2019年11月04日

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【問】憲法から定理を導け 【解】9条は改正不可 前広島市長・数学者 秋葉忠利さん「証明」(2019/11/4東京新聞)
 日本国憲法は3日、公布から73年を迎えた。前広島市長で数学者の秋葉忠利さん(77)は今夏に出版した著書で、数学の理論を立証する手法を使って日本国憲法から「定理」を導き出す独自の解読をした。定理の一つとして、戦争放棄を定めた9条などは「改正不可条項」に当たると訴えている。 
 著書のタイトルは「数学書として憲法を読む」(法政大学出版局)。安倍政権が九条に自衛隊を明記するなどの改憲に本腰を入れようとする中、「護憲・改憲の議論以前に、そもそも憲法はきちんと読まれているのか」との思いから、憲法を時の政府や法学者による解釈にとらわれず、文字通り数学的、論理的に読み解くことを試みた。
 まず(1)単語の意味を文字通りに解釈(素読律)(2)一つの単語、フレーズは同じ意味(一意律)(3)書かれていないこと、他の文献に依存しない(自己完結律)−など九つのルール(九大律)を設定。ルールに従い、憲法に書かれたことだけを議論の出発点となる「公理」と見立て、そこから論理的な結論となる「定理」を「証明」していった。
 導き出した定理のうちの一つは、憲法には一条や九条、一一条、一二条など、改正してはいけない条項があるということ。秋葉さんは、条項の中に「永久に」「国民の総意」「不断の」などの絶対的な表現と関連がある八つが「改正不可条項」に当たると指摘する。
 九六条には憲法改正の規定があるが、数学的には、絶対的表現(X)は時間的に全ての未来を縛る力があり、条文を変えると「永久に」といった単語の意味と矛盾が生じる。このため、Xの関連条項は九六条の対象外と解釈できるという。
 秋葉さんは「実際の社会は数学だけでは割り切れない。数学的に読み解いた結論が全てではないが、論理も大事だ。憲法の建設的な議論につながってほしい」と願っている。

<あきば・ただとし> 1942年11月3日、東京生まれ。東京大理学部数学科卒。米マサチューセッツ工科大(MIT)で博士号取得。ニューヨーク州立大などで数学を教える。広島修道大教授を経て、90年衆院選で初当選。99年、広島市長に初当選し、3期務める。現在、原水爆禁止広島県協議会代表委員。著書に「真珠と桜−『ヒロシマ』から見たアメリカの心」(朝日新聞社)など。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201911/CK2019110402000133.html



9条守り平和守ろう 国会前で集会(2019/11/4東京新聞)
 憲法公布から七十三年となった三日、安倍晋三首相が目指す改憲発議を阻止しようと、「憲法集会」が国会前で開かれた。「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」など三団体の共催で約一万人(主催者発表)が集まり、「みんなの力で政治を変えよう」などと声を上げた。 
 総がかり行動実行委共同代表の小田川義和さんは、米軍が日本政府の中止要請を聞かず沖縄・嘉手納基地でパラシュート訓練を強行したことに触れ、「占領期と同じだ。必要なのは日米地位協定の見直しで、改憲論議ではない」と指摘した。
 日韓関係の悪化を市民の連帯で乗り越えようと、韓国の市民団体も参加した。「東アジア平和市民会議」のイ・ブヨン代表は「憲法九条を守ることは東アジアや世界の平和を守ること。安倍政権の敵対的な朝鮮半島政策を変えなければならない」と訴えた。性暴力被害者へ寄り添う「フラワーデモ」を四月から行っている作家の北原みのりさんもマイクを握り「正義とは聞かれない声を聞くこと」と訴えた。 
https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201911/CK2019110402000129.html



<税を追う>飲み残し薬、再利用で年3300億円 墨田の薬剤師ら活動(2019/11/4東京新聞)
 患者が服用を忘れたり残したりした「残薬」を再利用することで、新たに処方する薬の量を減らす「節薬バッグ運動」を東京都墨田区などの薬剤師会が取り組んだところ、患者一人当たり一回の処方で、平均二千二百〜六千二百五十六円の薬剤費を削減できたことが分かった。データを分析した九州大学大学院の島添隆雄准教授らの研究チームは、分析結果を全国に広げた場合、年間三千三百億円の薬剤費を削減できる可能性があると推計している。
 節薬バッグ運動に取り組んだのは墨田区と福岡市、福岡市近郊の医療圏の薬剤師会。運動は患者が自宅にある残薬を「節薬バッグ」に入れて対象の薬局に持っていき、再利用できるものがある場合、薬剤師が医師に連絡して処方箋を書き換え、新たに処方する薬の量を減らす取り組み。福岡市薬剤師会が二〇一二年、全国に先駆けて始め、各地の薬剤師会に広がっている。
 島添准教授によると、一人当たりの平均削減額は一回の処方で墨田区が六千二百五十六円、福岡市が二千五百七十円、福岡市近郊が二千二百円。
 墨田区には複数の大病院が立地し、遠方に住む患者の通院回数を減らすために薬を長めの日数で処方することが多いといい、その分だけ削減効果も大きかったとみられる。
 患者の窓口負担額は年齢や所得に応じて原則一〜三割で、残りは税と保険料で賄われている。自己負担割合が低い患者ほど残薬が多かった。薬の処方日数が長いほど残薬も多くなる傾向がみられた。
 削減額が最多だった墨田区薬剤師会の節薬バッグ運動には、加盟する百一薬局のうち三十五薬局が参加した。研究チームは、このうち二十八薬局へ二〇一七年十月〜今年一月に持ち込まれた残薬のデータを分析した。
 それによると、持ち込んだ患者は延べ四百九十五人で、平均年齢は六六・九歳。処方箋に書かれた薬の総量は計約二十万六千個だったが、糖尿病や高脂血症など生活習慣病の薬を中心に約五万六千個を削減できた。一人当たりの削減率は金額ベースで29%。高額薬剤を「例外」とみなして除外した場合でも、平均削減額は五千二百七十六円に上った。
 島添准教授は「残薬調整をした患者は月を追うごとに飲み残しが減っていた。薬剤師がチェックするため、患者の意識も高まるのだろう。そうした点でも意義のある取り組みだ」と話している。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201911/CK2019110402000132.html



<社説>米軍が事故公表せず 地位協定改定しかない(2019/11/4琉球新報)
 一つの事故をうやむやにしたために、事故の連鎖を生み、人命を失った。地域に損害を与え、市民を危険にさらしている。
 米海兵隊岩国基地所属部隊が2016年4月に、嘉手納基地沖の上空で戦闘機と空中給油機の接触事故を起こしながら公表せず、正式な調査も見送っていた。米軍の報告書で明らかになった。
 報告書は18年12月の高知県沖の墜落に状況が類似していると指摘するが、同様な事故はそれだけではない。
 16年12月に名護市安部で起きた米軍普天間飛行場所属の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの墜落も夜間の空中給油中の事故だ。両事故とも嘉手納基地沖の事故がきちんと検証されていれば防げたのでないか。米軍の隠ぺい、怠慢の罪は重い。
 嘉手納基地沖の事故は第242(全天候)戦闘攻撃中隊のFA18戦闘攻撃機が、別部隊のKC130空中給油機と米軍嘉手納基地沖で接触し、給油ホースを引きちぎった。FA18の操縦士が月明かりのない暗闇で初めて空中給油を受けている最中に起きた。操縦士が機体の高度や体勢を把握できなくなる失調状態に陥ったという。米軍はこの事故を日本側に報告しなかったばかりか、本格的な調査もしなかった。
 同年12月には名護市安部でオスプレイ墜落事故が起きた。オスプレイは夜間、MC130空中給油機から給油口への接続を試みた際、オスプレイの右のプロペラが給油口に接触し損傷した。
 高知沖墜落事故も同じく夜間の空中給油訓練中に起き、1人が死亡、5人が行方不明という犠牲を生んだ。
 米軍はいずれの事故も原因は操縦士の人為ミスと結論付けているが、本当にそうだろうか。報告書は「(嘉手納基地沖で)調査していれば(高知沖は)防げた可能性がある」と内部批判しているが、当然だ。あまりにもずさんで、人の命を軽んじているとしか思えない。
 報告書はさらに恐ろしい問題を挙げている。相次ぐ事故の背景として、部隊内に「薬物乱用、アルコールの過剰摂取、不倫、指示違反といった職業倫理にもとる実例」があると指摘したのだ。このような規律意識の低い部隊が県民の頭上で日常的に訓練を繰り返しているのでは、事故は起こるべくして起こったと言わざるを得ない。
 国内で起こった事故でありながら、日本側が事故を把握できない日米地位協定が問題だ。米軍と地位協定を結ぶドイツやイタリアでは事故時の通報体制が整っているが、日本では米軍の裁量に任されている。
 日本政府は速やかに日米地位協定を改定し、自国内で起きた事故の通報体制を米側に義務付け、捜査にも関与できるようにするべきだ。規律の緩みきった米軍に再発防止はできない。
https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1019709.html


posted by オダック at 15:01| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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