2020年01月26日

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(声)沖縄の犠牲に無関心はいけない(2020/1/26朝日新聞) 生花店経営 大井友浩(長野県 42)
 沖縄戦の戦跡を追体験するツアーに先日、高校1年の息子と行ってきた。「現地自給」「軍官民共生共死」「鬼畜米英」という合言葉の下、沖縄の一般市民が戦闘に巻き込まれ、集団自決を強いられ、4人に1人が亡くなったという。2日間で約20カ所の戦跡を巡り、そこで何が起きたのか、また要因となった軍国主義と皇民化教育の実態などを学んだ。
 「国家のために命を捧げよ」は、自決の際に使われた言葉だ。あまりのむごさに、当時の海軍司令官だった大田実は「沖縄県民斯(か)ク戦ヘリ 県民ニ対シ後世特別ノ御高配ヲ賜ランコトヲ」などの電文を海軍次官へ打った後、自決した。
 翻って、現在の沖縄の実情はどうか。沖縄は日米安保条約とそれに付随する日米地位協定の踏み台となり、辺野古の埋め立て問題では県民の民意がないがしろにされている。見方によっては、憲法9条さえも沖縄の犠牲の上に成り立っているのではないか。無関心ではいけない。わたしたちの生活と沖縄とのつながりに想像力を働かせる必要がある。そして今こそ、大田司令官も願っていた「特別の配慮」が必要な時ではないか。特に為政者に訴えたい。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14341407.html?iref=mor_articlelink03



<社説>選択的夫婦別姓 導入へ議論進めるべきだ(2020/1/26琉球新報)
 選択的夫婦別姓の導入を訴えた野党議員の質問に対し、議員席から「だったら結婚しなくていい」とやじが飛んだという。極めて遺憾である。

 問題は22日、国民民主党の玉木雄一郎代表の衆院代表質問の際に起きた。玉木氏は、若い男性が交際中の女性から「姓を変えないといけないから結婚できない」と言われたとのエピソードを紹介し「夫婦同姓が結婚の障害となっている」と指摘した。その際に、やじが飛んだという。
 やじが事実なら夫婦別姓を求める人たちを冷笑し、傷つける発言だ。国会議員として許されまい。玉木氏は、やじを飛ばしたのは自民党の女性議員だったとして「こういう自民党だから少子化が止まらなかった」と批判した。
 野党側は自民党に事実関係の確認を求めたが、複数議員の証言として、発言したのは杉田水脈衆院議員だと指摘した。野党有志議員は衆院議長に発言者の特定を求め、「憲法が保障する結婚の自由を否定する暴言だ」と謝罪や発言撤回を促すよう申し入れた。
・・・ 杉田氏といえば2018年、月刊誌への寄稿で性的少数者(LGBT)を攻撃した人物だ。「LGBTのカップルのために税金を使うことに賛同が得られるのか。彼ら彼女らは子どもをつくらない、つまり『生産性』がない」などと持論を展開した。
 少数者や弱者の人権を否定し、差別や偏見を助長する信じられない主張だったが、自民党は杉田氏をかばう姿勢を見せ、大きな批判を招いた。今回のやじについては「確認していない」としているが、公党として事実関係をきちんと調査する責任がある。
 ただ皮肉にも今回の問題で、選択的夫婦別姓制度に再び焦点が当たることになった。
 内閣府が18年2月に公表した世論調査で選択的夫婦別姓制度に賛成する人は過去最高の42・5%だった。反対は29・3%。足元では賛成がさらに増えているのではないか。
 選択的夫婦別姓で法務省は1996年と2010年に導入の改正法案を準備したが、自民などの保守派が「家族の絆が壊れる」と反対し、提出されていない。強制的に同姓にしないと家族が崩壊する、との主張に説得力はない。
 安倍政権下で夫婦別姓の議論は進んでいない。「女性活躍」の看板を掲げるのなら、強制的な同姓により社会で不便や不利益を受けている人の声に耳を傾けるべきだ。
 同姓を法律で義務付けているのは世界で日本だけだという。多様な価値観を尊重し、女性の社会進出の障害にもなっている同姓規定の見直しに向け、国会は速やかに議論を進めてもらいたい。もし異論があるのなら、やじではなく、堂々と議論すべきである。
https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1063224.html



(声)賭博認める国か否か、議論のとき(2020/1/25朝日新聞) プログラマー 大畑靖夫(熊本県 63)
 IR実施法というと何だかわからないが、カジノを含む統合型リゾートである以上、その本質は国が賭博を認める法律としか思えない。
 賭博は元来、日本人が得意とするモノづくりとは正反対なものではないか。もちろんそのサービスにかかわる雇用はあるだろうが、お金を賭けることでもうかるとすれば、それ以上に損をする人もいるだろうし、経済効果はゼロに等しい。さらに胴元の出店企業に手数料の「寺銭」をかすめ取られるだけのことだ。
 加えて、ギャンブル依存症増加の経済的損失についても、政府の見通しは甘すぎるのではないだろうか。
 逮捕された秋元司衆議院議員は、IR参入を目指す中国企業側から賄賂を受け取っていたとされ、統合型リゾート施設は既にスタート以前で汚い金にまみれていたことになる。
 安倍晋三首相は「美しい日本」と折に触れて言っていたが、賭博行為は果たして美しい国と両立するのだろうか。私は日本経済の健全な発展は、額に汗して働いてこそ生まれると思う。
 今国会では、賭博を認める国になっていいのか否か、真摯(しんし)に議論して欲しい。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14339967.html?iref=mor_articlelink03



【社説】代表質問終わる 不遜な首相の答弁態度(2020/1/25東京新聞)
 安倍晋三首相の施政方針演説に対する各党代表質問が終わった。首相の答弁は、都合の悪いことには口をつぐみ、説明に努めようという姿勢は見られない。国民の代表である国会への冒涜(ぼうとく)である。
 二〇一二年発足の第二次内閣以降、七年以上にわたる長期政権の驕(おご)りは極まったと言わざるを得ない。きのう終わった各党代表質問に対する首相の答弁である。
 野党側は、「桜を見る会」の問題や、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)に絡み現職の秋元司衆院議員が逮捕された汚職事件、公職選挙法に違反する可能性がある「政治とカネ」の問題で二閣僚が相次いで辞任したことなどを追及した。
 首相は代表質問前に「堂々と政策論争を行いたい」と語っていたが、政権が行政に関する正しい情報を国会に開示して、疑問に誠実に答えるか否かは、議会制民主主義の根幹に関わる重大な問題だ。
 首相が施政方針で、桜の「さ」の字も、カジノの「か」の字も触れなかった以上、野党側が厳しく追及するのは当然である。
 しかし、首相の答弁は木で鼻をくくったかのようなものだった。
 立憲民主党の枝野幸男代表は、首相が桜を見る会に地元支援者らを多数招待したことが公選法違反に当たるのでは、とただしたが、首相は招待客は内閣府や内閣官房が決めるので公選法違反との「指摘は当たらない」と突っぱねた。
 枝野氏が昨年の招待者名簿の再調査と開示を求めても、首相はすでに廃棄済みとして拒否。廃棄した証拠となる履歴(ログ)の開示要求にはシステムに不正侵入される可能性を理由に拒んだ。
 その答弁姿勢からは、事実を調査し、国民の疑念を晴らそうとする姿勢はまったく感じられない。
 IR汚職に関しても同様だ。
 国民民主党の玉木雄一郎代表がIR事業の凍結を求めたが、首相は逮捕された秋元氏を副大臣に任命した責任は認めつつも、捜査中を理由に詳細なコメントを拒み、引き続きIR事業を推進する考えを強調した。
 与党公明党の斉藤鉄夫幹事長は「長期政権の緩みや驕りを排し、謙虚さと誠実さを持って政権運営に当たり、国民の信頼回復に努めるべきだ」と指摘したが、首相は答弁で触れようとしなかった。
 国民の批判や疑念と誠実に向き合わないのは長期政権の弊害そのものだ。週明けから始まる国会の予算委員会で、引き続き厳しく追及されるべき課題である。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2020012502000147.html



お前はもう死んでいる? オリオン座ベテルギウス爆発か(2020/1/24朝日新聞)
 冬を代表する星座オリオン座の左上の赤い星、ベテルギウスが昨年末から急に暗くなり、これまでの半分以下の明るさになった。爆発するのではないかと話題になっている。
 ベテルギウスは800万歳で、太陽の46億歳に比べてはるかに若い。だが重さは太陽の10倍以上あり、「太く短く」生きる運命にある。すでに中心の水素燃料をほぼ使い果たし、膨らんでしまった赤色超巨星だ。半径は太陽から木星までの距離とほぼ同じ。形もややいびつで表面は不均一に脈打ち、いずれ超新星爆発を起こす。
 地球から近く700光年しかなく、現代の望遠鏡では表面の模様まで見える。明るさも常に変動しており、今回はいくつかの変動周期がたまたま重なって普通以上に暗くなったのだろう。
 爆発すれば、聖書にある「ベツレヘムの星」のように、昼間でも見えるほど明るくなる。大丈夫なのか。計算によると、爆発で出る放射線は地球の大気を突き抜けるほどではないので、大きな影響はないはずだという。
 それに宇宙のことだ。爆発は明日かも知れないが、10万年後かも知れない。もしかしたら、実はすでに爆発していて、光が届いて私たちが確認できるのが700年後なのかもしれない。そこで思い出すのは、漫画「北斗の拳」だ。核戦争で荒廃した世界で主人公ケンシロウが巨漢を相手に不思議な北斗神拳を使う。「お前はもう死んでいる」というセリフがはやった。ベテルギウスはどうなのだろう。
 1987年、小柴昌俊さんは16万光年先の超新星爆発から届いたニュートリノを捕まえた。以来、観測できる超新星爆発は起きていない。今後の超新星爆発に備えて、今まで以上にニュートリノを高感度で観測できるように、スーパーカミオカンデの超純水にガドリニウムの化合物を混ぜる準備が進んでいる。
◆村山斉
 むらやま・ひとし 1964年生まれ。専門は素粒子物理学。カリフォルニア大バークリー校教授。初代の東京大カブリ数物連携宇宙研究機構長を務めた。
https://digital.asahi.com/articles/ASN1P53PPMDRULBJ00C.html?iref=comtop_favorite_02


posted by オダック at 19:52| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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