2019年04月27日

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【社説】ロ朝首脳会談 駆け引きより非核化を(2019/4/26東京新聞)
 期待ほどの成果につながったとはとても思えない。北朝鮮はロシアとの首脳会談を通じて、米国との非核化交渉を有利に進め、制裁解除につなげる狙いだろうが、逆効果になる危険性もある。
・・・ 米国との交渉が停滞すると、中国とロシアに接近するのが、北朝鮮独特の外交戦術だ。両国は伝統的友好国で、国連安全保障理事会の常任理事国でもある。
 貿易の九割を依存する中国の習近平国家主席とは、四回の首脳会談を行い、関係を強化した。
 しかし中国は、米国との貿易摩擦が激しくなり、経済支援が期待できない状況になっている。
・・・ ロシアも極東地区の開発には北朝鮮の協力が必要で、朝鮮半島への影響力拡大も図りたい。
 プーチン氏は会談後の記者会見で、北朝鮮が体制の保証を求めていることに理解を示し、連携強化を確認したが、具体的援助については合意できなかったようだ。
 一方正恩氏は、今回の会談で「地域の安定を図る」と約束した。すでに今年末まで三回目の米朝首脳会談の可能性を探る方針も示しているが、気になる行動も目につく。空軍の飛行訓練や「新型戦術誘導兵器」の試射を実施し、自ら現地視察していることだ。
 北朝鮮は、交渉からポンペオ米国務長官を排除するよう求めるなど、対決姿勢も強めている。
 さらに北朝鮮は、これまで密接な関係を維持してきた韓国とも距離を置き始めた。
 文在寅(ムンジェイン)大統領の姿勢が米国寄りに映るのだろう。正恩氏は、「(韓国は)民族の利益を守る当事者になるべきだ」と批判した。
 一連の行動には、米国を揺さぶる目的がある。
 ただ、北朝鮮が、こういった外交的駆け引きを繰り返せば、核の放棄を行う意思がないと受け取られるだけだ。米国は警戒し、譲歩しなくなるのではないか。
・・・ 自ら非核化への一歩を踏み出さない限り、事態の打開は望めないことを自覚すべきだ。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2019042602000148.html



【埼玉】活版印刷 川越に工場復活 ワークショップ盛況(2019/4/26東京新聞)
 ほしおさなえさんの人気小説「活版印刷三日月堂」の舞台になった川越市で今年、活版印刷工場が復活した。合金の活字を組み合わせて板状に並べる「組版」で作った版に、インキを塗って刷る活版印刷。現在は組版職人がおらず、活版印刷そのものはまだ再現できていないが、内部を見学できるワークショップには、多くの人が訪れる盛況ぶり。独特の味わいが見直されている。 
 活版印刷を復活させたのは、同市元町の桜井印刷所。社長の桜井理恵さん(38)によると、廃業した県内の印刷業者から昨年、活字や印刷機など一式を譲り受け、倉庫に使っていた建物に設置。今年一月に工場として生まれ変わらせた。
 同社は一九二四(大正十三)年創業で、桜井さんは四代目。活字や活版印刷の機械は三十年ほど前にいったん廃棄したという。
 桜井さんは「私が幼い頃はまだ活版印刷工場があり、祖母が活字を選んで版を作る『組版』をやっていた。ほしおさんと知り合うご縁があって、復活を思い立った」と話す。
 工場内には「スダレケース」と呼ばれる棚や箱にびっしりと活字が並ぶ。ただ、今は組版をできる職人がいないため、活版印刷もできない状態。樹脂製の凸版による名刺やはがき、ショップカードなどの印刷の注文を受けていて、オフセット印刷やインクジェット印刷にはない味が好評だという。
・・・ 今月十三日に開かれたワークショップには、県立小川高校の放送部員たちが取材に訪れた。二年生の吉田実生(まう)さん(16)は「(版にかかる)重さがあって、初めて文字が印刷されるんだと思った」と印象を語った。
 見学者のために活版印刷用の機械を動かす実演をしていた元同社工場長の松崎進さん(61)は「私が入社してから三年ほどは活版印刷でした。オフセット印刷はボタンを押すだけですが、活版印刷は自分の手で作っている実感がある。やっていて楽しいですね」と話していた。
 次回のワークショップは五月十八日(正午〜午後四時)。活版印刷工場は川越市元町二丁目の大蓮寺手前。詳細は、桜井印刷所のフェイスブックで。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/saitama/list/201904/CK2019042602000163.html



【千葉】広がれ「市民発電所」 八千代、有志が太陽光パネル64枚(2019/4/26東京新聞)
 八千代市の市民団体が、太陽光パネルを設置した「市民発電所」第1号の落成式が行われた。市民オーナーを募るなどして、一般社団法人「やちよ未来エネルギー」(高山敏朗代表理事)が市内の高津幼稚園屋上に開設。今後は市内各所に同様の市民発電所を作り、パネルを設置した民家が自ら使用する「自家消費」に取り組むなどで、「自然エネルギー100%のまち・八千代」を目指すという。 
 東日本大震災と東京電力福島第一原発事故の教訓を生かそうと昨年一月、市民有志らが任意団体「やちよ自然エネルギー市民協議会」(松原弘直代表)を結成。市民発電所を設置する組織として同協議会が「やちよ未来エネルギー」を発足させていた。
 二階建ての高津幼稚園屋上に取り付けられた太陽光パネルは、計六十四枚。発電量は年間約二万キロワット時で、一般家庭五、六軒分の電力を賄えるという。発電した電気は、再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT)で電力会社に売却する。
 高津幼稚園の有馬淳園長は「環境保護の大切さを、園児たちに知ってもらう機会になれば」と、屋上を二十年間にわたって無料貸与することを快諾。市民オーナーはチラシやクラウドファンディングで募った。
 落成式は二十日にあり、市民オーナーら数十人が出席。カウントダウンに合わせて発電スイッチが入れられた。オーナーの市内の主婦(45)は「子どもに自然エネルギーの大切さを言葉で伝えようとしても、なかなか難しい。こうした活動に参加し、体験することで分かってもらえれば」と話した。
 八千代市議でもある未来エネルギーの高山さん(47)は「住宅や空き地に増やし、街づくりなどにもつなげたい」と今後を展望。発電分の自家消費や、電気事業者と売買するなどでFITに頼らない「脱FIT」を目指すという。・・・
https://www.tokyo-np.co.jp/article/chiba/list/201904/CK2019042602000160.html



(社説)ロ朝首脳会談 非核化でしか道開けぬ(2018/4/26朝日新聞)
 冷戦時代からの後ろ盾に歩み寄っても、いまの孤立から抜け出せるわけではない。非核化の行動でしか道は開けない。
 北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)・朝鮮労働党委員長がきのう、ロシア極東のウラジオストクでプーチン大統領と初めて会談した。
 指導者に就いて7年半。中国へは昨年から幾度も訪問していたが、もう一つの友邦ロシアへはこれが初訪問だった。
・・・ 米国相手に手詰まり感が強まるなかで、ロシアとの関係を誇示し、目先の状況を変えたいと考えたのだろう。
・・・ 北朝鮮はすでに開発した核弾頭や施設を保持したままとされる。プーチン氏は会談後、米ロともに朝鮮半島の完全な非核化を求めていると言明。「核の脅威を低減させることは私たち共通の優先課題だ」とした。
 ならば、ロシアもそのための責任ある対応をとるべきだ。
 ロシアは昨年秋の安保理で、事実上の制裁の緩和を呼びかけた。プーチン氏は、北朝鮮の核開発について理解を示すかのような発言をしたこともある。
 今回の会談を通じ、北朝鮮に一定の影響力があることを国内外に示したいようだが、北朝鮮の核は地域の安定を乱し、ロシアの利益にもならない。
・・・ ロ朝首脳会談がおこなわれたことにより、かつての6者協議参加国の中で金正恩氏とトップ会談ができていないのは日本の安倍首相だけとなった。
 日本政府も複数のルートを使い、首脳会談の開催を議題に含めた接触を試みているが、北朝鮮側の反応は乏しい。
 「最大限の圧力」に固執した一方、米国が対話に転じると、ただちに追随する。そんな日和見的な姿勢を見透かされている側面は否めない。・・・
https://digital.asahi.com/articles/DA3S13993009.html?iref=comtop_shasetsu_02



(声)沖縄3区補選結果を受け止めよ(2019/4/26朝日新聞) 会社員 二宮力(愛知県 57)

 衆院沖縄3区の補欠選挙は、米軍普天間飛行場の辺野古への移設反対を訴えた野党系新顔が当選した。移設容認の立場を明確にした自民党新顔は及ばなかった。

 選挙結果を真剣に受け止めるなら、安倍政権は最低でも進められている移設工事を中断しなくてはならない。この結果でもなお「真摯(しんし)に受け止めて、負担軽減に努めたい」という言葉だけを繰り返すのは、もう許されない。今回の選挙で否定されたのは、政権のその言葉と矛盾するその姿勢だからだ。

 政権与党は今や、飛行場を辺野古につくることだけを目的化しているようだ。だが、辺野古の飛行場が本当にできるのか、できても運用できるのか、防衛の拠点として本当に必要なのかという疑問も出てきた。今回の当選議員はそういう問題も話し合うべきだと主張している。

 私たち沖縄県民以外の国民も、今回の補選結果を重く受け止め、沖縄と国の安全保障に真剣に向き合う必要がある。日本の安全保障のために日米関係が大切だと思うならなおのことだ。安倍政権に対して「沖縄に本気で向き合って話しあえ」と訴えかけていかなくてはいけない。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S13992997.html?ref=pcviewpage



<金口木舌>植民地主義を問い直す(2019/4/26琉球新報)
 アイヌ民族を初めて「先住民族」と明記した新法「アイヌ民族支援法」が成立した。政府や自治体の責任で産業や観光の振興を進めるほか、アイヌ以外の国民との共生や経済格差是正も図る

▼ただ2007年の「先住民族の権利に関する国連宣言」で明確にされた土地や教育などの権利は、同法に盛り込まれなかった。付帯決議で国連宣言を尊重するよう政府に求めるにとどめたため、アイヌ関係者から批判もある
▼とはいえ近世以降、厳しい同化政策で独自の文化を奪われたアイヌにとって、尊厳を取り戻す一歩となる。新法はアイヌの人々に対する差別を禁止した。ヘイトスピーチの規制につながると評価する声がある
▼参院で新法に反対したのは日本維新の会・希望の14人だけで、与野党を問わずほとんどの議員が賛成し、可決した。歴史に向き合うことは、日本人が植民地主義を乗り越えるために不可欠だ
▼アイヌ民族と同様に明治期以降、同化政策によって苦難の道を歩まされたのが沖縄だ。皇民化教育と戦争によって独自の言葉や文化、土地、財産、命を奪われた。現在も経済格差に苦しみ、デマやヘイトスピーチにさらされる
かつての宗主国が植民地に対する過ちに向き合う議論が国連などで続く。今も残る植民地主義を問い直す動きだ。国内でも議論が広がれば、沖縄の歴史への理解も深まるはずだ。
https://ryukyushimpo.jp/column/entry-909287.html



<社説>強制不妊救済法成立 旧法の違憲性は明らかだ(2019/4/26琉球新報)
 旧優生保護法下での強制不妊手術問題で、被害者への一時金320万円支給を柱とする救済法が成立した。しかし、旧法の違憲性、問題を放置してきた国の法的責任を明確に認めていない点など、被害者の求める救済とは大きな隔たりがある。

 1948年に施行された旧優生保護法は、その目的を定めた第1条に「優生上の見地から不良な子孫の出生を防止する」と優生思想を明記し、遺伝性とされた疾患や知的障がいのある人の不妊手術や人工中絶を認めた。医師が必要と判断すれば、本人の同意がなくても都道府県の優生保護審査会の決定で不妊手術を行うことが可能だった。
 障がい者らの人権と自由意思を無視し、心身に苦痛を強いた違憲性は明らかだ。国家が一部の国民を「不良」と見なし、子孫を残す権利を強制的に奪うという蛮行を繰り返した。その事実と真正面から向き合い、旧法が、憲法で保障された基本的人権を侵害していたことを国として認めるべきだ。
 優生保護法の前身は、ナチス・ドイツの「断種法」の考えを取り入れた戦時中の国民優生法だ。法の下の平等を掲げた新憲法が施行された直後でありながら、優生思想に基づく優生保護法を全会一致で成立させた立法府、本人同意のない不妊手術制度を執行してきた行政府の責任は重い。
 法律が母体保護法に変更され、障がい者への差別的な条項が削除されるのはようやく96年になってからだ。日弁連は旧法下での不妊手術の実施件数は2万4991件と指摘し、このうち同意のない強制手術は1万6475件に上るとしている。本人が自覚していないまま手術が施された事例も多くあり、被害の実態と真相の究明を急がなければならない。
 18年1月に仙台地裁に国家賠償請求訴訟が提起され、旧法下での強制不妊被害に補償を求める動きが全国に広がった。旧法の施行から71年が経過して成立した今回の救済法は、被害の補償へようやく一歩を踏み出したといえる。
 しかし、被害者らが求めた国会での意見陳述は行われなかった。各地の国家賠償訴訟で原告は最大3千万円台後半を求めている。失ったものの大きさに対し一時金の額はあまりにも低い。被害者や遺族の納得する解決とは程遠い。
 訪欧中の安倍晋三首相は初めて政府として謝罪する談話を発表した。だが、救済法の前文をなぞっただけで、旧法の違憲性について明確にしていない。しかも談話は肉声ではなくペーパーだ。誠実さが全く伝わってこない。・・・
https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-909286.html


posted by オダック at 11:23| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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