戦の記述がほとんどないのは残念
▼吉田さんは本の中で「日本軍礼賛本」の出現に触れている。受賞者インタビューでも「自国を讃(たた)える自己愛的な書籍が増えている。現実から目を背け、見たいものしか見ていない。日本軍を過大評価し、美化した結果、歴史認識までゆがんでいるものも少なくない」と強く危機感を表明した
▼沖縄戦のひめゆり学徒隊をテーマに朗読劇を書いた演出家の冨士川正美さんは、芝居の世界でも戦争賛美や特攻隊礼賛といったものが最近増えていると話す。だからこそ「声なき声」を表現したいと語る
▼来年は日本が敗戦してから75年の節目となる。戦争の記憶の希薄化に懸念も繰り返される中、目を背けたくなるようなものも直視しながら、何をどう伝えるべきか、年の瀬に考える。
https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1048522.html


posted by オダック at 15:46| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月24日

PICK UP NEWS

泊原発、放射性物質放出量を31年間過小報告 北海道電(2019/12/24朝日新聞)
 北海道電力は24日、泊原子力発電所(泊村)で、ヨウ素やトリチウムなどの放射性物質の大気中への放出量を31年間にわたり間違って算定していたと発表した。実際の放出量より少ない数値を国や道、周辺自治体に報告していた。実際の放出量でも基準値を下回っており、周辺環境への影響はないとしている。
 北電の阪井一郎副社長は会見で「道民の皆さまの信頼を損ね、関係者に多大なご迷惑をおかけしていることを心からおわび申し上げる」と陳謝した。泊原発をめぐっては、9年9カ月にわたり3号機の非常用ディーゼル発電機の配線に接続不良があったとして、原子力規制委員会が昨年12月に保安規定違反と認定している。
 間違った算定を続けていたのは、原発敷地内にある放射性廃棄物の処理施設。放射線管理区域で使われた防護服や布などを燃やし、排ガスをフィルターで処理したうえで大気中に放出している。配管の腐食防止のため、排ガスを空気で2分の1程度に薄めているにもかかわらず、それを考慮せずに放出量を算定していたという。・・・
https://digital.asahi.com/articles/ASMDS4HPWMDSIIPE00C.html?iref=comtop_8_06



(社説)男女の格差 不平等を拒む一歩を(2019/12/24朝日新聞)
 政治での女性の存在感が着実に膨らんでいる。それが世界の流れだが、悲しい現実も知っておきたい。日本がずっと取り残されていることだ。
 著名な指導者らを招く会議の主催者として知られる世界経済フォーラムが、男女格差の報告書を毎年出している。最新版で日本は153カ国のうち、過去最低の121位だった。
 政治や経済、教育、健康のデータを総合したもので、国別の指数をみると、この1年で108もの国で格差が改善したが、日本は逆に悪化した。
 世界的な改善傾向について同団体は「女性の政治参画が著しく進んだ」と分析している。議会の議席や選挙での候補者の一定数を女性に割り当てる、クオータ制を導入した国は、今では120カ国を超す。
 今年は、欧州委員長や欧州中央銀行で初めて女性のトップが誕生した。北欧などでは女性の政治参加と管理職の比率が一緒に増える傾向があるという。
 労働市場にも波及すれば、男女の賃金格差を縮める効果も期待できる。政治分野を突破口にして企業などの幹部も増やそうと、世界は新たな目標を見据えているようだ。
 そんななかで、日本の「変わらなさ」は突出してみえる。
 とくに政治分野がひどい。衆院の女性議員は現在1割ほど。格差報告書で日本が悪化した主因は閣僚数の少なさで、今年1月時点では19人中1人だけ。経済でも女性管理職は世界水準をはるかに下回る。
 国会では昨年、選挙での候補者数をできる限り男女均等にするようめざす法律ができた。だが、今年の参院選で自民党が立てた女性候補は15%だった。安倍政権が掲げる「女性が輝く社会」の看板が空々しく響く。
 努力義務の法律だから守られないのならば、罰則を検討すべきだろう。多数の国がすでに先行しているクオータ制について、なぜ日本が導入しないのか、国際社会にも通じる理屈で説明できるだろうか。
・・・ 無関心やあきらめを脱するためにできることもある。候補者均等法を守らぬ政党には投票しない。女性を差別する企業や団体には「ノー」を示す。そんな行動が積み重なれば変化が生まれるのではないか。
 女性が軽んじられる社会は、弱者や少数派も差別する。誰もが暮らしやすい多様な社会をめざすためにも、不平等を受け入れない一歩を踏み出したい。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14305558.html?iref=comtop_shasetsu_02



【社説】詩織さん勝訴 「黒箱」の中が見えない(2019/12/24東京新聞)
 性暴力被害を訴えたジャーナリストの伊藤詩織さんが民事訴訟で勝訴した。「#MeToo(ミートゥー)」の声が高まる契機にもなった事件だが、ブラックボックスの中はまだ見えない状況だ。
 勝訴の報は海外メディアでも大きく取り上げられた。米国のワシントン・ポストは「日本人女性の権利の勝利」と。CNNテレビも、英国のBBC放送なども一斉に報道した。台湾などでも同じだ。伊藤さんの著書「Black Box」は、中国では「黒箱」と題し出版、注目されている。
 海外メディアの主張はどれも正当なものだ。例えば日本では性暴力に遭っても警察に相談するケースは少ないとか、刑事罰を科す困難さを挙げて、日本の性犯罪に対する後進性を説いたりした。何より首相と親しい山口敬之(のりゆき)元TBS記者を訴えた裁判だったことに焦点を当てたりした。
 内閣府が昨年まとめた調査では、女性の十三人に一人は無理やりに性交をされた経験があった。だが、被害を受けた女性の約六割はどこにも相談していなかった事実も浮かんだ。伊藤さんが記者会見で「誰もが被害者になるリスクがある。声を上げられない人もいる。傍観者にならないことが大事」と語ったのも、そんな背景があるからだ。
 確かに性犯罪の現場は密室が多く、立証は困難だ。それでも判決は、性行為に合意がなかったことを認めた。飲食店からタクシー、さらにホテルでの原告と被告の状況を時系列で詳細に検討し、導いた事実認定である。ひどい酩酊(めいてい)状態だったのだ。
 刑事事件の準強姦(ごうかん)罪(現在は準強制性交罪)などでは暴行や脅迫などで抵抗が著しく困難な状態にあったことが要件となる。だが、今回の民事裁判での事実認定ならば、刑事上、なぜ東京地検は不起訴としたのか疑問視する専門家の意見もあった。
 「Black Box」には山口氏に逮捕状が発行されながら、警察上層部の判断で逮捕が取りやめになったと記されている。これこそ明らかにされねばならない最重要の問題ではないか。日本の刑事司法がこの事件を闇に葬ったことと同じだからだ。
 不正義に国家権力が絡んでいたら、もはや法治国家と呼べない。山口氏は「法に触れる行為は一切していない」と主張するが、真相は解明されねばならない。「黒箱」の中を開けるように…。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2019122402000160.html



ミャンマーに学校を ラウェイ王者 渡慶次幸平さん ネットで資金募る(2019/12/24琉球新報)
 「世界で最も過激な格闘技」とも称されるミャンマーの国技「ラウェイ」で2018年に75キロ級の王者となった渡慶次幸平さん(31)=沖縄県豊見城市出身=が、同国で学校を建設しようとクラウドファンディングで資金を集めている。ミャンマーの厳しい教育環境に心を痛めた渡慶次さん。「安心して教育を受けられる環境をつくりたい」と思いを語る。
 渡慶次さんは昨年のミャンマーでの大会後、チャリティーで子どもたちに学用品を贈るためヤンゴン郊外のペグーという地域の小学校を訪問した。校舎は近くのお坊さんが寄付金で建てたというが壁がなく、床板も腐っていた。
 さらにミャンマーに詳しい知人から、同国では生まれた家庭環境で職業選択が狭まってしまう現状があると知らされた渡慶次さんは衝撃を受けた。「生まれた環境によって将来が決まってしまうという状況が信じられない。子どもたちの目は日本の子どもたちと何も変わらない」。自身も子を持つ親、そして好きな格闘技を仕事にする。ミャンマーの子どもたちが夢に向かって突き進めるよう支援することを決めた。
 2020年2月末を締め切りにしたクラウドファンディングは目標金額250万円。今月23日午後5時までに目標の58%に達した。この学校建設を皮切りに1年でヤンゴン郊外の小学校10校の改修を目指す。渡慶次さんは「『学校だけ建てても意味がない』と言われるが、これはゴールじゃない。教育改善に向けた一つの始まりにしたい」と力を込めた。
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1047269.html



中国残留婦人 貴重な語り 埼玉・川越元短大講師 藤沼さんが証言集出版(2019/12/23東京新聞)
 第二次世界大戦の終戦時、旧満州(中国東北部)で生死の境をさまよった中国残留孤児や残留婦人。これまで帰国者ら二百人近くのインタビューを続けてきた埼玉県川越市の元短大講師藤沼敏子さん(66)が、証言集を出版した。本人たちの語りを、ほぼそのまま記し、貴重な口述の歴史資料となっている。 
 残留婦人は、終戦時に十三歳以上だったという理由で、「自分の意思で残った」と国からみなされ、五十年近く帰国支援がなされなかった。多くは国の移民政策である満蒙(まんもう)開拓団の一員として、貧しい農村から家族で満州に渡った。
 証言集「不条理を生き貫いて 34人の中国残留婦人たち」(津成書院、税込み二千七百五十円)によると、終戦直前、国は開拓団から男性を根こそぎ召集し、高齢者と女性、子どもだけが残された。情報も途絶する中でソ連軍が侵攻してきて、逃避行が始まる。中国人の銃撃やソ連機の機銃掃射、集団自決などで多くの犠牲者が出た。食糧のない山中では、老人や乳幼児が次々に亡くなった。歩けなくなったわが子を川に流す母親たちの姿を、複数の残留婦人が語っている。
 たどり着いた収容所では飢えと冬の寒さ、感染症による死者が続出。朝起きると、隣に寝ていた肉親が死んでいた。遺体は掘った穴に積み上げられた。ソ連兵が若い女性を暴行目的で連れ去る事件も繰り返された。
 収容所で死を待つしかなかった時、貧しさから嫁を迎えられない現地の農家に売られたり、引き取られたりして生き延びてきたのが国に「自由意思」とされた実態だ。現地の言葉で「トンヤンシー」と言われ、農作業や家族の世話をし、十代後半になると、その家の男性と結婚。貧しい農村で必死に生きてきた。
 埼玉県国際交流センターの日本語ボランティア講座のコーディネーターとして活動していた藤沼さんは一九九四年ごろ、帰国した残留婦人と親しくなり、インタビューを開始。膨大なビデオ映像を自身のホームページ「アーカイブス 中国残留孤児・残留婦人の証言」で公開している。
 取材は北海道から沖縄まで全国に及び、中国、台湾にも出かけた。庶民が「どう生き、どう死んだのか後世に伝えたい」との思いから。「満蒙開拓団とは何だったのか」という疑問は今も残る。
 続編となる「残留孤児編」と、満蒙開拓青少年義勇軍や元軍人、元従軍看護婦などの「証言集」も執筆中。「若い人にこそ読んでほしい」と話している。オンライン書店「アマゾン」で販売中。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/metropolitan/list/201912/CK2019122202000152.html



【栃木】前文から99条 憲法 条文ごとに学習しよう(2019/12/23東京新聞)
 日本国憲法の解説本を出版した大工、明良(あきよし)佐藤さん(76)=ペンネーム、茂木町=が、弁護士らでつくる市民団体とともに、憲法への理解を条文ごとに深める学習会を年明けから本格的に始める。月一回のペースで進めるつもりで、計算上では、全て終えるころには八十代半ばになる。先は長いが、安倍晋三首相が早期の改憲に意欲を示す中で「主権者である国民が憲法を知らなければ、権力者のやりたい放題になる」と、学び続けることの意義を訴えている。 
 「憲法全九十九条連続学習会」では、憲法の前文から補則に当たる一〇〇条以降を除いた九九条まで、一回で基本的に一条ずつ順番に取り上げていく。明良さんが二〇一八年に出版した「大工の明良、憲法を読む」の該当する条文ページを読み、出席者が自由に意見交換する。
 学習会は今月九日、「憲法ができるいきさつ」をテーマに初回が開かれた。宇都宮市の県弁護士会館で行われ、市民や弁護士ら約十五人が参加。「主権者である国民の権利などを第一章にすべきだった」「戦後の日本が世界に向けて決意表明した前文は、われわれの生きる指針だ」などと、熱い議論が交わされた。
 本格始動となる前文の回は二〇年一月二十日午前十一時半から、同会館で開く。
 一条ずつで進めれば計百回。司会も務める明良さんは「時間がかかっても、みんなでしっかり学んでいきたい。いろんな意見の人が集まって議論が深まれば面白い」と意気込む。
 初回に参加した女性は「首相が改憲を言いだしたことで、憲法について考えるようになり、今回の学習会に出席した」という。
 学習会は市民団体「戦争法の廃止と立憲主義の回復を求める県民ネットワーク」(県民ネット)が主催。参加無料。問い合わせは明良さん=電080(3442)1976=へ。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/tochigi/list/201912/CK2019122302000136.html



【東京】<ひと ゆめ みらい>音楽で壁なくしたい 共生社会を歌う「SUPLIFE」美保さん(2019/12/23東京新聞)
 障害があっても、なくても、どんな人もごちゃ混ぜに関わり合える場を作りたい−。そんな思いから、昨年十二月にNPO法人「SUPLIFE(サプライフ)」を豊島区で立ち上げた。プロの歌手でもあり、誰もが共生できる社会を目指して歌い続ける。
 今月十五日のクリスマス会。歌い始めると、子どもも大人も、楽しそうに踊り始めた。笑顔が広がっていく様子に、ダウン症の娘と参加した女性(46)は「娘がすごく楽しそうで、周りにも気を使わずに過ごせます」とほほ笑んだ。
 次女(4つ)がダウン症と告知されたのは、出産直後。障害児を生んだことを受け入れられず、「カラフルだった町並みが、モノクロに見えた」。ネットで障害者を見下す記述を読んでは「そんな子を育てるのか」と不安になり、自分の中に出てきた偏見に気付いて、さらに落ち込んだ。
 そんな中、相談したゲイの友人から言われた。「偏見があってもいい。そんな自分でいることがチクリと痛むなら、それがあなたの優しさ。そこに気付けただけでいい」。偏見を自覚し、胸の痛みやつらさを認めたことで、大きな愛で育てられる自信が生まれた。
 思い出したのが、ダウン症の幼なじみだ。子どものころはいつも一緒で、よく遊んでいた。偏見のなかった自分がなぜ、変わっていたのかを振り返るうち、一緒に過ごす時間がなくなっていたことに気付いた。
 「障害だけではない。国籍や性別、年齢などの違いで生じるさまざまな壁を音楽でなくしたい」。長女(6つ)を生むまで、プロの歌手として活動していた。自宅に引きこもっていた人も、性的少数者も、さまざまな人が聞いてくれていたことを思い出し、再び歌い始めることを決めた。
 一六年三月、どんな子どもたちも参加し、歌って踊れるイベントを都内で開いた。今年のイベント後には、参加した小学生から「最初は怖くて参加するか迷ったけれど、障害があっても無くても、一緒にいると私たちは何も変わらなかった」とメッセージが届いた。ごちゃ混ぜの場は着実に、大きな光となっていた。
 「傷つきたくない」と、障害児の家族も壁をつくりがちだ。「互いを知り、慣れていくことで相手の思いを想像できる」。そして、次女に語りかける。「たくさんの愛を知り、出会いをもらい、世界が広がった。生まれてきてくれて、ありがとう」 
    ◇
 NPO法人「SUPLIFE」(サプライフ)は、昨年12月に設立。サプライフはもともと、美保さんが所属していた音楽グループ名。元気や勇気を生活に添えるサプリメントのような、ちょっとした存在に−という思いが込められている。音楽やリトミック、親子遊びなどが楽しめるイベントを開いている。詳細はホームページへ。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/list/201912/CK2019122302000104.html


posted by オダック at 20:35| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月22日

PICK UP NEWS

泊まればあなたもサンタクロース 子どもに絵本届けます(2019/12/22朝日新聞)
 クリスマスに合わせて、生活が苦しい家庭や被災地、闘病中の子どもに本を贈る「ブックサンタ」の活動が広がっている。名古屋市内のホテルでは、プレゼントする絵本の代金を含んだ宿泊プランを始めた。宿泊客は10冊の絵本の中から贈りたい本を選ぶだけで、クリスマスイブに子どもたちに絵本を届ける「サンタクロース」になれる。
 ブックサンタに取り組むのは、「名古屋駅前モンブランホテル」(名古屋市中村区名駅3丁目)と「名古屋伏見モンブランホテル」(同市中区栄2丁目)。名古屋駅前モンブランホテルで副支配人を務める山内佑介さん(40)が、ブックサンタの活動に興味を持ち、「お客さんと一緒にできたら」と会社に提案した。同ホテルは法人アンバサダーとして活動に協賛することにした。
 ブックサンタを主催するNPO法人「チャリティーサンタ」の協力を得ながら、新たな宿泊プラン「ブックサンタ×モンブランホテル☆あなたの想(おも)い(絵本)をサンタクロースが全国の子どもたちに届けます♪」をつくった。
・・・ 山内さんは「絵本が子どもに届くのを想像するとワクワクする。今後も活動を続けていきたい」と話す。
 ブックサンタは、クリスマスにできる社会貢献として、2017年にスタート。昨年は合計2180冊が届けられた。
 今年は全国282カ所の書店が参加し、県内では32カ所で申し込むことができる。参加店は「ブックサンタ2019」のサイトで確認できる。
https://digital.asahi.com/articles/ASMDK3TNPMDKOIPE00K.html?iref=comtop_list_nat_n01



(社説)総務次官更迭 天下りの弊害が極まる(2019/12/22朝日新聞)
 天下りによる官と業の癒着がここまで露骨に表れたことに、がくぜんとする。
 総務省の事務次官が自ら情報漏洩(ろうえい)に手を染め、更迭された。監督対象の日本郵政に天下った「先輩」に、かんぽの不正販売をめぐる処分の検討状況を逐一伝えていたという。
 かつて国営事業だった郵政は2003年に公社化、07年に民営化され、総務省は金融庁とともに監督する立場にある。鈴木茂樹前次官が情報を漏らした相手とされる日本郵政の鈴木康雄上級副社長は、09〜10年に総務次官を務めたあと、13年に日本郵政に転じた。
 監督する役所と監督される企業の幹部が通じ、行政をゆがめかねない事態に至ったのは極めて深刻な問題だ。かんぽ不正の被害者、ひいては広く国民への背信と言わざるをえない。
 前次官は情報漏れを認めたとされる一方で、動機は明らかになっていない。鈴木副社長との間にどういう関係があったのか、この件以外に総務省と日本郵政の間で癒着はなかったのか、徹底的に究明しなければならない。
 日本郵政は、かんぽ不正の調査の徹底や再発防止を掲げている。その一方で、こうした手段で処分状況を探ろうとしていたのだとすれば、言動の信用性が土台から揺らぐ。情報漏れについて「事実関係を確認中」としかコメントしていないのも理解しがたい。
 現経営陣は不正の重大性の認識が遅れ、経営責任も明確化できないままだ。ここに至っては、鈴木副社長を含め即刻、体制を刷新するしかない。
 鈴木副社長は、かんぽ不正を報じたNHKに対する郵政側の抗議を主導したとみられる人物だ。NHKの「ガバナンス」を名目に経営委員会を通じて圧力をかけ、その際かつての総務省官僚としての経歴を誇示し、放送法の講釈までしていた。官僚OBの立場の悪用を繰り返していたことになる。
・・・ 民営化の途上にある日本郵政は、政府がなお57%の株式を持ち、取締役の認可権を持つ。かんぽ不正は今後の民営化の道筋にも暗雲を投げかけているが、人事のあり方を含め、政府との関係を透明にしていくことも重要な課題だ。
 総務省、日本郵政とも、根底から体質を改める必要がある。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14303775.html?iref=comtop_shasetsu_01



(声)語りつぐ戦争 終戦後も疎開が続き腹ぺこ(2019/12/21朝日新聞) 無職 外山禎彦(よしひこ)(大阪府 85)
 九月二十八日(金) 曇後雨
 午前中は授業をした。昼から山の方へ薪運びをした。リレー式で運んだ。……夕食後、僕たちが「先生はざふすゐ(ぞうすい)の中のこいもをよってすくふてる。」といっておこられた。
 1945(昭和20)年、大阪市住吉区の東粉浜国民学校5年生の時の集団疎開先での日記だ。戦争が終わっても疎開生活は続き、食糧事情はますます逼迫(ひっぱく)していた。日記は周囲を気にして抑えた表現になっているが、事情はこうだ。
 僕らはずっと腹をすかしていた。それで食べ物のことには異様に神経をとがらせていた。みんなバケツに入った雑炊をすくい上げて、イモなどの中身がそんなに入らないように互いに遠慮していた。ところが、お互いが遠慮する僕らと違って先生は、ごっそり中身をすくい上げるのであった。
 目ざとく見ていた僕らが食後に「先生はいじましいわ」などと陰口をたたいていた。それを聞きつけた先生が、「しょうもないことをいうな」と、怒鳴りつけたのだ。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14302423.html?iref=mor_articlelink07



(声)語りつぐ戦争 岬に流れ着いた兵たちの遺体(2019/12/21朝日新聞) 無職 鬼塚フジ子(東京都 84)
 鹿児島県の南西部、東シナ海に突き出た野間岬の近くが故郷です。岬の付け根の入り江に特攻船の基地がありました。無事を祈って端切れで「特攻人形」を作り、ふかしたイモと一緒に差し入れたものです。
 戦況が厳しくなると、目の前の海も戦場になりました。輸送船が撃沈された後、浅瀬に米袋が沈んでいるのが見つかり、素潜り漁で鍛えた大人たちが引き揚げたこともあります。洗っても洗っても米は油臭く、木炭を入れて炊いても臭いましたが、貴重な白米、おにぎりにして食べました。
 兵隊さんの遺体もよく流れ着きました。国民学校から帰ると、ニナ貝やアサリを捕りに行くのが子どもの仕事でしたから、その折に見つけてしまうのです。岩場にあがる遺体は裸同然で、頭部が桜島大根のようにふくれ上がっていましたが、干潮の砂地に仰向けに倒れていた若い人は、服に乱れもなく、きれいな顔立ちで眠っているようでした。その顔が今も忘れられません。
 遺体は「寄り(よい)太郎」と呼び、海辺に丁寧に埋葬しました。故郷も名前もわからぬまま葬られた若者たちの無念を思います。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14302421.html?iref=mor_articlelink05



(声)語りつぐ戦争 事故死の仲間、全裸で土間に(2019/12/21朝日新聞) 無職 井上敬三(埼玉県 94)
 旧満州(中国東北部)で終戦を迎え、シベリアに抑留された。ロンドコーという山奥の収容所だ。雑穀数粒の塩スープと黒パン一切れで早朝から伐採に駆り出された。目を閉じると上下のまつげが凍り付く極寒の地。3人1組で大木を切り倒し、長さ1メートルの薪にする。飢餓状態の重労働で、私も含め半数はノルマの50%も達成できず、毎日殴られた。
 ある日の作業中、倒れ始めた大木の下敷きにならぬよう3人が木から離れると突然、バシッと音がしてその木が裂け、人の背丈ほどの大きな木片が仲間を直撃した。仲間は吹っ飛び、口や鼻からどろりと血が出て目はうつろ。そりに乗せ、雪原を夢中で引いた。弱々しいうめき声に「死んではだめだ」と叫ぶ。だが、紫色の顔がみるみる腫れあがっていく。1時間の道が果てしなく遠かった。
 元軍医のもとに運びこんだが応急治療の薬さえなく、トラックでどこかに運ばれていった。翌日、遺体で戻ったと聞き安置所をのぞくと、血痕の残る遺体が全裸で土間に転がされていた。治療の形跡はなかった。
 事故、病気、過労、自殺で大勢が亡くなった。末端の兵士が戦争責任を取らされる理不尽が悔しかった。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14302419.html?iref=mor_articlelink03



(社説)改正入管法1年 拙速の末、広がる矛盾(2019/12/21朝日新聞)
 外国人労働者の受け入れ拡大をねらった改正出入国管理法が成立して1年が経った。
 今年4月に新たな在留資格の「特定技能」が設けられた。しかし取得したのは2千人に満たず、政府がかかげた「初年度で最大4万7千人」に遠く届かない。認定に必要な技能試験の準備が整わず、人材を送り出す側の国々も制度づくりの途上にある。それが低迷の原因だ。
 法案を成立させるため、昨年秋の臨時国会で政府与党が見せた、あの強引・拙速な国会運営はいったい何だったのか。
 外国人政策の転換であるのは明らかなのに認めようとせず、制度の詳細について「検討中」を繰り返した末に、採決を強行した。そして今、見込み違いの理由を説明するわけでもない。
 当時から、春の統一地方選と夏の参院選をにらみ、人手不足に悩む産業界の支持を引き寄せるための選挙対策だ、との指摘があった。その正しさが裏づけられたといえよう。
 資格の取得者が少ないため、日本語教育を始めとする共生施策の不備が表面化していないのは皮肉と言うほかない。だが、見過ごせない現実がある。以前からある「技能実習」の資格で働く外国人が、増加の一途をたどっていることだ。年末には40万人に達する勢いだ。
 この制度をめぐっては、法改正前と同じく、問題が相次いで発覚している。
 違法残業や計画と異なる仕事をさせるなどの法令違反が見つかった事業所は、18年中に5千カ所を超え、5年連続で最多を更新。今年になっても、日立や三菱自動車など主要企業での逸脱行為が明らかになり、チェックの目を光らすべき受け入れ団体が不正に関与したとして処分を受けた。失踪した実習生は6月までに4500人に上り、昨年の9千人に並ぶ勢いだ。
 技能を習得して母国で生かしてもらおうという国際貢献の建前と、安い労働力を確保する手段になっている現実と。その乖離(かいり)は一向に解消されず、賃金不払いや雇用主による暴力などの人権侵害も絶えない。
 朝日新聞の社説は、制度を根本から見直し、同じ社会の構成員として外国人を受け入れる施策を講じるよう訴えてきた。しかし、まがりなりにも反省を踏まえて設計された「特定技能」は停滞し、矛盾に満ちた「技能実習」は拡大を続ける。危うい事態と言わざるを得ない。
 政権が否定しようが、大勢の外国人がくらし、働く日本は、既に「移民国家」と呼ぶべき状態にある。将来像をどう描き、現にある問題をいかに克服・是正していくか。社会全体で模索し続けなければならない。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14302418.html?iref=mor_articlelink02



【社説】防衛費最大に 膨張に歯止めかけねば(2019/12/21東京新聞)
 二〇二〇年度の防衛省予算案は五兆三千百三十三億円となり、六年連続で過去最大を更新した。安倍晋三首相の下で防衛費は一転、増え続けている。際限なき膨張には歯止めをかけねばならない。
 防衛費は冷戦終結後、減少傾向が続いていたが、安倍首相が政権復帰後に編成した一三年度に増額に転じ、一五年度以降は過去最大を更新し続けている。
 防衛省は安全保障環境の急速な変化に対応したり、宇宙、サイバー、電磁波といった従来とは異なる領域での防衛力を整備するための予算と説明している。
 日本を含むアジア・太平洋地域では、北朝鮮や中国が軍備を増強するなど、緊張緩和が進んでいるとは言い難い。周辺情勢に応じて防衛力を整える必要はある。
 ただ、安倍政権による防衛力整備が、適切かつ節度を持って行われていると言えるのだろうか。むしろ、米国から必要以上に高額の防衛装備を買い込んだり、憲法九条で定められた「専守防衛」の範囲を逸脱する形で、防衛力整備が進んでいるのではないか。
 例えば地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」だ。レーダーや本体の取得は二基で二千四百億円余りと高額で、維持・運用費やミサイル発射装置、用地取得費を含めればさらに膨れ上がる。二〇年度予算案には関連経費百二十九億円を計上したが、地元の反対で配備地すら決まっていない。
 自衛隊はすでにイージス艦の迎撃ミサイルと地対空誘導弾による迎撃態勢を整えている。さらに巨額の投資をして、それに見合う効果があるのか、甚だ疑問だ。
 ヘリコプター搭載型護衛艦「いずも」の事実上の空母化費用と、同艦で運用するF35B戦闘機六機分七百九十三億円も計上された。太平洋の防空強化が理由だが、そもそも日本の防衛に必要不可欠なのか。「攻撃型空母」の保有は憲法上も認められていない。
・・・ トランプ米大統領は米国製武器の購入拡大や米軍駐留経費の負担増を求めている。巨額の防衛装備購入の背景に、米政権からの購入圧力があるのではないか。適切かつ節度を持って行われるべき防衛力整備が、米政権への配慮で歪(ゆが)められてはいないか。国会論戦を通じた徹底的な検証が必要だ。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2019122102000162.html



(声)待遇悪い介護職、この国どうなる(2019/12/20朝日新聞9 農業 小野好恵(東京都 53)
 長女は4年制大学を卒業後に介護福祉士となり、みとりのある特別養護老人ホームに就職して2年目の冬を迎えます。本当に厳しい勤務状況だと思いますが、本人は辞めたいと言わず、入居者さんの誕生日カードを作るからと100円ショップに足を運んでいます。
 先日、冬のボーナスが支給されましたが、月給と同じ額でした。夏のボーナスも同様でした。心身共に重労働の介護職に見合っているとは思えません。このような待遇では介護の担い手は増えないでしょう。新聞で都職員の平均ボーナスが94万円と知った長女は落胆し、「転職しようかな?」と初めて口にしました。
 これから団塊の世代が後期高齢者となるこの国の介護のあり方に不安を覚えます。そして自分自身は老後を誰にみてもらうことになるのか。子どもたちに迷惑を掛けるのは嫌ですが、長女のような境遇の他人にみてもらうのにもためらいを感じます。長女には「辞めてもいいんだよ」と伝えるか迷う今日この頃です。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14301067.html?iref=mor_articlelink06



(声)「軍拡ゲーム」陸上イージス不要(2019/12/20朝日新聞) 主婦 嘉藤継世(秋田県 63)
 寝ぼけ眼を見開いて地元紙・秋田魁(さきがけ)新報の大見出しを何回も読んだ。確かに「イージス新屋配備見直し」とある。陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」について仲間と「政府は地元民の反対がないかのように配備を進めていて不信感が募る」と話したばかりだった。
 彼らは反対署名運動に注力している。あちこちで勉強会や報告が開かれ、「迎撃力はどの程度か」などと質問が飛び交い、出席者はメモを取ったり意見を述べたり、とても熱気がある。香港では若者が中心になり民主主義を求めてデモが行われているが、こちらは高齢者の多い県。老骨にむち打って次世代に禍根を残さないように活動している。
 陸上イージスは山口県萩市への配備分と合わせて数千億円かかる。しかし日本の防衛に役に立つのか疑問視されてきた。候補地の再調査として国有地など20カ所が示されたが、国有地だから配備は簡単だと考えてもらっては困る。国有地は政府のものではなく、国民のものだからだ。
 違約金を支払ってでもイージス配備は即刻キャンセルするべきだ。いたちごっこの「軍拡ゲーム」に易々(やすやす)と与(くみ)したくない。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14301064.html?iref=mor_articlelink03



(社説)伊藤氏の勝訴 社会の病理も問われた(2019/12/20朝日新聞)
 ジャーナリストの伊藤詩織氏が元TBS記者山口敬之氏を訴えた裁判で、東京地裁は「酒を飲んで意識を失った伊藤氏に対し、合意のないまま性行為に及んだ」と認め、330万円の賠償を命じる判決を言い渡した。
 山口氏は準強姦(ごうかん)容疑(当時)で告訴されたが、嫌疑不十分で不起訴となった。刑事事件では検察側に厳格な立証が求められるが、民事裁判では両者の言い分のどちらがより確からしいかが判断される。地裁は、合意があったとする山口氏の主張を、「重要部分が不合理に移り変わり、客観的な事情に合致しない点も複数ある」と退けた。
 山口氏は控訴を表明したが、判決後の記者会見で見過ごせない発言があった。自らが話を聞いたとする「本当の(性犯罪)被害者は会見で笑ったりしない」という女性の声を紹介し、身の潔白を訴えたのだ。
 苦しみを抱え込み、下を向いて生きていくのが被害者の正しい姿だ、と言うに等しい。こうしたゆがんだ認識が、過酷な傷を負いながらも生きていこうとする人々を、追い詰めてきたのではないか。
 勇気をふるって告発すると、「あなたにも落ち度があった」などと責められ、二重三重に傷つく。性暴力を受けた人は、その体験に加え、声を上げることの難しさにも苦しんできた。
 その呪縛を断ち切り、被害をなくしていこうという動きが、世界各地で広がる。代表が「#MeToo」運動だ。国内ではことし、性犯罪をめぐる無罪判決が相次いだことへの批判をきっかけに、泣き寝入りせず性暴力に抗議する「フラワーデモ」が始まり、いまも全国に波及し続けている。伊藤氏が氏名と顔を明らかにして行動したことが、多くの被害者の背中を押したのは間違いない。
 この間(かん)、伊藤氏にはネット上などで異常な攻撃が加えられた。政権寄りの論者らが、安倍首相を取材した著作のある山口氏の応援にまわり、右派系雑誌には、伊藤氏の人格をおとしめる記事が掲載された。
 これに対し判決は、「伊藤氏は性犯罪の被害者を取り巻く法的・社会的状況の改善につながると考え、自身の体験を明らかにした」と述べ、その行動には公益を図る目的があったと認めた。名誉毀損(きそん)だという山口氏の主張は退けられた。
 曲折を経ながらも性犯罪に向けられる目は厳しさを増している。罰則を強化する改正刑法がおととし成立し、さらなる見直しの議論が進む。相談・支援態勢も強化されてきている。この歩みをより確かなものにし、被害者の尊厳を守る。私たちの社会が背負う重要な課題である。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14301062.html?iref=comtop_shasetsu_01



「それはないだろ!」横浜市長の発言に騒然 IR誘致(2019/12/20朝日新聞)
 「ええーっ!」
林文子・横浜市長の発言に会場がどよめいた。
 カジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致を決めた横浜市は、林市長自らが出席する市民向けの説明会を市内全18区で順次開いている。19日夜、金沢区で開かれた4回目の説明会で、会場が騒然とする場面があった。
 参加者の男性が、林市長がIRの誘致表明をした8月の記者会見に触れ、「その時点で市民には反対が多かった。(市長は)それと逆の判断をした」と指摘。これに対して林市長が「市民の多くの方が反対だという認識はありませんでした。大変失礼なことかもしれませんけども」と応じた。直後、会場が騒然とし、「それはないだろ!」「ええーっ!」といった声が飛び交った。どよめきはしばらく収まらなかった。
 朝日新聞が横浜市民を対象に9月に実施した世論調査では、横浜へのIR誘致に「反対」が64%で、「賛成」が26%だった。
 説明会は、林市長が「誘致を決めた理由を直接市民に説明する」として12月4日に始めた。しかし、質疑応答は休憩時間に記入した質問票を司会者に無作為で選ばせ市長らが答える形式で、参加者が直接、市長とやりとりすることは認めていなかった。「あくまで説明会。対話集会ではない」と話す市幹部もいた。
 だが、こうした会の運営に批判が出ており、19日は指名なしで発言を始める人が続出。市側も無視できず、市長と市民の直接のやりとりが生じた。説明会は予定の1時間半を45分オーバーし、午後9時15分ごろ終了した。
https://digital.asahi.com/articles/ASMDM7WGTMDMULOB00T.html?iref=comtop_8_01



海自中東派遣 近く閣議決定 「国会閉会中…おかしい」「調査研究の名目は詭弁」(2019/12/20東京新聞)
 政府が海上自衛隊の中東派遣に向けて近く閣議決定しようとする中、派遣に反対する市民団体の抗議行動や法律家団体による記者会見が十九日、東京都内で行われた。市民らは「国会閉会中に閣議決定するのはおかしい」と批判した。 
 閣議決定案では、派遣部隊は船舶の航行の安全確保に必要な情報収集を行い、不測の事態が起きた場合には「海上警備行動を発令して対応する。迅速な意思決定に努める」と明記。護衛艦一隻を新規派遣し、現在アフリカ東部ジブチを拠点に活動中のP3C哨戒機を活用するとしている。
 東京・永田町の衆院第二議員会館前の路上では、市民団体が抗議した。主催した「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」によると、約二千二百人が集まり、「武力の行使は許さない」と声を上げた。埼玉県鶴ケ島市の小田美智子さん(81)は「閣議決定だけですべて決めてしまうことは、あってはならない。民主主義なのに国会が機能していない」と非難した。
 横浜市の岩本正義さん(74)は、アフガニスタンで人道支援を続け、殺害された中村哲さんについて触れ、「アフガンも、米国が核合意から離脱したイランも、中東の情勢は不安定になっている。自衛隊は事実上の海外派兵で、調査研究なんて名目は詭弁(きべん)だ」と話した。
 弁護士や法学者らでつくる「改憲問題対策法律家六団体連絡会」は衆院第二議員会館で記者会見した=写真。事務局長の大江京子弁護士は「今回のように、軍事的な緊張がきわめて高い状態の中東地域に自衛隊を派遣することは、自衛隊が紛争に巻き込まれ、そのまま武力行使もしくは戦争状態などに巻き込まれる危険性がきわめて高い」と訴えた。
 声明では「緊張状態の続くホルムズ海峡周辺海域に展開する米軍への攻撃があった場合、自衛隊は米軍の武器等防護を行うことが認められており、自衛隊が米軍と共同で反撃することで、米国の戦争と一体化する恐れがある」といった懸念も挙げている。
 会見に先立ち、連絡会は防衛省を訪れ、派遣命令を発令しないよう求める河野太郎防衛相宛ての要請書を渡した。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201912/CK2019122002000118.html



<金口木舌>「カムイ」と「ちゅら」(2019/12/20琉球新報)
 いろりの中に住む老女は6枚の衣をまとい、黄金のつえを持っている。アイヌ民族に伝わるアペフチカムイ(火の神)の姿だ。クマなどの動物から疫病に至るまで、自然界のものはカムイ(神の宿る物や場所)と恐れられる
▼寒い北海道で暮らす人々にとって暖かさをもたらす火は尊い存在だ。アペフチカムイは文字を持たないアイヌ民族が口承した叙事詩ユーカラに登場する
▼国立天文台は地球から410光年離れた太陽系外の恒星に「Kamui(カムイ)」、その周りを回る惑星に「Chura(ちゅら)」と名付けた。今年が国際先住民族言語年であることを考慮し、日常的に使う人の少ない言語に焦点を当てたという
▼アイヌ語とともに国連教育科学文化機関(ユネスコ)が消滅危機言語に指定しているのがしまくとぅば(琉球諸語)だ。国連の人種差別撤廃委員会は、しまくとぅばの回復などを日本政府に勧告している
▼「しまくとぅばの日」は制定されたが、県も国もしまくとぅば復興に向けた具体的な施策に取り組んでいるとは言い難い
▼しまくとぅばの継承に取り組む団体は、県に琉球諸語の第2公用語化や学校教育への導入を提言している。法的に可能なら県職員の採用試験にも導入した方がいい。日常や公の場面で土着の言葉が使える環境を県や国が整えれば、日本の豊かさを示すことにもなる。
https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1045110.html



(社説)桜を見る会 許されぬ政権の居直り(2019/12/19朝日新聞)
 国民の代表として行政監視機能を担う国会議員の質問を、あまりにも軽んじていないか。疑惑にほおかむりする政権の居直りとしか言いようがない。
 首相主催の「桜を見る会」をめぐり、衆院内閣委員会の理事会が開かれた。臨時国会は終わったものの、この問題の幕引きを許すまいという野党が提出した質問状に政府が答えたが、事実上の「ゼロ回答」だった。実態解明に本気で取り組む気があるとはとても思えない。
 オーナー商法で行政指導を受けたジャパンライフの元会長宛ての招待状に同封されていたとされる受付票には、「60」という区分番号が記されていた。首相の推薦枠を示す数字ではないかと見られているが、政府の回答は「調査する必要がない」。実務担当者への確認を求められても「その必要は感じない」
 紙の招待者名簿は、共産党議員が資料請求した直後にシュレッダーにかけられた。意図的な隠蔽(いんぺい)かどうかを見極めるうえで、電子データの廃棄時期は重要な情報だ。政府はコンピューターの履歴の確認は実務的には可能だとしながら、担当者からの聞き取りで、ある程度の日にちがわかっているとして、履歴の調査は行わないと答えた。
 政府の不誠実極まる対応は、野党議員が提出した質問主意書への答弁書も同様だ。安倍首相とともに桜を見る会に出席している妻の昭恵氏について、日当など公費の支出や公用車の使用を尋ねたところ、「(質問の)意味するところが明らかではない」などとして、回答は「困難」とした。はなから答える気がないとしか思えない。
 大本に、説明責任から逃げ回る首相の存在があることは間違いない。首相は先週の講演で、森友・加計問題、統計不正、桜を見る会を列挙し、「この3年ほど、国会では政策論争以外の話に審議時間が割かれてしまっていることを、大変申し訳なく思っている」と語った。陳謝の体裁はとっているものの、政権がまいた種で、自らが納得の得られる説明をできていないことに原因があることを考えると、あまりに人ごとの言いぶりだ。
 森友学園への国有地売却をめぐっては、大阪高裁がおととい、一審の大阪地裁より踏み込んで、国の情報不開示を違法と認める判決をくだした。桜を見る会をめぐる一連の対応を見ていると、不都合な情報を隠したがる政府の体質は全く変わっていないと言わざるを得ない。
 首相が来年の通常国会で、実のある政策論争を実現したいと本気で考えているのなら、国会の閉会中審査に応じるなど、まずは現下の桜を見る会の問題に正面から取り組むべきだ。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14299722.html?iref=comtop_shasetsu_01



(声)移ろう世の中、止まらぬ辺野古(2019/12/19朝日新聞) 無職 西浦昭英(沖縄県 60)
 沖縄県の米軍普天間飛行場の移設計画で、名護市辺野古沿岸部への土砂投入が始まって1年になる14日、辺野古の浜からボートに乗った。31艇のカヌーと一緒に、工事が進む護岸前での海上抗議集会に参加した。
 比較的水深の浅い南西側2区域で土砂が投入され続けている。県の10月末時点での試算で全体で必要な土砂量2062万立方メートルに対して、投入済み土砂はまだ20万5千立方メートル。1年で全体の1%でしかない。単純計算するとあと約100年かかり、総工費も県の独自試算では2兆5500億円になる見込みだという。
 未着工の北東側の軟弱地盤を改良する難工事に加え、専門家から活断層が走っている疑いや、県外から搬入する埋め立て用の土砂に関して特定外来生物を防止する県条例などもある。埋め立て承認から6年が経過したが、国側は明確な総工費や工期を示せないでいる。
 米軍や自衛隊の規模や装備、周辺国との関係は絶えず変わっていく。辺野古の海も天候や風、潮の満ち引きで微妙に色が変化する。美しい海面に浮かびながら、無用の長物になりかねない基地の工事をすぐにでも中断してもらいたいと願った。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14299726.html?iref=mor_articlelink03



(声)ヘイトスピーチ禁止、広がって(2019/12/19朝日新聞) 会社員 二宮力(愛知県 58)
 ヘイトスピーチに、刑事罰を科す条例が全国で初めて川崎市で成立した。ヘイトスピーチを単に禁止するだけでなく、刑事裁判で有罪になれば最高50万円の罰金というのは、一定の抑止力になる。私は評価できるが、「言論の自由を脅かす」、あるいは「日本人差別だ」という批判まで出てきているのは驚きだ。
 ヘイトスピーチが問題なのは、多数による少数への極端な偏見に基づく差別や暴力だからだ。日本では、「在日コリアン」に対するヘイトスピーチが一番大きいだろう。
 「在日コリアンに対するヘイトスピーチをなくせ」という訴えは、彼らを優遇するのでも、「日本人」を差別するのでもない。お互いに普通に暮らせる社会を作ろう、というだけに過ぎない。在日コリアンが幸せに暮らせる社会は、日本人にとっても幸せな社会ではないのか。
 在日コリアンに対するヘイトスピーチを放置すれば、それがいずれ日本人の日本人に対する、多数による少数への、強者による弱者に対するヘイトスピーチを許すことになる。それを考えると、今回の条例は日本人にとっても大切な条例だ。全国にも広がっていくよう期待する。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14299727.html?iref=mor_articlelink04



(声)そんなことを閣議決定…ため息(2019/12/19朝日新聞) 無職 田原可郎(宮崎県 77)
 全閣僚が合意して政府の方針を決める閣議決定は、重要な政策や事柄ばかりだと思っていた。しかし「こんなことまで!?」と驚くような決定を繰り返し目にしている。
 「桜を見る会」に出席していた「反社会的勢力」とされる人物に関する質問主意書に対し、政府は10日、「反社会的勢力はあらかじめ限定的かつ統一的に定義することは困難」という答弁書を閣議決定。
 2007年の指針で反社会的勢力を「暴力、威力と詐欺的手法を駆使して経済的利益を追求する集団または個人」と定め、属性要件として「暴力団、総会屋、特殊知能暴力集団」などを挙げたのは何だったのか。前の答弁を覆し、うそで塗り固める政権幹部に誠実さや真剣さを感じられない。
 ほかにも、16年の「沖縄北方担当相が歯舞の読み方を知らないという事実はない」。首相夫人である昭恵氏は「公人ではなく私人」という点については、森友学園の国有地売却問題の17年に続き、「桜を見る会」の招待に関わっていた問題で11月に2度目だった。とんちんかんなことを閣議決定する自国の政権に、悲しみとむなしさを覚える。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14299728.html?iref=mor_articlelink05



ジャパンライフ 元官僚らに顧問料1.4億円 弁護団「首相は桜招待説明を」(2019/12/19東京新聞)
 磁気治療器の預託商法を展開し、約二千四百億円の負債を抱えて破綻したジャパンライフ(東京、破産手続き中)の「全国被害弁護団連絡会」は十八日、都内で記者会見を開き、同社が元官僚ら五人に顧問料として支払っていた金額が計一億四千五百万円に上ったことを明らかにした。連絡会は破産管財人を通じて債権者に返還するよう求める方針という。 
 連絡会によると、同社は二〇〇五〜一七年度、元経済企画庁長官秘書官に計九千六十万円、一三〜一七年度には元朝日新聞政治部長に計三千十一万円の顧問料を支払っていた。
 このほか、元科学技術庁科学技術政策研究所長や元消費者庁課長補佐、元特許庁長官にも三百万〜千七百八十万円を支払っていた。ジャパンライフは一六年十二月以降、四回の行政処分を受けており、一部の顧問は処分後も顧問料を得ていたことになる。連絡会団長の石戸谷(いしとや)豊弁護士は「強く返還を求める」と訴えた。
 連絡会によると、同社が五年前まで、政治資金パーティーに毎年百万〜二百万円を支出していたことも分かったという。
 会見に先立ち、三回目の債権者集会(非公開)があり、債権者ら約二百人が参加。同社の山口隆祥(たかよし)元会長(77)は六月に心筋梗塞で倒れ、三度の手術を受けたとの理由で欠席したという。
 連絡会はこの日、「桜を見る会」への招待を同社が宣伝に利用していたことについて、「安倍首相は、山口元会長を招待した経緯を、被害者に誠意をもって説明すべきだ」とする声明を発表した。・・・
https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201912/CK2019121902000158.html


posted by オダック at 17:18| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする