2019年12月08日

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(声)「加害の記憶」、とどめる月に(2019/12/8朝日新聞) 会社員 佐々木泉(東京都 55)
 大学生のわが子が、進学塾でのアルバイトからぷりぷりしながら帰ってきた。いわく「今の子は真珠湾攻撃も終戦の日も知らないんだよ」
 講師で受け持った小学6年生の社会科で「真珠湾攻撃とは」「終戦の日とは」について質問したところ「何それ? 知らない」と反応されたという。「知らないまま大人になる子がいるかも」と憂えていた。
 先日ローマ教皇が被爆地長崎、広島を訪問し、平和へのメッセージを発信した。広島の日、8月6日。長崎の日、9日。15日、終戦の日。私たちは8月になるとこれらの日付を被害の記憶とともに思い出す。
 では日米開戦の日、12月8日はどうだろうか。米国ハワイ州にある真珠湾を訪れたことがある。国立公園として整備され当時の記憶が継承されている。米国にとっての「被害の記憶」。これは日本にとっての「加害の記憶」といえるのではないか。
 せわしない師走。だからこそ、結果として原爆投下という被害をもたらした先の大戦の発端の日を、「加害の記憶」として振り返り、締めくくる月にしたい。改元で昭和がまた遠くなった今年だからこそ、強くこう思う。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14287064.html?iref=mor_articlelink03



(社説)政治資金規正 ザル法のままでは困る(2019/12/8朝日新聞)
 抜け道が多く、ザル法と批判される政治資金規正法を、このまま放置しておいては、法がめざす政治活動の公明・公正の確保はおぼつかない。資金集めで比重を増す政治資金パーティーの見直しなど、透明度を高める法改正に取り組むべきだ。
 総務省が2018年の政治資金収支報告書を公表した。政党や政治団体の収入総額は前年比2・5%増の1084億円。内訳をみると、寄付が微減だったのに対し、15%増のパーティー収入の伸びが目立つ。 その理由は容易に想像がつく。寄付の場合、年間5万円を超えると個人や企業の名前を収支報告書に記載しなければならないが、パーティーでは1回につき20万円以下なら公表せずに済むからだ。
 例えば、菅官房長官は12年の就任以来、パーティーの開催が年々増え、18年は計10回で収入は約8100万円。しかし、パーティー券の購入者は、全員が20万円以下だったとして、1人も明らかにしていない。パーティーが匿名での資金提供の温床になっているのが実情だ。
 パーティーには別の抜け道もある。企業・団体による献金は政党に対してしか認められていないのに、パーティー券の購入であれば、政党以外の政治団体からも可能である。また、国の補助金を受けた法人や赤字法人、外国人・外国法人の寄付は禁じられているが、パーティー券の購入に制約はない。
 資金集めという実態に違いはないのに、寄付とパーティー券の購入でこれだけ扱いに差があるのは納得しがたい。少なくとも、公開基準は寄付並みに引き下げる法改正が必要だ。
 見直しの論点はパーティーにとどまらない。政党交付金を導入する代わりに廃止するはずだった企業・団体献金が、政党や政党支部向けに温存されているのはおかしくないか。資金の流れを把握するには、政治家がかかわる複数の政治団体を一つにまとめるべきではないか。収支報告書の保存期間が3年しかないのは、さかのぼった検証を拒むものではないか。
・・・ 安倍首相は後援会が主催した「桜を見る会」の前夜祭が、収支報告書に記載されていないことは問題ないと繰り返すが、規正法の趣旨を理解していないと言うほかない。政治活動を「国民の不断の監視と批判」の下に置くことが、この法律の目的である。法の不備を不断に見直し、理念に近づける努力こそが、政治家には求められる。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14287061.html?iref=comtop_shasetsu_01



混乱の共通テスト 高校生「NO」 文科省前 怒りの声(2019/12/7東京新聞)
 2020年度開始の大学入学共通テストを巡り、高校教員や高校生ら約70人が6日、文部科学省前で抗議をした。英語民間検定試験導入の延期が決まり、国語と数学の記述式問題導入も延期が検討される中で、参加者は「白紙に戻し、共通テストを中止すべきだ」と訴えた。
 「これ以上、高校生を混乱させないでほしい」。関東地方の公立高2年の男子生徒(17)は、マイクを握り憤りを吐き出した。10月ごろ授業で英語民間試験の受験に必要なIDの申請書を書き、直後に導入延期が決定。突然の方針転換に「無責任すぎる」と感じた。
 東京都立高2年の女子生徒(16)は記述式問題の導入に「自己採点できず、志望校選びに困る」と反対。取材に対し「問題だと思う試験を後輩に受けさせたくない。いつまでも議論を続けないで」と導入撤回を訴えた。 
https://www.tokyo-np.co.jp/article/education/edu_national/CK2019120702000201.html



【社説】週のはじめに考える 9条という「世界遺産」(2019/12/8東京新聞)
 安倍晋三首相が改憲に向けた動きを強める中、「憲法九条は世界遺産」と訴え、九条改憲に異を唱える人がいます。自民党元幹事長の古賀誠さんです。
 きょう十二月八日は、七十八年前に太平洋戦争が始まった令和最初の「開戦の日」です。
 戦争の犠牲者は、この四年前に始まった日中戦争以降に戦死した軍人・軍属約二百三十万人と、米軍による空襲や広島・長崎への原爆投下、沖縄戦で亡くなった民間人約八十万人とを合わせて約三百十万人に上ります。
 これは日本人だけの数です。日本が侵略した近隣諸国や交戦国の犠牲者を加えれば、その数はさらに膨れ上がります。
◆父の戦死告げる紙片
 古賀さんの父も犠牲を強いられた一人です。福岡県旧瀬高町(現みやま市)で乾物店を営んでいましたが、三十三歳のとき、二度目の赤紙召集で出征しました。一九四〇(昭和十五)年生まれの古賀さんが二歳のときです。
 終戦後、しばらくして白木の箱が届きます。遺骨の代わりに「昭和十九年十月三十日、フィリピン・レイテ島に没す」と記した紙が父の最期を告げていました。
 生まれてまもなく父を失った古賀さんには、父の顔も、そのぬくもりも、記憶がありません。仏壇の遺影を見ても、何一つ思い出すことはなかったといいます。
 物心がついたときの最初の記憶は、古賀さんと姉、二人の子どもを育てるため、行商に出て懸命に働く母の姿でした。
 子どものころ、あの戦争は何だったのか、戦争が憎い、とまでは思いが至らなかったそうです。ただ母の姿を見て、同じような境遇の人を二度と生まないために何かしなければいけない、との思いを強くしていきます。そして、志したのが政治家でした。
◆母の姿に不戦を誓う
 国会議員の書生や秘書を経て、衆院議員に初当選したのは八〇年の衆参同日選挙でした。古賀さん三十九歳のときです。その後、自民党内で頭角を現し、九六年十一月、第二次橋本内閣の運輸相として初入閣。党では国対委員長や幹事長などの要職を歴任します。
 政界実力者として地歩を固めた古賀さんですが、戦争を繰り返してはならない、九条は守る、という政治家としての初心を忘れることはなかったといいます。
 「戦争で父を亡くした遺児である私の政治目標は、日本と世界の平和の実現です。再び日本が戦争の渦に巻き込まれないようにしたい」「悲惨な歴史を繰り返さないためにも憲法の平和主義、主権在民、基本的人権の尊重という崇高な精神は常に忘れてはならない」
 古賀さんは党幹事長当時の二〇〇一年二月、森喜朗首相の施政方針演説に対する代表質問で、こう強調します。その後、米中枢同時テロに報復攻撃する米軍などを自衛隊が支援するテロ対策特別措置法案やイラクに自衛隊を派遣するイラク復興支援特措法案の衆院採決では、直前に退席しました。
 いずれも自衛隊を海外に派遣する法案です。賛成の自民党方針には反しますが、自衛隊の海外派遣を認めれば、歯止めがきかなくなる、と信念を貫いたのです。
 古賀さんが政界引退した一二年に政権復帰した安倍晋三首相は、歴代内閣が違憲としてきた「集団的自衛権の行使」を一転認め、さらに自衛隊を明記する九条改憲を目指す考えを公言しています。
 政界引退後の今も、古賀さんが憲法九条を守ろうと積極的に発言しているのは、そうした「安倍一強」への警鐘にも聞こえます。
 改憲論議は大いにすべきだが、九条は頑として守らなければならない、自衛隊を明記する九条改憲も、今は必要ない、というのが古賀さんの立場です。
 九条に込められた決意と覚悟を持てば、日本はほかの国と同じ道を歩む必要はない、だから世界遺産なのだ、これを日本の宝として後世の人たちへの贈り物として守り抜いていきたい、と。
◆若い世代に理想継ぐ
 こうした思いを語り、一冊の本にまとめたのが「憲法九条は世界遺産」(かもがわ出版)です。古賀さんは、若い人にこそこの本を読んでほしいと考えています。学生ら若い世代からの講演依頼にも積極的に応じたいとも話します。
 古賀さんの現職議員当時、国会には戦争体験世代も多く、九条を守る特別な努力は不要でしたが、戦争を知らない世代が国会だけでなく有権者にも増え、九条の理想を語り継ぐ必要があるからです。
 古賀さんは日本遺族会会長当時の〇三年、政治の師と仰ぐ野中広務元自民党幹事長とともに、父が戦死したレイテ島を訪ねました。補給を断たれ、多くの日本兵が病・餓死した異郷のジャングルで、父の存在を初めて感じたといいます。戦争の本当の怖さとともに。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2019120802000144.html



公文書、桜も森友も加計も廃棄 保存1年未満 真相解明阻む(2019/12/8東京新聞)
 安倍晋三首相主催の「桜を見る会」を巡り、公文書管理の在り方が問題となっている。政府が招待客名簿を廃棄したことを理由に会の実態を明らかにしないからだ。公文書の廃棄が壁となり、真相解明が進まない構図は、森友学園や加計(かけ)学園の疑惑でも同じだった。
 桜を見る会の招待客は、首相や官房長官、与党政治家などの「政治推薦」が各府省庁からの推薦を大幅に上回り、会の「私物化」への批判が噴出。マルチ商法を展開した「ジャパンライフ」の元会長が二〇一五年に首相らの推薦枠で招待されたことも追及を受けた。
 政府は招待客や政治推薦の名簿について、公文書管理法に基づき保存期間一年未満の文書として遅滞なく廃棄したと説明。野党が詳細に踏み込んで聞いても、政府は名簿がないため確認できないと繰り返すのみになっている。
 保存期間を一年未満とする文書は、一七年十二月の「行政文書の管理に関するガイドライン」の改定で、日常的な業務連絡や日程表、コピーなど「軽微」な七類型に限定された。だが七類型は抽象的で、どの文書が該当するかは各府省庁が決められる。そのため役所ごとの裁量で都合の悪い文書を「一年未満」とし、すぐに廃棄してしまう余地が残っている。
・・・ 与党内には「公文書管理法は、むやみに役所の文書を捨てないためにつくった法律。桜を見る会の名簿も法律に照らせば、最低五年は保存しないとおかしい」(自民党中堅)と現状に懸念を示す声も出ている。 
https://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201912/CK2019120802000131.html



中村哲さん最後の寄稿 アフガン近代化の彼方、何を見る(2019/12/8東京新聞)
 我々(われわれ)の「緑の大地計画」(※1)はアフガニスタン東部の中心地・ジャララバード北部農村を潤し、二〇二〇年、その最終段階に入る。大部分がヒンズークシ山脈を源流とするクナール川流域で、村落は大小の険峻(けんしゅん)な峡谷に散在する。辺鄙(へんぴ)で孤立した村も少なくない。
 比較的大きな半平野部は人口が多く、公的事業も行われるが、小さな村はしばしば関心をひかず、昔と変わらぬ生活を送っていることが少なくない。我々の灌漑(かんがい)計画もそうで、「経済効果」を考えて後回しにしてきた村もある。こうした村は旧来の文化風習を堅持する傾向が強く、過激な宗教主義の温床ともなる。当然、治安当局が警戒し、外国人はもちろん、政府関係者でさえも恐れて近寄らない。
◆忠誠集める英雄
 ゴレークはそうした村の一つで、人口約五千人、耕地面積は二百ヘクタールに満たない。これまで、日本の非政府組織(NGO)である日本国際ボランティアセンターが診療所を運営したことがあるだけで、まともな事業は行われたことがなかった。PMS(平和医療団・日本=※2)としては、計画の完成に当たり、このような例を拾い上げ、計画地域全体に恩恵を行き渡らせる方針を立てている。
 同村はジャララバード市内から半日、クナール川対岸のダラエヌールから筏(いかだ)で渡るか、我々が三年前から工事中の村から遡行(そこう)する。周辺と交流の少ない村で、地域では特異な存在だ。圧倒的多数のパシュトゥン民族の中にあって、唯一パシャイ族の一支族で構成され、家父長的な封建秩序の下にある。
 パシャイはヌーリスタン族と並ぶ東部の山岳民族で、同村の指導者はカカ・マリク・ジャンダール。伝説的な英雄で、村民は彼への忠誠で結束が成り立っている。他部族にも聞こえ、同村には手を出さない。
 十月中旬、我々は予備調査を兼ねて、初の訪問を行った。クナール川をはさんで対岸にPMSが作った堰(せき)があり、年々の河道変化で取水困難に陥っていた。ゴレーク側からも工事を行わないと回復の見通しが立たない。ゴレークの方でも取水口が働かず、度重なる鉄砲水にも脅かされ、耕地は荒れ放題である。この際、一挙に工事を進め、両岸の問題を解決しようとした。
 最初に通されたのは村のゲストハウスで、各家長約二百名が集まって我々を歓待した。他で見かける山の集落とさして変わらないが、貧困にもかかわらず、こざっぱりしていて、惨めな様子は少しも感ぜられなかった。
 ジャンダールは年齢八十歳、村を代表して応対した。彼と対面するのは初めてで、厳(いか)めしい偉丈夫を想像していたが、意外に小柄で人懐っこく、温厚な紳士だ。威あって猛からず、周囲の者を目配せ一つで動かす。
 PMSの仕事はよく知られていた。同村上下流は、既に計画完了間際で、ここだけが残されていたからである。
 「水や収穫のことで、困ったことはありませんか」
 「専門家の諸君にお任せします。諸君の誠実を信じます。お迎えできたことだけで、村はうれしいのです」
◆終末的世相の中
 こんな言葉はめったに聞けない。彼らは神と人を信じることでしか、この厳しい世界を生きられないのだ。かつて一般的であった倫理観の神髄を懐かしく聞き、対照的な都市部の民心の変化を思い浮かべていた−約十八年前(〇一年)の軍事介入とその後の近代化は、結末が明らかになり始めている。アフガン人の中にさえ、農村部の後進性を笑い、忠誠だの信義だのは時代遅れとする風潮が台頭している。
 近代化と民主化はしばしば同義である。巨大都市カブールでは、上流層の間で東京やロンドンとさして変わらぬファッションが流行する。見たこともない交通ラッシュ、霞(かすみ)のように街路を覆う排ガス。人権は叫ばれても、街路にうずくまる行倒れや流民たちへの温かい視線は薄れた。泡立つカブール川の汚濁はもはや川とは言えず、両岸はプラスチックごみが堆積する。・・・
https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201912/CK2019120802000134.html



個性派保育ピンチ 幼保無償化対象外で入会激減(2019/12/8東京新聞)
 型にはめない自由な子育てを提唱した小児科医の故・毛利子来(たねき)さんらがつくり、外遊び主体の保育で知られる東京都世田谷区の保育グループ「あそびの会」が、今年十月に始まった幼保無償化のあおりで運営の危機に陥っている。保育園でも幼稚園でもないため制度の対象外となり、来年度は兄や姉が通っている数人を除き、新規入会児がゼロに。個性的な幼児教育をする各地のグループなどが同様の状況になっており、保護者らから救済を求める声が上がっている。
 「まだ雨降ってないから、外に出ようか」。世田谷区三宿の住宅街にある「あそびの会」の保育室。午前九時。やってきた子どもたちに同会代表の石川由喜夫さん(70)が声を掛けると、男児が「イエーイ!」と手を上げて喜んだ。目の前にある公園に出ると、子どもたちは縄跳びをして元気に遊び始めた。
 その様子を見守っていた父母の会会長の西田ひとみさん(45)は、五歳男児を預け「ここでは子どもの目の輝きが違います」と話す。
 あそびの会は一九七三年三月、「遊びきっていない子が多すぎる。もっと外で遊ぶ保育を」と、毛利さんやソーシャルワーカーの石川さんらを中心に、渋谷区の原宿で外遊び主体の保育グループ「おひさまの会」をつくったのが始まり。八七年三月から現在の場所で二〜五歳児を預かっている。雨でなければ毎日外へ出かけ、世田谷公園や駒沢公園、羽根木公園や多摩川など区内の自然豊かな場所でヨモギ摘みや虫捕りなどをして遊ぶ。渋谷区長の長谷部健さんも「おひさまの会」出身だ。
 六歳男児を預けている塩島紀子さん(45)は「外遊びで育つものは多くて、子どもは世界を五感で受け止め、地面の色を晴れと雨の日で描き分けています。縦割り保育で障害がある子も受け入れるので、年下や障害がある子への気配りも自然に学ぶ」と、会の教育の良さを語る。
 現在、通っている子は二十一人。新年度に入る子は毎年、前年十一月からの区の幼稚園入園申込時に十人近く入会していた。ところが今年は兄や姉が通っている数人以外、新たな入会児はいない。
 「問い合わせはたくさんあって『無償化はどうなってますか?』と聞かれ、『対象じゃない』と言うと申し込みに来ない。去年までは私立幼稚園と月額一万円程度の差だったが、今年はうちの保育料四万二千円かゼロかだから、全く勝負にならない」と石川さんは嘆く。幼保無償化制度では、認可外の保育施設等が対象になるには「保育の必要性の認定」が必要なため、幼児教育をするこうした施設は対象から外れる。「四十年以上も続いてきたのに」と、保護者らは救済を求める。
 世田谷区保育認定・調整課は「国の方針が出ないと区では対応できない」と説明。同区議会は五日、幼児教育の質を確保する施設も無償化の対象にするよう要望する意見書を、衆参両院議長や首相、文部科学相ら宛てに提出した。文科省幼児教育課は「認可外でも地域で重要な施設は、自治体と協力した支援の在り方を検討している」と話している。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201912/CK2019120802000137.html



匿名での出産制度導入 熊本、赤ちゃんポストの病院(2019/12/8東京新聞)
 慈恵病院(熊本市)は七日、妊婦が孤立した状況で出産が迫っている場合などに限り、匿名で出産できる事実上の「内密出産制度」を導入したと発表した。同病院によると、現段階で匿名妊婦を受け入れる国内唯一の病院になったという。ただ、匿名での出産は子どもが出自を知ることができない問題があるため「ぎりぎりまで実名出産を促す」と説明している。
 同病院は親が育てられない乳幼児を匿名でも受け入れる施設「こうのとりのゆりかご」(赤ちゃんポスト)を運営している。
 導入した制度は、病院の新生児相談室長に身元を明かすのを条件に仮名での出産を認める。妊婦が経済的に苦しい場合、病院が医療費を立て替える。出産した子どもが一定の年齢に達して希望すれば、病院の新生児相談室で親の情報を閲覧できるようにする。ただし、出産が切迫した妊婦が名前を一切明かさない場合でも受け入れることを検討する。同病院は孤立した妊婦の支援策として内密出産の導入を目指し、熊本市と協議を進めてきたが進展が見られず、自宅などでの危険な孤立出産を防ぐために実施を決めた。熊本地方法務局はこれまでに、内密出産が「現行法の解釈で可能」との見解を示している。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201912/CK2019120802000120.html


posted by オダック at 19:25| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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