2020年04月30日

PICK UP NEWS

(声)私も家に居たい、お金さえあれば 派遣社員 湯本裕一(埼玉県 61)(2020/4/29朝日新聞)
 東京都内で時給で働いています。
 都による休業要請で、職場より休みの指示が出ました。1日休めばその日の収入はゼロ。1カ月休むと、やはり、収入はゼロです。当然、生活は出来ません。
 そこで今すぐ働ける場所を見つけようとしますが、なかなか採用されません。希望者が多いからです。
 私も家に居たいですよ。生活費の補償さえあれば。
 この先、中小企業、個人事業主が倒産し、失業者、生活保護申請者が増えます。借金を作る人、借金額が増える人。家賃、公共料金、税金を滞納する人。そして、行き場がなくなり、自殺する人。
 皮肉です。
 コロナを乗り切ったのに、生活苦で命を絶つことになるとは。ひょっとすると、コロナで亡くなる方よりも自殺者の方が多くなるかもしれません。政権の支持率はどのくらいなんですかね。「次」はあるのかな、この政権に。
 とまあ、このような遺書が何十通、何百通書かれたら、もっと真剣に考えていただけますか。それとも、まだ足りませんか、何千人分の遺書があったとしても。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14459822.html?iref=mor_articlelink04



<社説>4・28「屈辱の日」 自己決定権の確立急務だ(2020/4/28琉球新報)
 68年前のきょう、日本が独立した一方で、沖縄、奄美、小笠原は切り離された。日本の独立と引き換えに沖縄を米国に差し出した「屈辱の日」である。
 1952年4月28日発効のサンフランシスコ講和条約第3条が分離の根拠となった。これにより米国は日本の同意の下で、他国に介入されることなく軍事基地を自由に使うようになった。米軍は「銃剣とブルドーザー」で農地を奪うなど、沖縄住民の基本的人権を無視した統治を敷いた。
 沖縄の地位は植民地よりひどかった。3条は、国連に信託統治を提案し承認されるまで、米国は奄美以南の南西諸島で全権を行使できるとした。信託統治は、旧植民地などの地域の自治や独立に向け、国連の信託を受けた国が施政を行う制度で、人権や基本的自由の尊重も奨励している。
 しかし沖縄は適用されなかった。このため米国は国連の定期視察を受けることなく軍事基地を拡大し、住民の人権より軍事を優先する施策を展開した。日本国憲法も適用されなかった沖縄では、住民の権利は大きく制限された。
 その背景には、ダレス米国務長官が53年に宣言したブルースカイ・ポリシーがある。「東アジアの空に雲一つなく、平和と安全にいかなる脅威もなくなるまで沖縄は返還されない」という内容だ。
 その後、国連が60年に植民地独立付与宣言を採択したことで状況が変わる。滅び行く信託統治制度の沖縄適用を前提とする3条は死文化したとの議論が起きる。米国が沖縄を支配する国際法上の根拠は失われ、この宣言を基に沖縄を無条件で解放すべきだという主張だ。
 しかし65年、当時の佐藤栄作首相は、3条は暫定的なものではなく、米国は国際法上、沖縄を無期限に支配できるとの見解を示した。米国のブルーススカイ・ポリシーを事実上支持した姿勢で沖縄返還交渉に臨んだ結果、返還後も基地の自由使用は貫かれた。
 72年の日本復帰後も沖縄の人々は基地の自由使用に抵抗し、抜本的な整理縮小や日米地位協定の改定を求めてきた。その意思を尊重せず「国益」や国策の名の下で沖縄を国防の道具にする日米政府の手法は植民地主義だ。県内の主要選挙や県民投票で反対の意思を示しても建設工事が強行される辺野古新基地は、沖縄の人々の自己決定権を侵害する植民地主義の象徴である。
 近年の書籍などでは、沖縄は復帰まで米国の信託統治下に置かれていたという誤った記述も散見される。「屈辱の日」にはどんな意味があり、それが今も続いていることを、もっと県外へ発信する必要がある。
 基地があるため有事の際には標的になり命が脅かされ、平時は事件事故などで人権が侵害されている沖縄の今を方向付けた4・28を忘れてはならない。この状態を脱するには自己決定権の確立が急務だ。
https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1114148.html



(声)結膜炎減少、手洗い励行の効用? 眼科医 高木郁江(福岡県 76)(2020/4/26朝日新聞)
 私は50年ほどの眼科診療の中で、感染性眼疾患の診療にもあたってきました。その中にウイルスが原因の「流行性角結膜炎」(はやり目)という疾患があり、本来は夏場の伝染病なのですが、近年は通年で見られます。
 ところが4月以降、この眼病をほとんど見ないようなのです。
 この眼病にかかると、目の充血、目やに、まぶたの腫れ、異物感や違和感などの症状がひどいため、まず眼科を受診することになります。その患者数が減っているということは、受診控えよりも発症そのものが減っている可能性が高いと考えられます。統計はとっていないので、あくまでも印象です。
 患者数減少の主因は「手洗い励行」ではないかと私は思います。新型コロナウイルスだけに有効なのではなく、インフルエンザや風邪など、ウイルスや細菌などによる多くの感染症の減少にも効いている可能性は十分考えられます。「しっかり手洗い」は、この先も継続すべき習慣にしたいものです。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14456657.html?iref=mor_articlelink05



筆洗(2020/4/26東京新聞)
 戦争中の家族を描く井上ひさしの「きらめく星座 昭和オデオン堂物語」にすき焼きをめぐる場面がある▼物のない時代。幸運にも手に入れた牛肉を前に家族らが考え込む。すき焼きをしても大丈夫か。匂いが近所に漏れ、暴動が起こらぬか▼「経済警察にかけこんだ人のゐたんですつて」「あそこの家がなぜすき焼ができるのか、しつかり調べてくださいと密告したわけです」。いやな時代である▼すき焼き密告が分からぬでもない現在か。新型コロナウイルス対策の外出自粛。自分は守っているのに遊びに出かける人もいる、休業を要請されているのに営業している店もあるではないか。程度の差こそあれ、こうした不満はどなたにもあるだろう▼警察への一一〇番通報が増えている地域もあるそうだ。内容は「あの店が営業をしているのはけしからん」という類いらしい。自粛はあくまで要請であって、無視しても、違反ではなく、警察の出る幕ではないのだが、文句を言わなくては気が治まらなくなっているのか▼徳島などでは「疎開」を疑い、他県ナンバーの車に対する嫌がらせ行為も報告される。自粛要請に平然と背を向ける人も嘆かわしいが、不自由な生活の中で、人々が次第に余裕を失い、「正義」を振りかざす風潮があるとすれば、これもまた恐ろしい。あのすき焼きの時代と変わらぬ。マスクなしでも息苦しい。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2020042602000151.html



【社説】週のはじめに考える 寂しさを貯めておく(2020/4/26東京新聞)
 漫画『ドラえもん』に、名前を呼んでスイッチを押せば誰でも消せる「どくさいスイッチ」というおっかない秘密道具を使って、のび太が、いじめをしてくるジャイアンやスネ夫を次々に消す、という話があります。それでも、いじめはやまず、彼はついに「誰もかれも」と叫んでスイッチを…。
 いじめはなくなりました。でもそこは、のび太ただ一人の世界。彼は、やがて泣き叫びます。「ジャイアンでもいいから、でてきてくれえ!」
◆人と交わって「人間」
 孤独を愛する人もいますし、誰にだって一人になりたいと感じることはあるでしょう。確かに、人と人が交われば、摩擦も軋轢(あつれき)も生じる。しかし、それでも多分、人は人を求めずにはいられない。吉田拓郎さんは『どうしてこんなに悲しいんだろう』の中で、こう歌っています。
 <やっと一人になれたからって涙が出たんじゃ困るのサ やっぱり僕は人にもまれて 皆(みんな)の中で生きるのサ>
 人間とは何か−。この大それた問いに何か深遠な答えを持ち合わせているわけではありませんが、「人間」という語は元々、世間、世の中の意味だといいます。なるほど、人とは、人とつながって世間をつくり、その中で生きる存在ということでしょうか。しかし、今、人と人の間は、物理的距離やビニールのカーテンやマスクで隔てられています。大げさに言うなら、現下のコロナ禍が脅かしているのは、人間が人間であるゆえんではないのか、という気さえしてきます。
 今から思えば、少し懐かしいほどですが、まだ三カ月ほど前には厚生労働省でさえ「持続的なヒトからヒトへの感染の明らかな証拠はない」と言っていたものです。それがどうでしょう。その後、この疫病は国境も海も越え、肌の色も宗教の別もなく、とにかく人と人が接する無数の連鎖を通じて世界を覆い尽くしつつあります。
 今、政府は専門家会議の助言に基づき、人との接触を八割減らすよう繰り返し呼び掛けています。
 このごろ、よく引き合いに出される「スペイン風邪」のパンデミック(世界的大流行)は、一九一八年に始まりましたが、専門家会議のメンバーでもあるウイルス学者の河岡義裕さんが、テレビでこう語っていたのが印象的でした。「情けないのは(スペイン風邪から)百年たっても、やってることは『人に近づかない』、それか、と。医学が百年頑張って…」(TBS系『情熱大陸』)
◆家庭サイズの「世間」
 いやいや、医学百年の頑張りがなかったら、状況は今とは比較にならぬほど悲惨なものになっていたはずです。結局、この手の疫病は、ワクチンや治療薬ができるまでは、とにかく人の接触を減らすしか対処法はないのでしょう。
 それにしても、何というご時世でしょうか。プロ野球もJリーグもライブもコンサートもない。美術館も映画館も閉まり、バーのネオンは消え、親しい者同士の食事会や飲み会もできない。
 在宅勤務の広がりで、社員同士が顔を合わせる機会もかなり減っているでしょう。会えば会ったで今度は飛沫(ひまつ)感染しにくい距離、ソーシャルディスタンス(国の推奨は二メートル以上)が求められます。
 職場で同僚と話す時も意識はしているのですが、何となく近づいてしまい、はっとして離れたり。でも気がつくとまた近づいていて…。まるで、寒いのでくっつこうとするが互いの針が痛いので離れる。が、寒いのでまた…という哲学者ショーペンハウアーの寓話(ぐうわ)、「ヤマアラシのジレンマ」です。
 多くの自治体から外出自粛要請まで出されるに至って、「世間」はほとんど家庭サイズにまで収縮してしまいました。
 こうまで人との接触が絶たれているのですから、寂しいと思うのは当然。しかし、です。この寂しさに負けたら、ウイルスの思うつぼ。幸い、百年前にはなかったスマホもパソコンも、私たちにはあります。過日、数人の「オンライン飲み会」を試してみましたが、それなりに楽しいものです。
◆その日が来るときまで
 無論、そんなことでは解消できない寂しさは残るでしょう。ならば、それを貯(た)めておく、と考えてみてはどうでしょう。人と人が心おきなく会って、しゃべって、食べて、飲んで、歌える日まで。ちゃんと<人にもまれて 皆の中で生きる>ことができる時まで。
 寂しさを貯めておけば貯めておくほど、ついに解放できる時、喜びは大きくなる気もします。
 かの粋人、北大路魯山人は、美食のコツはと聞かれて、ひと言、こう答えたといいます。
 「空腹」
 せいぜい腹をすかしておくとしましょう。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2020042602000157.html



<新型コロナ>貧困アフリカのジレンマ 封鎖続ければ飢餓…30万人死亡の恐れも(2020/4/26東京新聞)
 新型コロナウイルスが世界でまん延する中、アフリカの感染者は二十五日現在、世界保健機関(WHO)調べで欧州の1・4%にとどまっている。しかし、国連は十七日、アフリカで今後三十万人が死亡する恐れがあると警告。貧しさゆえに、現在の厳しい感染対策はいずれ限界を迎え、真の脅威が訪れつつある。 
■街は封鎖しマスクを義務化、違反はむち打ち
 「コロナの流行を受け、マサイの人たちは家の入り口に水おけを設置して手を洗っている。最近は外を警戒して遠出していない」。ケニアの国立保護区に隣接するホテル役員、市原紀子さん(55)は言う。
 首都ナイロビで、社会的距離や手洗いは浸透。街は封鎖され、夜は外出禁止でマスクも義務化された。違反すると、むちで打たれ逮捕される。大統領自ら給与を八割削減し、所得税を減税。ケニアの感染者は約三百三十人だ。
■封鎖で失業者増、物流は停滞…住民「感染の前に餓死」
 ウガンダの感染者は七十人強。現地で活動するNGOテラ・ルネッサンスの小川真吾さん(45)も「最初の感染者が出た翌日、国際線が停止。日本より迅速に対策が取られた」と話す。
 「長引いた内戦の影響で医療体制が脆弱(ぜいじゃく)な中、感染拡大は最悪の事態を招く」とし、手洗いセットの設置を続けるが、封鎖で失業者が増大し、物流も停滞した。「住民は『ウイルスに殺される前に飢餓で死ぬ』とささやく。経済の低迷と、銃も使う当局の強権的な感染対策に対し、暴動が起きかねない」と恐れる。
■ウイルスの到達遅く、先進国より適切な措置
 アフリカ大陸の感染者は、約一万八千人で死者は約八百人。リバプール大のマーク・ナンインギ博士研究員(流行疫学)は「ウイルス到達が他より遅く、この時間差がアフリカ各国に空港閉鎖や外出禁止など、先進諸国よりも適切な措置を取らせた」と評価する。
■交通網が未発達で地方に感染及ばず
 南アフリカ、クワズルナタール大のアケベ・アビア研究員(環境細菌学)は、感染者数の少なさにアフリカ特有の事情をみる。「交通網が未発達で感染が都市内で限定的だった。また、夏だった南半球では、ウイルスの感染力が低かったかもしれない」という。検査不足の可能性については「実態と大きな差があれば、病院は既に重症者で混雑し、地方でも大勢が死んでいるはずだ」と否定的だ。
■この大陸で封鎖は不可能…解除で感染すれば重症化、のジレンマ
 ただ、未来は明るくない。三人に一人が貧困ラインの一日一・九ドル以下で暮らすアフリカで、一枚三ドルのマスクは高級品だ。病院から遠く離れた地方に水道や電気はなく、多くが農作業に毎日出かけ、市場に行き、物々交換する。都市のスラム街では数十人が掘っ立て小屋で共同生活。三億人が屋外の共同トイレを使うといわれる。
 サハラ砂漠以南で、コロナウイルスが重症化しやすい六十五歳以上が3%しかいないことは好材料だが、恒常的な栄養失調による免疫低下が重症化の要因ともなりかねない。
 ヨハネスブルク大のアレックス・ブロードベント教授(疫学理論)は「外出制限や封鎖は、この大陸では不可能。その日暮らしの住民に封鎖を強いれば、飢餓が広がることは明らかだ」と話す。「封鎖は先進国で年配者を助けているが、アフリカで続ければ、多くの子どもが死ぬ」と言い切り、感染の危険がある中で、いずれ封鎖を解かざるを得ないジレンマを指摘した。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/202004/CK2020042602100009.html



【社説】種苗法改正 農業崩壊にならないか(2020/4/25東京新聞)
 国の登録品種から農家が種取りや株分けをすることを禁ずる改正種苗法案が、大型連休明けにも国会の審議に入る。国民の命を育む食料の問題だ。コロナ禍のどさくさ紛れの通過は、許されない。
 現行の種苗法により、農産物の新しい品種を生み出した人や企業は、国に品種登録をすれば、「育成者権」が認められ、著作権同様、保護される。
 ただし、農家が種取りや株分けをしながら繰り返し作物を育てる自家増殖は、「農民の権利」として例外的に容認されてきた。
 それを一律禁止にするのが「改正」の趣旨である。原則容認から百八十度の大転換だ。優良なブドウやイチゴの登録品種が、海外に持ち出されにくくするためだ、と農林水産省は主張する。果たして有効な手段だろうか。
 もとより現政権は、農業に市場原理を持ち込むことに熱心だ。
 米や麦などの優良品種の作出を都道府県に義務付けた主要農作物種子法は一昨年、「民間の開発意欲を阻害する」という理由で廃止。軌を一にして農業競争力強化支援法が施行され、国や都道府県の試験研究機関が保有する種苗に関する知見を、海外企業も含む民間企業へ提供するよう求めている。そこへ追い打ちをかけるのが、種苗法の改正だ。
 対象となる登録品種は、今のところ国内で売られている種子の5%にすぎず、農家への影響は限定的だと農水省は言う。だが、そんなことはない。
 すでに種子法廃止などにより、公共種子の開発が後退し、民間種子の台頭が進んでいる。その上、自家増殖が禁止になれば、農家は許諾料を支払うか、ゲノム編集品種を含む民間の高価な種を毎年、購入せざるを得なくなる。死活問題だ。小農の離農は進み、田畑は荒れる。自給率のさらなる低下に拍車をかけることになるだろう。
 在来種だと思って育てていたものが実は登録品種だったというのも、よくあることだ。在来種を育てる農家は絶えて、農産物の多様性は失われ、消費者は選択肢を奪われる。そもそも、優良品種の流出防止なら、海外でも品種登録をした方が有効なのではないか。何のための「改正」なのか。
 種子法は、衆参合わせてわずか十二時間の審議で廃止になった。種苗法改正も国民の命をつなぐ食料供給の根幹にかかわる問題だ。
 今度こそ、十二分に議論を尽くしてもらいたい。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2020042502000153.html


posted by オダック at 18:53| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年04月25日

PICK UP NEWS

【社説】検察と政治 独立性を担保せねば(2020/4/24東京新聞)
 検察官の定年延長を認める検察庁法改正案は検察の独立性を揺るがす。そもそも立法すべき事実が希薄だ。政治が検察人事に介入できる仕組みでは、国民の信頼を失う。法案には重ねて反対する。
 検察は一般的な行政機関ではない。起訴できる強い権限を持つ「特別な機関」である。それゆえ準司法機関とも呼ばれる。
 憲法には「検察官は、最高裁判所の定める規則に従わなければならない」と定められ、良心に従い独立して、その職権を行うことが求められる。
 ゆえに裁判官に近い身分保障がなされている。
 これが検察の独立性の根源である。同時に定年制も特例的な人事を認めないことで独立性を補完していると考えられてきた。検事総長をトップとした指揮命令系統によって意思統一がなされているため、定年による検察官の交代も業務に支障をきたさない。
 「辞めさせられない」規定と「辞めさせる」規定の二つで独立性を担保してきたわけである。だが、今回の検察庁法改正案は「辞めさせる」規定に政治介入できる内容になっている。それが大問題だ。六十三歳の定年を六十五歳にするものの、六十三歳になると検事長や検事正などの役職から降りる「役職定年」を迎える。
 だが、内閣や法相が認めた人物だけには、その規定を適用しないばかりか、定年を超えても同じ役職で勤務が可能になる。これでは政治による人事介入の制度化である。政権の意向を人事政策によって検察の捜査などに反映させることも可能になろう。
 昨年十月段階で法務省が「定年延長は必要ない」とした理由は「公務運営に支障はない」だった。ところが一転、東京高検検事長の定年延長問題が起きると、「定年延長は必要」に変わり、その理由を法相は「国家公務員法に合わせ考え直した」と述べた。立法事実があまりに乏しい。
 東京高検検事長の定年延長を合法化するためではないのか。何しろ国家公務員法の定年延長規定は「検察官には適用されない」とする一九八一年の政府答弁を法相は知らなかった。昨年五月にも同じ内容の通知が人事院から法務省宛てに発出されている。
 正反対の規定になるのに十分な理由が存在しない。かつ検察の独立性を脅かす内容になる−。これでは法案に賛成とはなるまい。むしろコロナ禍でのどさくさで成立させてはならない法案だ。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2020042402000179.html



普天間流出の泡消火剤に多量有害物 宇地泊川で米指標の6倍超 本紙・京大調査(2020/4/24琉球新報)
 【宜野湾】発がん性が指摘されているPFOSなど有機フッ素化合物(PFAS)を含む泡消火剤が10日に米軍普天間飛行場から流出した事故を受け、琉球新報社は11〜13日に付近の河川など5地点から水を採取し、京都大の原田浩二准教授(環境衛生学)に有機フッ素化合物含有の分析を依頼した。その結果、地下水汚染を判断する米国の暫定指標値PFOS・PFOA合計40ナノグラム(1リットル当たり)の6倍に当たる247・2ナノグラムが宜野湾市の宇地泊川で採取した水から検出されるなど、4地点で多量の有機フッ素化合物が検出された。米軍が泡消火剤への含有を明言しているPFOSのほかにも、PFOAやPFHxSなどの有機フッ素化合物が高濃度で検出された。
 米国では米環境保護庁(EPA)が策定した暫定指標値を超えた場合、さらなる調査の実施を推奨している。今回、指標値を超えた水はいずれもPFOSよりPFOAの値が高かった。
 一般的な河川水などのPFOS・PFOAの合計含有量は1リットル当たり10ナノグラム程度。日本国内では環境省の諮問機関・中央環境審議会の専門委員会が暫定指針値として1リットル当たり50ナノグラムを提案しているが、今回検出された値はそれらを大幅に超えている。結果を受けて原田氏は「米軍基地からの環境汚染は確実に起きている」と指摘した。・・・
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1112140.html



ユダヤもアラブもない 父の教え胸に、ある医師の闘い(2020/4/23朝日新聞)
 イスラエルで有数の規模を誇るイチラブ病院。内科医のオダイ・サブタンさん(29)は、画面の向こうにいる26歳の女性患者から、不安な胸中を明かされたと語る。
 「悪化したらどうなるの?」
 「今は心配かもしれない。でも大丈夫。僕たちは全員、あなたを支えるためにいる」
 女性はのどの痛みを訴え、搬送されてきた。検査の結果、新型コロナウイルスへの感染が判明。気管支ぜんそくを抱えていたことも考慮し、隔離病室に入院が決まった。院内感染を避けるため、直接の診断は1日1回。医師はビデオ通話で患者に向き合っている。
 サブタンさんが新型コロナウイルスの専門チームに配属されたのは、3月中旬のことだった。12時間勤務の3交代制。取材の日、激務が続く病院での様子を尋ねると、「昨日は2人、新しい感染者を診察しました」と言った。
 取材を申し込んだのには理由があった。サブタンさんがアラブ人の医師だからだ。イスラエルでアラブ人は時に「テロリスト」としてユダヤ人に敵視される難しい立場にある。
 これまでにサブタンさんが診察した感染者は全員がユダヤ人だった。「でも関係ない。私は一人の尊敬される医師でありたいだけだから」。患者からアラブ人であることを気にされることもなかったという。
 イスラエルは今、選挙後の政局まっただ中にある。選挙で躍進したアラブ政党を「国家への脅威」と露骨に敵視し、対立をあおるユダヤ人政治家の発言もテレビから流れてくる。「悲しいことに差別はある。でも、非難はしない。代わりに、僕は社会に貢献し続ける。いつの日か尊敬し合える間柄になれたらいい」。父親からの「社会の役に立つ人物たれ」という教えを胸に生きている。
 サブタンさんが尊敬する上司はユダヤ系米国人。部署の同僚10人にはロシア系やウクライナ系ユダヤ人もいれば、イスラム教徒のアラブ人も。「ずっと一緒に患者と向き合ってきた仲間であり、家族のような存在です」
 イスラエルの人口のうち、アラブ人は2割を占める。地元紙によると、医師の17%、看護師の24%、薬剤師の47%はアラブ人だ。
 ウイルスは感染する相手を選ばない。出自や宗教を問わずに働く医療現場が、感染の拡大を懸命に食い止めている。
https://digital.asahi.com/articles/ASN4N3HP2N3WUHBI012.html?iref=comtop_list_int_n02



(社説)辺野古問題 県民不在 極まる暴挙(2020/4/23朝日新聞)
 この政権は沖縄を、そしてそこで暮らす人々を、いったい何だと思っているのか。
 政府はおととい、辺野古の埋め立て工事の設計変更を沖縄県に申請した。新型コロナの感染者が急増し、県が独自に緊急事態を宣言した翌日である。
 安倍首相は先週17日の記者会見で、こう語っていた。
 「ウイルスとの闘いを乗り切るためには、何よりも、国民の皆様との一体感が大切です」
 だが自らが沖縄でやっているのは、対立と分断を深め、県民の生命と健康を守ることに全力を傾注しなければならない地元自治体に、無用の負荷と圧力をかけるという信じ難い行いだ。玉城デニー知事が「現下の状況を全く理解していない」と非難したのは当然である。
 設計変更は、埋め立て海域に広がる軟弱地盤に対応するためだ。政府は16年までの調査で存在を察知しながら、公にしないまま18年末に土砂投入を開始。今回の申請にあたっても、地盤の様子を詳しく調べ直すべきだという多くの声に耳を貸さず、防衛省内のお手盛りの有識者会議などで議論したと言って、強行突破をもくろんでいる。
 さらに驚くのは、新たに7万本を超す杭を水深70メートルの海底に打ち込む大工事をしようというのに、環境影響評価(アセスメント)の必要はないとの立場をとり続けていることだ。ここでも第三者の意見を踏まえたとして、「環境への影響は現在されている評価と同程度か、それ以下」だと主張する。
 辺野古の住民たちが埋め立てに関して別途起こしていた裁判で、那覇地裁は「(改めて)環境アセスが実施されるべきだ」と述べている。主要な争点に対する判断ではないが、これこそ理にかなう見解だ。
 かねて指摘してきたように辺野古移設の破綻(はたん)は明らかだ。
 反対の民意が何度となく示されているうえ、米軍普天間飛行場の早期返還のための事業のはずが、完了までになお12年の歳月がかかるという。総工費は政府試算でも当初想定の2・7倍の9300億円にのぼり、将来の地盤沈下対策などを考えるとさらなる膨張は必至だ。
 日本の財政事情はと言えば、ただでさえ厳しいところにコロナ禍が重なる。だが政治家も官僚も「辺野古が唯一の解決策」と繰り返すだけで、完全な思考停止状態に陥っている。
 6月には県議選が予定される。4月中の変更申請は「冷却期間」を少しでも長くとり、選挙への影響を抑えるための策ともいわれる。ここにも自己中心・県民不在の姿勢があらわだ。
 安倍政権にとって沖縄とは何なのか。いま一度問う。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14452274.html?iref=comtop_shasetsu_01



<社説>辺野古設計変更申請 建設断念しコロナ対策を(2020/4/23琉球新報)
 沖縄の民意に反する上、実現性すら明確ではない工事を強行するのは血税の無駄遣い以外の何物でもない。政府は現行計画を抜本的に見直し、県内移設を伴わない普天間飛行場の全面返還に大きくかじを切るべきだ。
 米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で、政府が軟弱地盤の改良工事に伴う設計変更を県に申請した。改良工事が必要な地盤は大浦湾側の約66・2ヘクタールで、総経費は9300億円に達する。そのうち約1千億円が地盤改良の費用となる。
 約4年1カ月をかけ、砂ぐいなど約7万1千本を打ち込む工法だ。県が承認した時点から埋め立て工事を経て米軍の使用開始までに12年かかると見込んでいる。
 辺野古移設が普天間飛行場の早期返還につながらないことが一層鮮明になった。
 防衛省の調査は、軟弱地盤が水面下90メートルに達するとされる地点で、別の3地点の調査から強度を推定し「非常に硬い」と結論付けた。有志の大学教授らでつくる調査団は調査手法を疑問視し、地盤崩落、護岸倒壊の可能性を指摘している。
 工事を前に進めることを優先し、おざなりの調査で済ませた可能性がある。
 前例のない難工事であることに加えて、新型コロナウイルス感染症対策で膨大な国費を投入しなければならない財政事情を踏まえると、完成は全く見通せない。
 政府は2014年には埋め立て工事に要する総事業費を「少なくとも3500億円以上」と説明していた。国民の反発を回避するため過少に見積もったのだろう。現時点の総経費はその約2・7倍だ。
 土砂の投入は18年12月から始まっているが、県の試算によると、数%程度しか進んでいない。完成を見ないまま、工期と工事費だけが膨らんでいく事態が予想される。
 新型コロナのまん延で、日本経済はかつてない危機に直面している。その中で、最終的にいくらかかるかさえ判然としない米軍基地の建設に巨額の血税を投じるのは狂気の沙汰だ。到底、国民の理解は得られない。
 この間、政府は沖縄県民に対して誠意のない態度を取り続けてきた。地質調査でマヨネーズ並みの軟弱地盤の存在を早くから把握していたにもかかわらず、ひた隠しにした。18年3月に市民の情報開示請求で明らかになった後もごまかし続けた。安倍晋三首相が国会で初めて認めたのは昨年1月のことだ。
 全都道府県が緊急事態宣言の対象地域になり、県がコロナ対策に忙殺されるさなかに設計変更を申請したのは大きな問題だ。国民に不要不急の外出自粛を求めている政府の方針にも反する。
 県は感染拡大を防止するため、職員の在宅勤務を推進している。わざわざこういう時期を狙ったのだとすれば悪質と言うほかない。
https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1111426.html



【社説】辺野古設計変更 「不要不急」の極みだ(2020/4/22東京新聞)
 そもそも不要な工事であり、急ぐ手続きではない。防衛省が辺野古新基地建設で設計変更を沖縄県に申請した。県をはじめ全国がコロナ禍に立ち向かっている。政策の優先順を見誤ってはならない。
 設計変更は、辺野古の埋め立て面積の四割余、六十六ヘクタールの海底に広がる軟弱地盤の改良のためだ。
 防衛省は二〇一三年に県から埋め立て承認を受け、翌年からのボーリング調査で軟弱地盤の存在を把握したが、昨年一月まで公式に認めず、埋め立てを既成事実化するために改良対象区域外で土砂投入を強行した。
 それだけでも信義違反なのに、昨年末にようやく示した新たな工期の見通しでは、新基地の供用開始は最短でも三〇年代前半。当初から十年以上遅れ、辺野古を移設先としている普天間飛行場(宜野湾市)はそれまで返還されない。
 砂の杭(くい)など七万一千本を打ち込む地盤改良は、環境への負荷が甚大であるにもかかわらず、防衛省は環境影響評価をやり直さない。
 技術上、改良できる限界の深度七十メートルを超えて地盤の弱さを示すデータがあることも無視だ。設計変更を認めた防衛省の技術検討会は、一部委員に辺野古関連業者との癒着が指摘され、省側が誤った資料を提出しても問題にしない。
 この間に防衛省は、当初設計で着手した護岸建設が立ちゆかなくなり、途中で放り出してもいる。
 理不尽だらけで建設ありきの自己目的化した工事の進展を、県が認めるはずもない。県は、軟弱地盤の存在を見越すなどして一八年に埋め立て承認を撤回した。これを恣意(しい)的な法運用で無効にした政府には、訴訟で対抗している。
 県が設計変更を認めない場合、政府は県を相手に訴訟に持ち込む考えだが、対立を延々と続けて安全保障政策が成り立つのか。
 地方自治法上、国と地方の関係は対等だ。政府は県が下す判断を尊重しなくてはならない。それ以前に埋め立て工事を棚上げし、普天間と辺野古の今後について、県と真摯(しんし)に話し合うよう望む。
 コロナ禍では、沖縄の感染者が百人を超え、県独自の緊急事態宣言が発令された。辺野古関連業者にも感染者が出て工事は十七日から中断され、反対派市民らも座り込みを自粛している。
 報道によれば、韓国政府は最新鋭戦闘機調達などを含む国防費を削減し、コロナ禍対策に充てるという。一兆円近くかかる辺野古工事を強引に進める局面か、日本政府は冷静に判断すべきだ。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2020042202000166.html



国の変更申請「断じて容認できない」 辺野古新基地で玉城デニー知事(2020/4/21琉球新報)
 米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設を巡り、政府は軟弱地盤の改良工事を盛り込む設計変更を県に申請したことを受け、玉城デニー知事は21日午後、記者会見を開き「新型コロナウイルス対策に一丸となって取り組む時だ。その対応に当たっている中での提出はスケジュールありきで遺憾だ。断じて容認できない」と反発した。
 また設計変更で地盤改良工事が加わることに伴い、施設が完成し米軍に提供するまで約12年を要すると政府が説明していることに触れ「県の指摘通り、辺野古移設では普天間飛行場の一日も早い危険性の除去にはつながらないことが明確になった」と指摘した。
 「県の埋め立て承認撤回の適法性について裁判が続いている間は埋め立て工事に関する作業を進めるべきではない」と述べる一方「申請書が提出された以上、法律による行政の原理の下、当該申請に対する審査を行う必要がある」と語った。
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1110617.html



看護師の子ら、園の預かり拒まれる 出勤できない人も 医療に打撃 那覇市立病院(2020/4/21琉球新報)
 那覇市立病院の看護師2人に新型コロナウイルスの感染が確認された件で、保育園や学童が同病院職員の子どもの預かりを拒んでいたことが20日分かった。同病院によると、預かりを拒まれたのは看護師や事務職員5〜6人。同病院の砂川敦事務局長は「子どもを受け入れてもらえないと、病院スタッフが休まざるを得なくなり、十分な医療を提供できなくなる恐れもある」として受け入れへの協力を呼び掛けた。
 子どもの保育園や学童のほか、親のデイケアの受け入れを断られ、出勤できなかった人もいた。預かりを拒まれた同病院の女性看護師は「(感染した看護師に)接触していたかもしれないし、していないかもしれない。不安に思い預かりたくない気持ちは分かるが、感染防止の対策はしっかりしている」と理解を求めた。
 同病院では18、19日に50代と40代の看護師の感染が判明した。そのうち50代女性は夫から感染したとみられる。40代男性は新型コロナ感染症患者の病棟を回り患者の対応に当たっていたが、完全防護で勤務していた。また、保健所の指導を受け、感染が判明した看護師2人と接触があった同僚や患者にPCR検査を実施、全て陰性で症状は出ていないという。
 砂川事務局長は「院内で感染は広がっていない。マスクや防護服も基準通りに使い感染対策の手順をきちんと守っている」と強調し、人手不足で医療機能が縮小すれば「他の医療機関にも負担がかかる。今はさまざまな立場の人が力を合わせることが必要だ」と理解を求めた。
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1110330.html


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2020年04月19日

PICK UP NEWS

【社説】韓国与党圧勝 今こそ日韓協力の時だ(2020/4/18東京新聞)
 新型コロナウイルス禍が続く韓国で、総選挙が行われ与党が圧勝した。政権運営は安定するものの、経済の大幅な落ち込みも予想されている。この機会に、対日関係の改善にも取り組んでほしい。
 選挙戦は、政府の感染予防対策が焦点となった。韓国では南東部の大邱(テグ)で、キリスト教系の教会を中心に集団感染が起き、一日に九百人を超える感染者を出した。
 文在寅(ムンジェイン)政権は二〇一五年に起きた中東呼吸器症候群(MERS)の経験を生かし、一日二万件の検査能力を整備。積極的に検査を進めた。手軽なドライブスルー検査も開発し、世界に広まった。
 感染者が増え、医療崩壊を招くとの懸念もあったが、軽症者を収容する施設を準備し、最悪の事態を免れた。迅速な情報公開にも努め、市民の不安解消に貢献した。
 韓国の一連の対策は、「コロナ対策のモデル」として国際的にも評価が高く、日本が参考にできる点も少なくない。文大統領は危機管理能力が評価され、支持率が跳ね上がっていた。
 韓国での感染者数は、ここ数日三十人以下と落ち着いている。総選挙については、朝鮮戦争(一九五〇〜五三年)中も実施されたことから、予定通り進められた。
 投票者はマスクが義務化され、前の人と一定の距離を保つなど厳しい防疫措置が取られた。
 症状のない自宅隔離の人にも投票の機会が与えられ、66・2%という実に二十八年ぶりの高投票率を記録した。
 厳しい状況下で、民主主義の大切なプロセスである選挙が大きな問題なく実施できた。このことは、外出禁止が続く世界の人たちにも、希望を与えたはずだ。
 今回の結果で、任期が残り二年となった文政権は安定した国会運営が可能となった。対日姿勢もより強硬になるとの見方もある。
 国政運営はそう簡単ではない。文大統領自身、本格的な経済危機が始まるとの見通しを示した。
 輸出依存体質なうえ、自営業者の比率が高い韓国では、今後経営難に直面する企業が増え、雇用問題が深刻化するのは間違いない。
 一方日韓間には、徴用工を巡る訴訟がある。原告側が進める被告企業の資産現金化が、六月にも行われるとの見方も出ている。
 歴史もからみ解決は簡単ではないが、今は理念や原則にこだわらず、協力すべき時期だ。与党の圧勝を好機として、日韓関係の改善を進めてほしい。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2020041802000173.html



2日で入金「すごく速い」、翌月も支給 海外の休業補償(2020/4/18朝日新聞)
 新型コロナウイルス対策で外出自粛や休業要請が国内でも広がる中、働けず収入が減った人への十分な補償を求める声が強まっています。日本政府は「休業補償」には消極的ですが、世界では迅速で継続的な給付など様々な手立てが進んでいます。雇われずに柔軟に働く「ギグワーカー」の保護強化につながるよう期待する声もあります。
 カナダ西部の山岳地帯バンフで会議コーディネーターとして働く大多和明子さん(58)は、政府の自宅待機要請が出てまもない3月19日、勤め先のNPOからレイオフ(一時解雇)を告げられた。従業員約500人の75%が対象で、その1人に入ったのだ。
「求職自体が難しい」
 人事部から雇用保険の失業手当を申請するように促され、政府のウェブサイトを開くと、「60分かかる」との表示。実際はそこまでかからずネットで全ての手続きを終えたが、申請は全国から殺到しており、もっと時間がかかる可能性もあった。「それに失業手当を受けると原則、求職活動の状況を報告する必要もある。でも今は、求職自体が難しいわけです」
 また雇用保険は組織に雇われて働き、保険料を納めている人が対象のため、フリーランスや個人事業主は対象から漏れてしまう。様々な失業手当の課題が浮き彫りになるなか、トルドー首相が打ち出したのが新たな緊急対策だった。そうした働き手も救うために、新型コロナの影響で仕事を連続14日間失えば、月2千カナダドル(約15万4千円)を最大4カ月、一律に支給する制度を4月6日に始めた。
「速くて驚いた」
 大多和さんをはじめ、すでに失業手当を申請していた人も緊急対策に統合された。失業手当より対象が広がっただけでなく、もともと高所得だった人は減額する分、逆に低所得だった人は増額された。
 大多和さんにも早速8日、2千カナダドルが振り込まれた。「ものすごく速くて驚いた。生活費の捻出に悩む同僚もいるし、賢明だと思います」
フランスが打ち出した施策は……
 フランス南部ニース近郊で観光ツアー業を1人で切り盛りするステファニー・ルモワンヌさん(40)は、3月に入って予約が相次ぎキャンセルになり、日に日に青ざめた。例年、4〜5月は月約1万ユーロ(約120万円)、夏以降は同約2万ユーロ以上の売上高を見込む。冬に予約が大幅に減る分、稼ぎ時の春夏は税金の支払いなどにも備える時期。ついに4月の予約はゼロになり、「これでは税金も払えない」と心配になった。
 だが、罰金つきの外出禁止が3月半ばに始まってすぐ、政府は救済策を発表。売り上げが前年の同じ月より7割以上減った個人事業主や小規模な企業に、月1500ユーロ(約18万円)を支給する内容だった。その減収条件は追って5割に緩和。倒産の危機にあれば月2千ユーロの追加支給も決まり、この額も4月に5千ユーロに引き上げられた。原資は、政府が20億ユーロを投じた「連帯基金」だ。
 ルモワンヌさんは、3月分を月末にネットで申請した。手続きは、ものの5分で完了。外出禁止が続く4月分も申請できる見通しだ。振り込みはまだだが、「もう振り込まれた友人もいます」。
休校対応は「傷病手当」で
 さらに、感染防止のために休校になった10歳と5歳の息子2人を世話するための休業補償も、国民健康保険で賄われることになった。休校に伴う保護者の休業を、傷病扱いとする特例措置で、「傷病手当」として受け取れる。
 「最終的に収入が普段より減るとしても、支援があるとほっとする。そうでないと、外で働かざるを得なくなる」・・・・・
《新型コロナ、海外の主な休業対策は》
【米国】
・年収7万5千ドル未満の大人(社会保障番号のある在住外国人含む)に1200ドル、全ての子どもに500ドルを支給。納税記録に基づき、申請は原則不要
・失業手当をギグワーカーにも適用拡大、かつ週600ドルを追加支給
【英国】
・労働者の賃金やフリーランスの平均収入の最大8割、月2500ポンドを当面3カ月補助
・小売店や飲食店などへの減税。それに伴う税収減少分を自治体に補塡(ほてん)
【フランス】
・減収の個人事業主や小規模企業の経営者に1500ユーロ、倒産の危機にあれば追加で5千ユーロを支給
・子どもの休校で働けない親に国民健康保険から傷病手当として支給
【ドイツ】
・「操業短縮手当」(日本でいう雇用調整助成金)の対象を、短縮となる従業員が「3分の1以上」の場合から「10分の1以上」に拡大
・個人事業主や小規模企業に最大9千ユーロ(従業員5人まで)、同1万5千ユーロ(同10人まで)を支給
※労働政策研究・研修機構のまとめや各政府ウェブサイトなどから
https://digital.asahi.com/articles/ASN4J77GBN4DULFA00J.html?iref=comtop_list_int_n04



(声)語りつぐ戦争 駅で憲兵に「ちょっと来い!」 ■語りつぐ戦争 戦後75年
 無職 後藤修太(東京都 92)(2020/4/18朝日新聞)
 旧制中学4年生だった1944(昭和19)年、山梨から横浜の海軍航空技術廠(しょう)支廠に勤労動員された。全て軍隊式で自由はなかった。
 非番の日、久しぶりに本に触れたくて1人で東京・神田に出かけた。目ぼしい本もなく神田駅に戻り、ホームへの階段を上っていると突然、背後から呼ばれた。「ちょっと来い!」。憲兵だった。
 階段下の薄暗いところに連れて行かれた。「お前は山田だろう」。「後藤修太です」と言っても「ウソをつくな! ウソを」。学生証を出すと、ひったくるように取り上げ、姓名、校名、年齢と問いただした後「どこで手に入れた」。「自分の学生証を、どこからも取るわけないじゃないですか」
 そこで人違いかもと気づいたらしい。「帽子を取れ」と言われ差し出すと、裏に薄く書かれた「ゴトウ」の字を確認、「ヨシ、帰れ!」となった。挙手の礼をしてホームへの階段に戻ったが、足はいつまでもガタガタ震えていた。
 「山田」は、自由のない軍からの脱走兵では。ふとそう思った。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14446098.html?iref=mor_articlelink05



(声)語りつぐ戦争 大空襲の中、現れた火事場泥棒 ■語りつぐ戦争 戦後75年
 無職 渡辺清(千葉県 91)(2020/4/18朝日新聞)
 1945(昭和20)年5月の東京山の手大空襲の夜。大黒柱の長兄は妻子を疎開先に送りに行き不在だった。旧制中学4年の私は、何とか消火をと水道の栓をひねるが水が出ない。火が近づく。せめて家財道具を向かいの学校の庭に運び出すことにした。
 兄の背広やシャツ、小さなたんす……一つずつ運んでいると、数人の大人が土足で上がり込んできた。靴や食器を棚から次々出す。手伝ってくれるのか。一瞬そう思ったが違った。「泥棒!」。大声で叫ぶと、その中の女性が私の肩を突き飛ばし言った。「ふん、どうせ燃えるんじゃないか!」。そのまま持ち逃げされてしまった。
 自宅も中学も焼け、親戚宅に身を寄せた。仲のよかった友人たちの安否が気がかりだったが、住まいのある表参道周辺を訪ねられたのは1カ月以上あとだった。あちこち歩き回り、防空壕(ごう)の一つをのぞくと、丸裸で頭もツルツルのろう人形のような遺体が、まだ葬られずに数体重なっていた。路上の焼けただれた軍用車の下には、傘の骨のような真っ黒な遺骨も散乱していた。親友の消息は、ついにわからなかった。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14446097.html?iref=mor_articlelink04



(声)語りつぐ戦争 歓呼のさなか、孫を亡くした女性 ■語りつぐ戦争 戦後75年
 無職 山花郁子(東京都 89)(2020/4/18朝日新聞)
 1941(昭和16)年、夕暮れの寒さが身にしみる頃でした。尋常小学校5年生だった私は叔母と一緒に兵隊さんの見送りに行きました。近くの業平橋(現・東京都墨田区)周辺は、日の丸の旗を振って歓呼の声を上げる人々の熱気に包まれていました。
 「行ってまいります」。頭を深々と下げて上野駅に向かう兵隊さん。人々が帰り始めた時、業平橋の真ん中で「孫が川に落ちてしまった!」と泣き叫ぶおばあさんがいました。
 おばあさんに支えられて橋の欄干に腰かけていた3歳ぐらいの男の子が「万歳!」と叫んで身をのけぞらせた瞬間、川に落ちてしまっていたのです。川を捜した時には遅すぎました。名誉ある兵隊さんの見送りの真っ最中に、おばあさんは声など上げられなかったのです。
 私は軍国少女でした。父が治安維持法違反で何度も牢獄につながれたことを心のどこかで恥じていて、誰よりも率先して千人針を縫いました。あの時、私は叔母に「すぐに声を上げればよかったのに」と言いました。自由に物を言えぬ社会の空気がいかに怖いか、恐ろしいか。当時の私はわかっていなかったのです。胸がうずく悲しい出来事でした。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14446096.html?iref=mor_articlelink03



(声)語りつぐ戦争 叩かれ殺された中年の召集兵 ■語りつぐ戦争 戦後75年
 無職 馬場忠雄(東京都 93)(2020/4/18朝日新聞)
 農家の次男で、地元に仕事はなく海軍飛行予科練習生(予科練)になったが、1945(昭和20)年春、戦況悪化で教育訓練は中止に。作業員として静岡県の藤枝航空基地に配属された。沖縄戦に出撃し、多くの犠牲を出した部隊の後方基地だった。
 前線に送る爆撃機を松で敵から隠す作業が続いた。ある日の夕、隊舎に帰ると皆がひそひそ話している。すぐ隣の兵舎で40歳過ぎの召集兵が制裁を受け死亡したというのだ。
 若い下士官が「にぶい。気合を入れてやる」と軍人精神注入棒という棍棒(こんぼう)を持ち出した。恐怖のあまり逃げたため、下士官たちが寄ってたかって捕まえ、ハンモックの吊(つ)り具に両手を縛って吊るし殴ったそうだ。
 軍人精神注入棒による制裁は何度も見たし、私もやられた。5発、10発と続けるうちに叩(たた)くほうも顔面蒼白(そうはく)、鬼の形相になる。吊るしての殴打は特に危険といわれていた。
 私の父親のような年の人だ。故郷の妻子に、この死はどう伝えられるのか。戦死でも戦病死でもない。しつこく言う私に同僚が言った。「他言するな、危険だ」。隣の兵舎をのぞくと、大勢の兵がいるのにいつものざわめきはなく森閑としていた。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14446095.html?iref=mor_articlelink02



<コロナ 医療を守ろう>糖尿病患者、行き場なく 感染者以外制限「命守るため」(2020/4/18東京新聞)
 新型コロナウイルスの院内感染を防ぐため、ほかの疾患患者の通院を制限する医療機関が増えてきた。糖尿病を患う東京都中野区の富田真也(まさや)さん(60)は通院先の変更を迫られたが、新しい病院が見つかっていない。「何かあったとき、どこに搬送されるのか。医療崩壊を実感する」と危機感を募らせる。 
 「これから新型コロナウイルスの感染者を受け入れます。命を守るため、病院に入らないで」
 今月七日、都内の民間病院の診察室。防じんマスクとゴーグルを着けた男性主治医が、二メートル以上も離れた部屋の端から富田さんにそう告げた。主治医は「今後、感染者を受け入れる可能性が低く、入院患者のいない別の病院を探す」と説明。富田さんはいつもの三倍に当たる三カ月分のインスリンなどの処方箋を受け取り、病院を後にした。
 途方に暮れた。一人暮らしで、移動は電動車いす。糖尿病は感染症による重症化のリスクが高く、外出時は感染予防でマスクとゴーグル、消毒スプレーなどを欠かさない。病気への配慮を示す「ヘルプマーク」をいつも携帯し、マークに搬送先として同病院の名称を書いてきた。実際、外出中に突然意識を失い、病院へ何度も搬送された。でも、今は空欄だ。
・・・ 糖尿病患者や家族による認定NPO法人「日本IDDMネットワーク」(佐賀市)の大村詠一副理事長は「不安を抱いている患者は多い。医療機関によってオンライン受診などができるかどうかといった対応に違いがあり、課題がある」と話す。同ネットワークはホームページで、「もしも感染してしまったら」など、患者の不安に答えるQ&Aも公開している。
 医療体制の状況を公開する政府サイトによると、都内の病院(入院病床二十床以上)のうち、新型コロナを除いて平日の外来診療で平常通りに対応すると答えた病院は十六日時点では42・9%。感染者以外の疾患患者の受け皿が小さくなっている。・・・
https://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2020041890071006.html



(声)貧困に向き合う政治家を選ぼう 大学生 宮田礼音(埼玉県 20)(2020/4/17朝日新聞)
 「子どもの貧困のいま」(6日本紙)に感銘した。私はその当事者だった。両親の離婚後、母子家庭での生活は楽ではなかった。塾に通えず、学校で配布される教材だけで高校受験に臨んだ。必死に勉強して奨学金を受け、現在は大学に通っている。
 当事者だから分かることがある。「子どもの無自覚な残酷さ」が、シングルマザーとその子どもをさらに追い込むという事実である。子どもはみんなが持っているゲーム機や塾の話など「人並み」についていけず、疎外感から「うちはなんで」と母親を責める。外で有償労働をし、帰宅後は家事などの無償労働をこなして疲弊した母親は、この言葉で精神的にも追い込まれる。
 記事にもあったように、貧困を生み出すのは構造的問題である。雇用と生活の保障の体系が極めて男性中心的であり、「貧困自己責任論」が根強いと感じる。この環境を根本から変えるには政治しかない。女性でも誰でも、普通に働けば「人並み」に暮らせるような所得再配分の仕組みを政治に求め、それに応えてくれるような政治家を選ばなければならないと強く思う。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14444817.html?iref=mor_articlelink05



(声)原発避難者用住宅、無償継続を 無職 和田礼子(東京都 72)(2020/4/17朝日新聞)
 東京電力福島第一原発の事故により、福島県富岡町や浪江町の帰還困難区域などから避難した方への住宅の無償提供を、福島県が3月末で打ち切ったことを知った。我が家の近くに該当の住宅がある。
 2012年ごろ、避難した方たちとの懇談会に出席した。高齢の方が「一番つらいのは、朝起きてすることがないこと。畑に水をまき、家の周りを掃除して、近所の友達とお茶をして……。それが何もなくなってしまった」と。何度も避難所を移り、東京にたどり着いたという。
 あれから9年の歳月は、苦労続きの日々だったと思う。東京で仕事を探し、家族と暮らしている方もいる。今度は「福島に帰れ」と言われ、今の住居の無償提供を打ち切られるのは、避難者にはあまりにも酷なことではないか。
 人災というべき原発事故によって着のみ着のまま住む家を追われた人に、せめて安心して住める場所を提供したい。私の自宅周辺では東京五輪・パラリンピックのため、建造物や環境整備に多額の税金がつぎ込まれている。復興五輪とは、誰のための復興か。住宅の無償提供の継続を願ってやまない。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14444818.html?iref=mor_articlelink04



(声)コロナ禍学ぶ意味、気づいた息子 主婦 樋口佳奈子(中国 50)(2020/4/17朝日新聞)
 中国から一時帰国中の家族です。子供たちと両国を行き来しているうちに、中国が日本人の入国を制限し、戻れない状態になりました。
 子供たちは今、通っていたアメリカンスクールのオンライン授業を受けています。息子には「コロナウイルスについてリポートする」という宿題が出ました。世界保健機関(WHO)のHPやYouTubeから情報を集め、重症急性呼吸器症候群(SARS)からスペイン風邪の歴史までさかのぼっていきました。
 小学生がどこまで理解したのかわかりませんが、今まさに後世の教科書に載るほどの大事件が起こっていて、自分の身は自分で守る必要性、避難や自粛をする意味に気づいたようです。その後も日々変化する世界のニュースを懸命に追っています。
 自宅にも帰れず、色々なことを諦め続けてきた3カ月の避難生活は、想像以上につらかった。でも不思議と子供たちが不満を爆発させることはなくなり、目の前のやるべきことを淡々とこなしています。
 自分が総理大臣ならどうするか。他国ではどうしているのか。今、子供たちはすごいスピードで学ぼうとしています。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14444819.html?iref=mor_articlelink03



<新型コロナ>埼玉知事会見 手話通訳なし 障害者団体など要望、応じず(2020/4/17東京新聞)
 新型コロナウイルスを巡る都道府県の対応に注目が集まる中、埼玉県知事の記者会見に手話言語通訳者を配置するよう求める聴覚障害者団体などの再三の要望に県が対応してこなかったことが分かった。取材に県は年間3000万円の費用などを理由に挙げるが、7日に緊急事態宣言が発令された7都府県のうち配置していないのは埼玉県だけ。聴覚障害者団体は「命に関わる話だ。健常者と同様にリアルタイムで情報が欲しい」と訴えている。 
 県聴覚障害者協会によると、同協会は三月十日、聴覚障害者が知事会見の内容を理解できるよう手話言語通訳者の配置を求める文書を県に渡したが、回答がなかった。その後も度々要請したが、「検討中」のまま配置されなかった。
 同月末、聴覚障害者で県庁で働く清水克彦さん(56)が、担当課に理由を聞くと「高額の予算がかかるため」と回答された。今月十日にも県に要請したが「ホームページの書き起こしを読んでもらえれば」と話したという。
 手話を主言語とする人の中には文字の読み書きが苦手な人もいる。清水さんはこのままでは障害のある県民に情報が適切に届かないと危機感を持ち、同僚の聴覚障害者五人で十六日、一刻も早く手話通訳を付けるよう県に要望書を提出。「県には県民の命を守る責務がある」と訴える。
 七日に緊急事態宣言が出された埼玉県以外の六都府県では、知事会見に手話通訳が付いている。このコロナ禍をきっかけに始めた自治体が多く、「聴覚障害者を含め、幅広い人にメッセージを届ける必要があるため」としている。
 県は取材に、手話通訳の配置は検討してきたが、年間三千万円かかることや技術的理由で実施していないとし、大野元裕知事は十六日、「検討したいが、予算が必要なので議会と相談したい」とコメントした。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202004/CK2020041702000114.html



<コロナ 医療を守ろう>コロナ病床数 政府過大公表 空きベッド数=対応病床扱い 自治体困惑(2020/4/17東京新聞)
 新型コロナウイルス感染症を巡り、政府が対応できる病床数を実態より過大に説明していることが分かった。安倍晋三首相は国会などで、二万五千を超す病床を確保していると説明してきたが、病床の確保を担う都道府県が「めどが立った」としている数を足しても半分に届いていない。複数の県は「国に報告したのは空きベッドの総数でコロナ対応病床とは限らない」と反論する。 
 「現在ある二万八千床の病床を五万床まで増加させる」。首相は今月六日、首相官邸で開いた新型コロナウイルス感染症対策本部会合で、感染拡大への対応方針をそう強調した。三日の参院本会議でも、二万五千床を超える病床を確保していると説明している。
 感染症の患者を受け入れる病床は都道府県が地域の病院と協議し、確保を進めている。
 陰圧制御など特別な備えをした感染症指定医療機関の感染症病床は昨年四月一日現在で全国に千八百七十一。新型ウイルスのまん延に備え、厚生労働省は都道府県に指定機関以外の一般病床で対応できるところを探すよう求めてきた。
 新型ウイルスに対し、各都道府県は最近、どれだけ確保できたかを相次ぎ公表している。六日以降、公表されたものや本紙の取材で分かった全国の病床を合算したところ、計一万千床ほどにとどまった。
 厚労省の担当者は、これまで説明してきた病床数の根拠について「指定医療機関にある一般病床も含めた空きベッドの数を都道府県に報告してもらい、足し合わせた」と説明する。
 だが都道府県の担当者は、国に報告した空きベッド数がそのまま「コロナ対応の病床」として計上されていることを知らなかった。
 青森県の担当者は取材に「報告した空きベッドの数字はコロナ対応病床の調査とは違う」と困惑した。
 香川県も「空いているからコロナに使えるとは言えない。感染防護の措置など受け入れ側の対応もあり、個別に県が病院に当たって確約を取る必要がある」と言う。
 宮崎県の担当者も「実際にコロナに使うには病室のハード面の改修やスタッフ確保、養成が必要だが、国には単に空いている数を答えた。国の指示があればコロナ用に転換できるものでもない」とした。
 NPO法人「医療ガバナンス研究所」理事長の上昌広医師は「特に地方は指定医療機関でも結核病床などに空いている所が多い。それらを足し合わせれば病床を確保したように見せられる。実態のない数合わせを見せている」と話す。
◆一般病床算入は妥当
<厚生労働省結核感染症課の梅田浩史・感染症情報管理室長の話> 感染症指定医療機関にはもともと専門的に対応できる医師・看護師がいるので、同じ病院の空いている一般病床もコロナ対応に数えるのは妥当だ。・・・
https://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2020041790071048.html



<金口木舌>文化へのまなざし(2020/4/17琉球新報)
 「アーティストは必要不可欠であるだけでなく、生命維持に必要だ」。ドイツのモニカ・グリュッタース文化相の発言だ。新型コロナウイルスに関連し、欧州の支援策は芸術家やフリーランスで働く人にも手厚い
▼安倍晋三首相は、シンガー・ソングライターの星野源さんが「うちで踊ろう」を歌う隣の画面で、愛犬とじゃれ合い、くつろぐ動画をツイッターに投稿し、批判を浴びた。外出自粛を呼び掛ける趣旨だった
▼星野さんは、首相から動画の使用について事前に連絡がなかったことを明らかにした。星野さんの動画は「誰か、この動画に楽器の伴奏やコーラスやダンスを重ねてくれないかな?」と呼び掛け、多くの人が呼応していた
▼自粛中にできることを模索し、活躍の機会を失った音楽家がSNSを介し助け合う動きでもあった。だが首相は伴奏もダンスも付けず、動画を政治的メッセージに利用した。作者の意向を無視した作品の二次利用は悪質と言える
▼音楽家団体「セイブ・ザ・リトルサウンズ」の調査で、ライブハウスなどを運営する34都道府県の計283事業者のうち自粛要請により約95%が減収になったと回答した。89%が減収分の補償を国や自治体に求めた
▼文化の担い手は補償のめども立たないまま自粛を迫られた。そのことに対する指導者のまなざしは、欧州と果てしない温度差がある。
https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1108390.html


posted by オダック at 16:13| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする