2020年08月02日

PICK UP NEWS

【社説】森友問題遺族訴訟 佐川氏、法廷で証言せよ(2020/7/17中国新聞)
 元財務省近畿財務局の職員が学校法人「森友学園」への国有地売却を巡る公文書改ざんを強要され自殺したとして、妻が国と佐川宣寿元国税庁長官に損害賠償を求めた訴訟が大阪地裁で始まった。最大の焦点は、改ざんが何のために行われ、佐川氏の関与が具体的に明らかにされるかどうかである。
 「何をさせられたのか真実を知りたい」。訴訟に踏み切った妻の思いは、夫の自殺の原因や改ざんの真相を明らかにすることにある。決して済んだこととして終わらせてはならない。
 命を絶った元職員は赤木俊夫さん。森友学園を巡る公文書改ざん問題が発覚した後の2018年3月に、手記と遺書を残して自殺した。訴状によると、妻の雅子さんは、改ざんを俊夫さんに指示したなどとして、国に1億700万円、佐川氏に550万円をそれぞれ求めている。
 これに対し、国と佐川氏はそれぞれ答弁書で請求棄却を求めた。いずれも改ざんの経緯には言及しないとしている。
 雅子さんは公の場に初めて姿を見せて意見陳述し、「国は真相が知りたいという私の思いを裏切り続けてきた」と訴えた。
 雅子さんは今年3月、俊夫さんの手記や遺書を公表し、政府に真相解明を求めた。ところが財務省は「新しい事実は判明したとは言えない」と再調査を拒んでいる。
 18年6月の財務省の調査報告書では、当時理財局長だった佐川氏が改ざんを方向付けたものの、具体的な指示については認めていない。俊夫さんが自殺したことはもちろん、改ざんに抵抗した職員がいたことにも触れていない。
 これでは「夫のことが切り捨てられた」と、政府に対して強い不信感を抱くのもやむを得まい。手記の記述と大きく食い違う点がある以上、再調査は欠かせないはずだ。
 俊夫さんは昨年、公務災害に認定された。雅子さんは今年4月に認定に関する文書の開示を求めたが、近畿財務局はコロナ禍による業務の多忙を理由に、開示決定の期限を来年5月に先延ばしにした。
 労務災害関連の文書は通常、60日以内で開示の可否が決まるが、1年先である。開示に後ろ向きな姿勢には、あきれるしかない。これに対しても、雅子さんは違法確認を求める裁判を起こしている。
 財務省の体質だけでなく、安倍晋三首相を巡る問題もあらためて問われている。
 首相が17年2月の国会で、「(森友問題に)私や妻が関わっていれば総理大臣も国会議員も辞める」と答弁した。これが財務省の隠蔽(いんぺい)工作のきっかけになったとの見方は強い。
 原告側は今後、佐川氏や関係職員に法廷で証言を求めていく考えでいる。意見陳述後の記者会見でも、雅子さんは「指示していないなら指示していないと、本人の口から聞きたいと思います」と述べ、佐川氏が自ら説明するよう求めた。
 第三者委員会による再調査を要求する署名は雅子さんの呼び掛けで始まり、35万人分を集めた。多くの国民が真相究明を求めている。
 俊夫さんの手記には「元は、すべて、佐川氏の指示」と記されていた。佐川氏は、法廷で真相を語らなければならない。
https://this.kiji.is/656613482489758817



4世代がんと戦う住民 政府は責任回避し続け <忘れられた声〜世界初の核実験から75年 >(2020/7/17東京新聞)
◆「トリニティ実験」 広島、長崎の1カ月前に
 見渡す限りの荒野。照り付ける太陽の下、虫の音だけが聞こえる。1945年7月16日午前5時半、広島、長崎への原爆投下に先立ち、米政府が世界初の核実験「トリニティ実験」を秘密裏に成功させた南西部ニューメキシコ州の跡地。75年を経た今も、自然界の最大10倍の放射線が検出されるという。
◆「弾薬庫の爆発」とだまされて
 東京都の3・7倍の広さを持つ陸軍ミサイル試験場の一角にある跡地は、軍が春と秋に年2回公開し、「迅速な終戦につながった」と実験の意義を伝える。が、負の面はあまり触れられない。周辺住民らが「弾薬庫の爆発」とだまされたまま、降り注ぐ死の灰にさらされたこと、危険が広範に及び、ここで二度と核実験が行われなかったこと―。
◆がんの苦しみは続く
 山を隔てた東側の盆地では実験後、がんに苦しむ住民が相次ぎ、実験の影響を問う声が今も絶えない。
 人口3000のトゥラロサ村。建設会社社長ティナ・コルドバさん(60)の家族は1950年代以降、曽祖父から自身まで4世代ががんと闘ってきた。実験時3歳だった父親は口腔がんや前立腺がんに侵され、化学療法の末に71歳で死亡。体重は30キロ減り、最期の8カ月は食事もできなかった。「あの怖さは筆舌に尽くしがたい」。自身は38歳で甲状腺がんが発見され、妹は皮膚がんの治療中という。
 「この村で私の経験は特別ではない。がんは『もしか』ではなく『いつか』の問題」。2005年、他の住民とともに被害を訴える団体を発足させ、米政府に補償と謝罪を求めている。
◆米政府は「無人地帯」と主調
 広島、長崎の被爆者やその家族には、日米合同の研究機関が遺伝的影響を含む健康調査を続けている。一方、米政府はトリニティ実験は「無人地帯」で行われたと主張し、周辺住民の健康被害を認めず、こうした調査も補償もしなかった。
 しかし、米疾病対策センター(CDC)は10年、周辺地域の実験後の放射線レベルが許容水準の「1万倍」だったと発表。実験当時、住民の多くが雨水を飲料水に使い、搾乳用の牛やヤギを飼う自給自足の生活をしており「内部被ばくで重大な健康被害を及ぼした可能性」があると認めた。19年には、周辺地域で当時、乳児死亡率が上昇したのに当局が公表していなかった疑いも明るみに出た。
 CDCの調査を担当した保健物理学者ジョセフ・ションカ博士(72)は「周辺住民らへの影響は指摘されながら、研究されなかった。事実をねじ曲げ、責任を回避しようとしたのでは」と米政府の対応を批判する。
◆死と破壊の物語は今もなお
 当時の住民のほとんどは既に他界したとみられ、「被害の全容は、もう永久に分からない」とコルドバさん。「核時代の幕開け」として歴史に刻まれた実験は、必ずしも過去の話ではない。「単なる成功物語ではなく、今も続いている米国民の死と破壊の物語なのです」

 米国が国家ぐるみで原爆を開発した「マンハッタン計画」の集大成とされるトリニティ実験。その被害は広島、長崎の陰に隠れ、「忘れられた犠牲」とも呼ばれる。トランプ政権が核兵力増強へ意欲を見せる今、戦後も核関連施設が集積してきたニューメキシコ州の住民や、マンハッタン計画の科学者らの思いを追った。
 米国の原爆開発 米国は1940年代初頭から原爆開発計画を推進。ナチス・ドイツが先行する恐れを背景に、ニューメキシコ州のロスアラモス研究所を中心として、テネシー州オークリッジでウラン、ワシントン州ハンフォードでプルトニウムの製造が進められた。45年7月16日、ニューメキシコ州の「トリニティ・サイト」で初の核実験を実施。8月6日、広島にウラン原爆を、9日に長崎にプルトニウム原爆を投下した。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/43014



(声)平和のバトン 今も色あせぬ、子らの被爆体験記 無職 小林則之(岐阜県 85)(2020/7/17朝日新聞)
 広島での学生時代、被爆者実態調査に参加し、聞き取りをしたことがある。
 「ピカドンのこたぁ、なんも話しとうない」「ピカなんて、みんな忘れてしもうた」という人が多かった。そこには被爆者の心の奥底にある強い憤りと深い悲しみが感じられた。
 その少し前、大学の長田新先生が市内の中高校をまわって、生徒たちの被爆体験記を集められた。先生自身が原爆でつらく苦しい体験をされたことから、平和教育のために始められたのだった。体験記は1951年に長田新編「原爆の子〜広島の少年少女のうったえ」として出版された。大人たちが堅く口を閉ざして語らなかった真実が、率直に生々しく書かれている。
 「原爆の子」は2010年に岩波文庫ワイド版(上下)として再刊され、大きな字で読みやすくなっている。戦後75年、戦争や原爆の悲惨な記憶はどんどん風化し、自民党が憲法改正草案を示すなど、大切にしてきた平和に逆行する動きも出てきている。今こそ「原爆の子」を多くの人に読んでいただけたらと思う。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14551883.html?iref=mor_articlelink05



(声)米軍コロナ情報、国は開示求めよ 無職 大谷和一(神奈川県 79)(2020/7/17朝日新聞)
 沖縄の米軍基地では新型コロナウイルスの感染者が急速に広がっている。だが、米軍からは感染者の行動履歴などの十分な情報が得られず、県や自治体は苦悩している。
 一方、お隣の在韓米軍は感染者の身分や行動を積極的に公表しているという。日本は現在、水際作戦として米国からの入国を拒否しているが、米兵らは日米地位協定で対象外だ。米兵らは日本国内の基地に直接入ることができ、検疫も適用されず、行政の感染対策も及ばない「ブラックボックス」だ。これでは住民も不安でたまらない。
 また、山口県の岩国や私の住む神奈川県の米軍厚木基地でも感染者が発生し、市中への拡大が懸念される。米軍施設を抱える15都道府県の渉外知事会は、必要に応じて、米側が行う検疫など防疫措置についても支援を行うことなどを日本政府に要請している。日本政府は前面に立って、米軍に情報開示や感染防止対策の徹底を求め、検疫に関し日本の国内法が適用できるよう、米国政府と交渉してもらいたい。米軍基地からコロナ感染が広がり、国民の命が危険に脅かされないよう、日米両政府は早急な対応をしてもらいたい。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14551882.html?iref=mor_articlelink04



(社説)高齢者施設 災害死を防ぐために(2020/7/17朝日新聞)
 高齢者施設が自然災害に直撃され、入所者が命を落とす悲劇が再び起きた。自力で避難することが難しい人たちをどう守るか。問題点を検証し、対策を重ねていかねばならない。
 今月上旬の熊本豪雨で、球磨村の特別養護老人ホーム「千寿園」の14人が亡くなった。80〜90代の人たちだった。
 園は球磨川とその支流の合流点に近く、浸水想定区域にある。4日早朝に川が氾濫(はんらん)。宿直の職員と近所の住民が入所者らを2階に移したが、約70人のうち40人ほどを上げた時点で水が建物内に流れ込み、水かさが一気に増したという。
 園は水防法で義務づけられた避難確保計画を作っており、年に2回、住民も協力して高台への避難訓練をしていた。それでも多数の犠牲者を出した事実は重い。・・・
 高齢者施設の浸水被害では、16年の台風10号で岩手県岩泉町のグループホームの入所者9人全員が犠牲になった。これを受け、国は浸水想定区域にある高齢者施設や学校、医療施設などの「要配慮者利用施設」に避難確保計画の作成を義務づけた。
 しかし今年1月時点で、対象となる全国約7万8千カ所のうち計画があるのは45%に過ぎない。計画策定の徹底が急務だが、浸水時に想定する避難路が実際に通れるかどうかなど、その実効性も課題になる。
 大切なのは、防災への取り組みを個々の施設任せにせず、地元住民との連携や、施設同士のネットワーク作りなど、多様な安全網を整えていくことだ。
 2年前の西日本豪雨の被災地、岡山県倉敷市真備町では、福祉や医療の約30事業所でつくる連絡会が、地区ごとにある住民組織のまちづくり推進協議会の一部と連携し、仮設住宅の集会室を緊急避難先とする準備を進めている。岩手県では、福祉施設が近隣の企業と支援協定を結んだ事例も見られる。
 災害時に支えが必要なのは、障害者や児童のための施設など数多い。頻発する災害への対策を着実に進めていきたい。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14551878.html?iref=comtop_shasetsu_01



<金口木舌>フクロウは見ている(2020/7/16琉球新報)
 フクロウという鳥は昔から縁起物に結び付けられる。ギリシャやローマの神話でも知恵をつかさどる神の供として描かれ、栃木県の鷲子山上神社では「不苦労」と語呂に掛けてフクロウが飾られている
▼アイヌのユーカラ(神謡)にもフクロウの神が登場し、貧乏な人を助け人間界を守るさまが描かれる。アイヌのユーカラにはフクロウだけでなく身近な動植物が神として登場し、人間との豊かな関わり合いを教えてくれる
▼アイヌ文化の復興拠点として北海道の国立施設「ウポポイ」が開業した。展示の解説や案内には、ユネスコが消滅の危機にある言語・方言として「極めて深刻」と認定したアイヌ語が多く使われている
▼ウポポイの役割は昨年策定した政府のアイヌ施策にも盛り込まれている。そこではアイヌが置かれてきた環境について「法的には等しく国民でありながらも差別され、貧窮を余儀なくされたという歴史的事実を、我々は厳粛に受け止めなければならない」と記した
▼萩生田光一文部科学相は、開業を前に「差別という言葉でひとくくりにすることが、後世にアイヌ文化を伝承するためにいいかどうか、ちょっと考えるところがある」と述べた。アイヌの人はどう聞いただろう
▼「文化」という耳触りのいい言葉で飾って、魂に寄り添わないなら、歴史には向き合えていない。フクロウは天上から見ている。
https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1157258.html



<社説>森友賠償訴訟初弁論 民主主義が問われている(2020/7/16琉球新報)
 学校法人「森友学園」の国有地売却問題に絡む公文書を改ざんした問題で、元財務省近畿財務局職員赤木俊夫さんの妻雅子さんが国と佐川宣寿元国税庁長官に損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が開かれた。国と佐川氏側はいずれも請求棄却を求めた。
 最大の焦点は、改ざんの事実がどう決められ、佐川氏がどう関わったのかである。公文書改ざんの全容を裁判で明らかにしてほしい。民主主義の本質が問われている。
 森友学園への国有地払い下げ問題は、評価額から約8億2千万円も値引きした格安な価格で国有地が売却されていたことに端を発する。学園の名誉校長に一時就任していた安倍昭恵首相夫人の関与などが国会で追及された。
 安倍晋三首相が「私や妻が関係していたなら首相も国会議員も辞める」と答弁したことをきっかけに、財務省の隠蔽工作は始まった。理財局は昭恵夫人らの名前が記載された書類の存否を調べ、近畿財務局に伝えて交渉記録を廃棄していた。
 改ざんを強制された赤木さんは「学園への厚遇と受け取られる箇所は修正するよう指示があったと聞いた」「抵抗したとはいえ、関わった者として責任をどうとるか」と良心の呵責(かしゃく)に苦しんでいた。赤木さんはうつ病を発症して休職。2018年3月に自殺に追い込まれた。
 手記を公表した雅子さんは、国に真相解明を求めた。これに対し、麻生太郎財務相は「新たな事実が判明したことはない」として再調査を否定した。
・・・ 行政文書は、政策決定過程の記録であり、国民への説明責任を果たすものである。それが消えた。隠蔽工作した役所の調査を額面通り信じる国民がいるだろうか。政府から独立した機関の創設など抜本的な改革が必要だ。
 米国ワシントンDC郊外のカレッジ・パークにある米国立公文書館新館は、第1次世界大戦以降の資料を収集している。沖縄戦関係の記録を閲覧していると、文書の余白に人の顔の落書きがあった。会議中に退屈だったのだろうか。それでも行政文書である。米国は、メモであれ、記録なら何でも保管している。民主主義に不可欠な知的資源だからだ。
 「一番重視するのは夫が自ら命を絶った原因と経過を明らかにすることです」。実名を公表し裁判に臨んだ雅子さんは、弁論ではそう意見陳述した。国と佐川氏側は共に、原告の主張に真摯(しんし)に向き合うべきだ。
https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1157235.html



赤木さん妻、法廷で陳述 震える声は涙声に変わった(2020/7/15朝日新聞)
 学校法人森友学園(大阪市)をめぐる財務省の公文書改ざん問題で、同省近畿財務局の赤木俊夫さん(当時54)が自死したのは改ざんに加担させられたからだなどとして、国と佐川宣寿(のぶひさ)・元同省理財局長に計約1億1200万円の損害賠償を求めて提訴した妻の赤木雅子さん(49)は15日、大阪地裁であった第1回口頭弁論で意見陳述した。
 午後2時、大阪市北区の大阪地裁。一番広い202号法廷に、雅子さんは紺色のジャケット姿で一礼して入室し、弁護団のとなりに座った。
 「それでは始めます」。開廷を告げた裁判長に促され、証言台前の椅子に「失礼します」と言ってすわった。
 用意した紙を取り出し、読み上げた。「決裁文書を書き換えることは犯罪です」「国は再調査を実施して、正直に全て明らかにしてください」
 約10分間あった陳述の終盤、それまではっきりした口調だった声が震え始めた。「安倍首相、麻生大臣、私は真実が知りたいです」――。
 時折沈黙しながら、震える声が涙声に変わったのは2018年3月7日、自ら命を絶った夫俊夫さん(当時54)の最期の様子におよんだ時だった。
 「夫は亡くなった日の朝、私に『ありがとう』と言ってくれました」「最期の夫の顔は『絶望』に満ちあふれ、泣いているように見えました」
 「事実を明らかにしてください。公正な判決を下してください」。陳述の最後をそう結んだ。
https://digital.asahi.com/articles/ASN7H666NN7GPTIL02V.html?iref=comtop_list_nat_n02



(声)盲ろう者の「命綱」、触れ合い激減 主婦 中澤由美(東京都 53)(2020/7/15朝日新聞)
 「通訳・介助者」という言葉を聞いたことがありますか? 目と耳の両方に障害のある盲ろう者に対して、情報提供を含めた通訳と移動介助を提供する人のことです。盲ろう者が社会とつながることをお手伝いする役割です。
 私も通訳・介助者ですが、コロナ禍で出番は激減しました。いま多くの盲ろう者が外出できず、情報を得られず、他者とコミュニケーションが取れていないのではないでしょうか。
 盲ろう者と社会のつながりの基本は「触れ合う」ことです。手を重ね合わせることで触手話や指点字、手書き文字をしたり、耳元で聞き取りやすい声(時には大きな声)でコミュニケーションを取ったりします。でも新しい生活様式では控えるべきだとされています。
 先日、ある盲ろう者から聞いた言葉です。「触れ合わなくては社会とつながることができない人間から、触れ合うことを奪ってしまうソーシャルディスタンスは、ソーシャルではなく『コロナディスタンス』だ」
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14549085.html?iref=mor_articlelink06



森友「虚偽答弁」の太田氏が財務次官に 信頼失墜「最強官庁」、再生の道険し(2020/7/15東京新聞)
 財務省は14日、太田充主計局長(60)が20日付で事務方トップの次官に昇格する人事を発表した。森友学園への国有地売却を巡る決裁文書改ざんを主導した佐川宣寿元理財局長の後任として、国会での説明を担当。文書改ざん後に自殺した近畿財務局職員の妻は佐川氏らを提訴し、発覚から3年以上が経過した森友問題は依然尾を引いている。
 自殺した赤木俊夫さん=当時(54)=は残した手記で、本省からの指示で改ざんが進む様子を「これが財務官僚機構の実態」と批判した。太田氏の国会での説明内容には「詭弁を通り越した虚偽答弁」と指摘した。
 財務省は調査報告書で「なぜ改ざんしたか」という問題の核心をあいまいにしたまま、処分された当時の職員の多くを昇進、異動させた。退任する岡本薫明次官と同じく、太田氏も改ざんの結果責任で「文書厳重注意」を受けながら、予算編成を担当する主計局長を経てトップに昇格することになる。
 森友問題の影響について、麻生太郎財務相が14日の記者会見で「信用が失墜した」と認めたように、「最強官庁」と呼ばれる財務省の威信は低下している。消費税増税や新型コロナの対策予算で、明らかな無駄が紛れ込んでも、「官邸の方針なら仕方ない」(財務省幹部)と黙認する場面が多くなったという。太田氏は主計局長として、これらの予算編成を主導した。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/42547


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2020年07月26日

PICK UP NEWS

米軍基地は「ブラックボックス」 コロナ拡大、目に見えぬ新たな脅威に(2020/7/13沖縄タイムス)
 【記者の視点】米軍関係者の新型コロナウイルス感染状況を発表する際、玉城デニー知事は明らかにいら立っていた。感染者数を知っているのに、米軍の意向で県民に伝えられないからだ。「衝撃を受けた」「これだけのクラスターが発生するとは」。ギリギリの表現で危機感を示すのがやっとだった。
 夜になって米軍が感染者数の公表に応じたのは一歩前進だ。ただ、米軍の裁量に委ねる実態は変わらず、県民の不安解消には不十分と言わざるを得ない。
 根本的な問題は、沖縄本島の約15%に及ぶ面積に米軍基地や演習場が点在するにもかかわらず、その中では国内法が適用されないことだ。新型コロナの予防措置、検査や医療の体制、感染者の行動、隔離方法など分からない事だらけだ。
 県は新型コロナの影響による2〜5月の経済損失を約1900億円と見込む。それでも県民は歯を食いしばり、外出や営業を自粛し、感染を抑え込んだ。米軍基地内での感染拡大は、その努力を一瞬で水泡に帰すような結果だ。
 さらに軍の論理を優先するようでは、憤りは増す。情報不足は不信や不安につながり、偏見やデマを生み出し、社会が混乱する恐れもある。未曽有の緊急事態に、米軍は知事に情報を集約し、公表の判断を任せることはできないだろうか。
 このままでは、米軍から派生する騒音や事件、事故のほか、感染症という目に見えない脅威と負担が新たに加わったと認識しなければならない。
 日本と東アジアの安全を守る名目で駐留する軍隊が、県民の命や健康を脅かす事態は許されず、基地を提供する日本政府も抜本的な対策を急ぐべきだ。
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/599656



<金口木舌>梯稀華ちゃん(2020/7/12琉球新報)
 彼女は電気と水道を止められたアパートにいた。学校では一人だけ夏の制服。次第に学校から足が遠のいた。一日一食。担任が届けた給食で食いつないだ。県内の児童養護施設に保護され、真っ先に思った。「あぁ、一日三食も食べられる」
▼13年前、彼女を施設で取材した。ひとり親家庭で共に暮らした父親はある日蒸発し、育児放棄した。最初の取材時、彼女は高校生。それから7年後、2児の母となった彼女を取材した。幸せな家庭を築いたことがうれしかった
▼この悲劇は防げなかったのか。7日、東京都大田区の飲食店員梯(かけはし)沙希容疑者(24)が3歳の娘・稀華(のあ)ちゃんを1週間ほど自宅に放置し衰弱死させたとして、保護責任者遺棄致死容疑で逮捕された。警察によると死因は脱水症状と飢餓だった
▼稀華ちゃんの部屋の出入り口にはソファが立てられ、閉じ込めるような状況だった。独りぼっちで過ごした稀華ちゃんを想像するだけで胸が苦しくなる
▼梯容疑者は鹿児島県に住む交際男性に会いに行っていた。容疑を認め「死ぬとは思わなかった」と供述している。事件の背景を明らかにし、せめて児童虐待の再発防止に生かすしかない
▼前述の彼女は自らの結婚前に戸籍を取り寄せた際、蒸発した父親の再婚と異母きょうだいの存在を知った。「私を放置し、どんな心境だったのか」。彼女の言葉と稀華ちゃんが重なった。
https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1154723.html



(声)国外退去拒否、罰則案に驚く 無職 塩見真知子(大阪府 67)(2020/7/11朝日新聞)
 不法滞在などが理由で入管施設に収容されている外国人に、週1度面会するボランティアをして5年目です。強制退去処分を受けた人、難民認定申請中の人などが対象で、今はイラン、タンザニアの3人。精神的なつらさなどを聞き、できる限りの対応をしていますが、先日、追い打ちをかけるような「罰則案」を報道で知り、たいへん驚きました。
 法務省出入国在留管理庁が設けた有識者専門部会の提言。新たに退去命令制度を作り、拒否した人に刑事罰を科して帰国を促すそうです。
 日本に家族がいて生活基盤がある人もいるのに。今は難民認定を申請すれば強制送還手続きが停止しますが、申請に一定の要件を設けるとのこと。しかも支援するボランティアや弁護士が共犯に問われる恐れがあるそうで、危惧しています。
 技能実習生として来日した勤勉な外国人が安価な労働力になり、劣悪な環境に耐え切れず逃げ出し、不法滞在となった例を数多く見てきました。また、母国での迫害を逃れ、日本に救いを求めて来た人も。難民認定申請は国際的な権利のはずです。
 収容されている人々の人権が尊重されることを切に望みます。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14545170.html?iref=mor_articlelink03



(声)後手の決断、秋田県議会は内省を 県非常勤職員 永井信行(秋田県 66)(2020/7/9朝日新聞)
 小さなアリたちが巣を守るために猛獣と戦っているが、恐れをなして隠れているアリもいる。猛獣が精根尽き果てると、そこに隠れていたアリたちが登場し、今まで共に戦っていたかのように気勢を上げる――。
 意味合いは少し違うが、先日この光景を思い浮かべるようなことがあった。秋田県議会が、陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の秋田市新屋への配備を白紙撤回するよう求める意見書と請願を全会一致で可決・採択したと知った。
 これまで県議会で何度も審議されてきたが、継続審査になったり否決されたりしてきた。それが河野太郎防衛相の配備計画停止表明を受け、一転して可決・採択となったのだ。県議会最大会派の自民党と、隠れていたアリたちが重なって見えた。
 県民は防衛省の調査データの誤りや住民説明会で居眠りした職員の一件などから、不信感を高めていた。秋田を守るために行動しているのに、自民党会派は党上層部の考えに異を唱えず、忠誠を尽くし続けた。決断が後手に回ったことを内省して頂きたい。そして私たちも、県民の声をもって可決に結びつけられなかったことを忘れてはならない。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14542367.html?iref=mor_articlelink03



(声)強制不妊手術、加担した国会の罪 無職 竹沢尚司(埼玉県 86)(2020/7/9朝日新聞)
 旧優生保護法に基づく強制不妊手術について、東京地裁は、個人の尊重や幸福追求権を保障した憲法に反するとの判断を示した。しかし旧法がもたらした長年にわたる国、自治体、何よりも国会が犯してきた罪業は計り知れないと私は感じる。
 1947年に日本国憲法が施行され、その1年後に旧法は制定された。違和感を禁じ得ない。新憲法は個人の尊厳や法の下の平等をうたっているのに、旧法は「不良な子孫の出生を防ぐ」として強制不妊手術を認めるなど、新憲法の理念に背を向けているからだ。
 食糧不足対策として出産を制限しようとする動きも加わったという。戦中は「産めよ増やせよ」だったはずが、戦争に負けた途端に不当な産児制限がされていたとは。
 当時13歳だった私は、旧法が議員立法であることや、国会の全会一致で制定されたことを知らなかった。与野党が共に旧法制定に反対しなかったとは、言葉がない。
 今、米国での黒人差別に対する反対運動が起こっている。我が国にも優劣をつけたがる風潮がいまだ残っているだろうか。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14542369.html?iref=mor_articlelink05



(声)祝島を思い、つながり続けて応援 パート 中川真佐美(福岡県 62)(2020/7/9朝日新聞)
 山口県上関町に中国電力の原発計画が持ち上がったのが1982年。まもなく40年になろうとしています。対岸の瀬戸内海の小さな島、祝島には何度か訪れました。友人たちと1泊し、早朝の原発反対集会に参加したこともあります。
 先日、祝島に特産品のビワとビワ茶、干し大根を注文したら、島の有名な石積みの練り塀を背景にした可愛い猫のポストカードが一枚入っていました。「中川さん、覚えていますよ。島は高齢化が進み、一つの高齢者施設のようになっていてコロナに神経をとがらせています」とありました。人口は300人台に減ったそうです。
 86年のチェルノブイリ事故。2011年の福島の事故。それでも原発を推進する電力会社の巨大な力に翻弄(ほんろう)されながらも、40年間計画に反対してこられた島の方々の人生を思うと、胸が詰まります。
 遠くから応援できることは少ないけれど、忘れないこと、思い出すこと、そしてつながり続けること。「コロナが終息したら、必ず行きます」と手紙を出しました。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14542372.html?iref=mor_articlelink08


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2020年05月31日

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地上の首里城、地下の32軍壕「歴史の両輪、放置せず公開を」 88歳の首里人・吉田さん <6・7県議選 1票の現場から>(2020/5/31琉球新報)
 県議選が告示された。平和や基地問題、医療格差など、沖縄社会には多くの課題がある。暮らしを見つめ、地域に住む人たちの「声」を追った。

 日曜日の午後2時、首里城に人影はなかった。首里で生まれ育った根っからの首里人(すいんちゅ)、吉田朝啓さん(88)の自宅はゆいレール儀保駅下にある。車両が近づくたびにメロディーが流れ、乗客を運ぶ姿は日常に溶け込んでいた。
 75年前、首里城と周辺一帯はがれきであふれていた。吉田さんは頭の中で、戦前と今の街並みを常に対比している。「戦前の首里の街並みを知る最後の世代だろう。生きている間に知っていることをしっかり伝え、後輩たちに首里の未来を考えてもらいたい」
 子どもの頃の遊び場は、もっぱら首里城下町。首里城や弁財天堂を自由に通り抜けていた。当時は住宅街もなく、うっそうとした森だった。川が流れ、魚釣りをしたり、水浴びをしたり、自然があった。
 その日常が徐々に変わっていったのは、県立第一中学校に入学した1944年ごろ。首里城地下で日本軍第32軍司令部壕の構築が始まった。「皇国少年だったから。つるはしを持って壕掘りを手伝おうとした。そしたら軍服を着た偉そうな人に叱り飛ばされてしまった。上(地上)には立派な城があって、下(地下)にも戦争の城があるなあ、と」
 沖縄戦が始まる直前の45年3月に大分県へ疎開。翌年秋に沖縄に戻った。戦前に見た緑はすべてなくなり、がれきの山に変わっていた。石灰岩の白さが目に染みた。「強烈だった。屋敷も石垣も、地上の建物は全部なくなった。それでも路地の脈絡は残っていた」。わずかに残った自宅の痕跡を見て感じた。「一度消えたら何も残らない。残ったものは守らないといけない」
 昨年10月31日、燃え続ける首里城を見て、75年前のことを思い出していた。
 1992年に首里城正殿が復元され、年間280万人の観光客が訪れるようになった。県が4月に発表した首里城復興基本方針は、首里城周辺の地域づくりや沖縄戦で失われた円覚寺などの文化財を復元する計画を盛り込んだが、32軍壕の一般公開について県は「難しい」との立場をとる。
 吉田さんは言う。「県議選に立候補している人はほとんどが戦後生まれ。それでも、首里の街がどういう歴史を歩んできたのか、学び、知ってほしい」
 沖縄にはまだ、75年前の悲劇が残っている。「平和な暮らしは、沖縄戦の犠牲者の上にある。地上の城だけ再建し、地下の城を放置していれば、その時代を生きた住民をないがしろにすることになる」。琉球王朝時代の首里城と、沖縄戦で構築された地下に眠る32軍壕。「そのどちらもあってこその本当の首里の歴史だ」。戦前を知る吉田さんの横顔は厳しかった。
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1130957.html#prettyPhoto



<社説>県の高校生困窮調査 教育格差をなくす施策を(2020/5/31琉球新報)
 高校生の進路支援や子育て対策に生かすために県が実施した「県高校生調査」で、家計の困窮が高校生の学習機会を奪い、進学の希望を失わせていることが示された。

 新型コロナウイルス感染症が経済や雇用に大きな打撃を与えている今、調査時の2019年11月に比べて低所得層の困窮は一層強まっていると考えられる。国や県は子どもたちが学業を続けられ、進学の機会も平等に与えられるよう、奨学金の拡充、オンライン授業にも対応できるネット環境の整備などの施策を急ぐべきだ。
 調査は高校2年生とその保護者を対象に生活や家計、進路などについて聞いた。3年ぶり2回目となる。手取りの世帯収入が122万円未満の「困窮層」に当たる家庭が20%となり、非困窮層と比べて学業や受診経験、食生活などで差が出た。
 困窮世帯では生徒の49%がアルバイトの経験があり、うち3割はバイト代を昼食代や学用品費、家計の足しに充てるなど学校生活や家計を支えていた。さらに「平日」や「年間を通して」働いていると回答した生徒も多く、アルバイトが常態化していた。親世代が低所得にあえぎ、子どもたちは進学を諦めてアルバイトを家計の足しにするという現状がある。
 医療や食生活でも格差がある。困窮世帯では過去1年以内に必要性を感じながらも子どもを受診させなかった経験がある保護者は30%おり、野菜を毎日取っていない世帯も半数を超えた。子どもたちの健康にも悪影響を及ぼす。
 学習の機会でも保護者の88%が経済的に塾に通わせられないと回答した。コロナ禍で休校となる中、4割近くがパソコンを持たず、オンライン授業のスタートラインにすら立てない。
 進学について困窮世帯では45%が「大学まで」を望んでいるが、現実には33%が「高校まで」と考えている。進学を自ら諦めていることを示す。自由記述でも高校生からは「進学したいけどお金がないからと言われた。夢を諦めるしか方法はないのか」、保護者からは「子どもに不自由をかけている。親の無力さを感じる」などと悲痛な声が寄せられる。
 教育格差と共に情報格差も見逃せない。本年度導入された大学などの高等教育無償化を知らない生徒が8割に上り、県が授業料を全額負担する「無料塾」も困窮層の生徒の75%が知らなかった。必要な層に情報が届くよう、行政や学校現場で周知を図ることが重要だ。
 バス通学サポートや就学援助など県が実施した事業には一定の効果が表れている。教育面の施策をさらに充実させる必要がある。県は22年の復帰50年に向けて新たな施策を検討している。思い切った人材育成策を打ち出し、教育格差をなくした上で、教育立県沖縄を実現したい。
https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1130887.html



困窮高校生「命削って働くしか」「進学が親を苦しめないか」 沖縄県調査報告書(2020/5/30琉球新報)
 「進学したいけど、お金がないからと言われた。夢を諦めるしか方法はないのか」「命を削って昼も夜も働くしかない」。沖縄県が29日に発表した2019年高校生調査報告書には、厳しい経済状況にあえぐ親子の悲痛な声がつづられていた。
 母子家庭の生徒は、母親が昼夜問わず働くが家計は苦しいと訴える。その母親が病気にかかり「夢を諦め、高校卒業後、働くことも視野に入れている」とし、同じような悔しい思いをしている人が多いと強調する。
 経済的理由から親から大学進学への厳しさを突き付けられた生徒は「やりたいことができないほど、つらいことはない。人生をやめたくなる」と、思い詰める様子がうかがえた。
 親を気遣う子どもたちの言葉もあった。「進学するとしても、親を苦しめないかが不安。親がどんなに大丈夫と言っても、仕事に加えアルバイトまでしている現状から申し訳なく思っている」「塾には両親が必死で働いたお金を出してくれているので、迷惑を掛けないよう夜ご飯を買うのもやめて夜遅くまで勉強している」
 一方、親からは沖縄の低賃金や交通費、制服代、校納金などかさむ支出を訴える声が多く寄せられた。「沖縄はとにかく収入が低い。どうにかしてほしい」「毎日の生活がかつかつで大変。子どもの体育着も小さくなり買ってあげたくても厳しくて…」「高校生になるとお金がかかりすぎ」などの声があった。
 子どもを進学させたいが経済的に厳しいと思い悩む声もあった。ひとり親世帯の保護者は「進学を考えている子どもに学費が高いから行くなと言えない」とした。
 大学進学の夢を抱く娘を持つ保護者は「できるのであればかなえてあげたい。しかし経済的に苦しいことを娘に伝え、やる気のつぼみをつんでいたように思う。わが家は苦しいので(娘が)アルバイトでためたお金も生活費に充てたりして悲しい現実です」と厳しい現状を訴えた。
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1130707.html



(声)子猫をめぐる温かい心のリレー パート 市原美穂(千葉県 38)(2020/5/29朝日新聞)
 通行量の多い車道の真ん中で子猫が倒れていました。車にぶつかったのでしょう。外傷はないものの、呼吸は荒く意識ももうろうとし瀕死(ひんし)の状態です。その場に居合わせた見知らぬ女性と近くの動物病院に駆け込むと、右前脚と左後ろ脚の骨折という診断でした。
 我が家と女性宅が交代で子猫を引き取り、昼間は通院させて点滴を受け、夜は保温などのケアをしました。猫は4日後には元気を取り戻しました。600グラムほどの体で懸命に生きる姿に胸が熱くなりました。
 うれしい出来事がありました。病院の待合室で一部始終を見ていた方が「治療費に」とカンパを病院にしてくださったのです。さらに、一緒に保護した女性が猫を家族として迎えて、面倒を見てくださることになりました。コロナ禍のなか、子猫は見知らぬ人々とのご縁と、温かい気持ちをもたらしてくれました。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14493379.html?iref=mor_articlelink09



(声)在宅酸素利用、旅行しやすい世に 主婦 西岡あけみ(山口県 60)(2020/5/29朝日新聞)
 以前、友人親子が滋賀県からやってくるため、ビジネスホテルに電話をかけた。友人の息子は心臓が悪く、寝るときだけ在宅酸素の装置を使う。50センチ四方で、電源プラグをコンセントにさすとすぐに使える。
 装置を持ち込めるか担当者に聞くと「部屋が狭く、在宅酸素をセットすると身動きできなくなる可能性がある」。障害者用の部屋を使えないか尋ねると「ベッドが両端に、机が中央にあってコンセントまで届かない。延長コードでも難しい」。食い下がったが、「開業して間もないので、在宅酸素持ち込みのお客さまをお泊めしたことがありません」と、他のホテルを紹介された。障害者用の部屋があるのに、在宅酸素のことをよく知らなかったホテルに残念な思いだ。努力する姿勢を見せてほしかった。
 昨年鬼籍に入った私の息子も心臓に障害があった。「障害者が外出するなんて」という考えの人が身近にもいる。もし、自分が障害があって出かけられないなら、どんなにつらいか、想像できないのだろうか。だれにでも旅行する権利はある。それができない社会ならば、そちらのほうが悪い。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14493375.html?iref=mor_articlelink05



(声)「責任がある」って、またですか 無職 杉本敏秀(東京都 67)(2020/5/29朝日新聞)
 「首相として当然責任がある。批判は真摯(しんし)に受け止めたい」。東京高検の黒川弘務・前検事長が賭けマージャン問題で辞表を提出した際に、安倍晋三首相はそう語った。
 「責任がある」。その言葉を聞いて、昨年10月の記憶がよみがえった。2人の閣僚が不祥事疑惑で相次いで辞任したことだ。
 経済産業相だった菅原一秀氏が辞任した際、安倍首相は「任命責任は私にあり、国民の皆さまに深くおわびを申し上げます」と述べた。
 その数日後、法相だった河井克行氏が辞任した際にも「任命したのは私だ。責任を痛感している」と謝罪している。
 いずれも安倍首相は、責任を自ら認め謝罪した。ではどのように責任を果たしたのだろう。疑問を抱かざるを得ない。首相がやるべきことは疑惑の渦中にある人物に、主権者である国民に対し直接、事実や経緯を説明するよう促すことであろう。それが国民の負託に応えることではないか。
 何度も「責任がある」という言葉を聞かされた。今回はどうなるであろう。国民は納得していない。ただ不信感が募っている。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14493374.html?iref=mor_articlelink04



技能実習や留学、ベトナムの若者守れ 立ち上がる日本人(2020/5/28朝日新聞)
 ベトナムから日本に行く外国人技能実習生や留学生を悪質な仲介業者から守ろうと、ハノイ在住の日本人たちが新たなグループをつくった。ベトナムでは実習生に対する法外な手数料請求といった業者の不正で日本に行く若者の借金が常態化しており、草の根の取り組みで改善を目指す。
 グループの名は「越日希望の轍(わだち)プロジェクト」(IEVJ)。社会貢献に取り組むことを条件にベトナムで実質的にNGOとして活動できる「社会企業」として、3月19日にハノイに設立された。5月からは専用のフェイスブックページを通じて、本格的に始動。実習生や留学生として日本に行くことを希望するベトナム人から、トラブルの無料相談を受けている。
 IEVJの代表を務める伏原宏太さん(49)は1993年4月、ハノイ総合大学のベトナム語学科に2年間留学した。それ以来、仕事を通じてベトナムとかかわりを持ち続けてきた。2008年に日本で法科大学院を卒業した後は、就職した法律事務所の社員としてハノイに赴任。ハノイ法科大学の正規課程でベトナムの法律を学んだ後、国の弁護士養成課程も修了した。国籍の条件があるためベトナムで弁護士になることはできないが、今は独立して法律の知識を生かしたコンサルタント会社を経営している。
 「在日ベトナム人の間で失踪や犯罪がどうして増えているのか、気になり始めた。法律を通して日越双方の社会を見ると、構造的な矛盾の存在に気がついた」。伏原さんは2年前にグループの設立を思い立ったきっかけをこう話す。
 法務省によると、昨年末時点で在日ベトナム人は約41万人。過去10年で約10倍になり、中国人、韓国人に次いで多い。実習生は22万人で半数を超えており、16年からは中国人実習生を抜いて国別で最多となっている。在日ベトナム人が急増するなか、ここ数年は不法残留者も増加。実習生が失踪するケースも目立ち、18年の失踪者は5801人で12年の496人から10倍以上になった。ベトナム人の刑法犯も増えている。
 当初は仕事の合間にSNSを通じて、日本に行く過程でトラブルに遭ったベトナム人の相談に一人で応じていた。「不法残留や失踪の原因は個人ではなく、社会の制度にあり、その改善につなげたい」。そんな思いが強くなる一方、問題を改善するためには協力してくれる人を募って広く活動する必要があると感じ、昨年夏、IEVJの設立を決意。93年に留学した時からの友人でハノイに住む日本企業関係者らに声をかけ、ベトナムと長年にわたってつながりを持つ日本人からも賛同を得た。
 技能実習制度をめぐっては、ベトナムで派遣をあっせんする業者の問題が指摘されてきた。ベトナム人の実習生は「送り出し機関」と呼ばれる人材派遣会社を通じて日本に行く。その際、送り出し機関は規定で定められた3600米ドル(約39万円)を実習生から徴収することになっているが、教育費などさまざまな名目で100万円や150万円といった規定を大幅に上回る額を支払わせる手法が横行している。送り出し機関とは別にブローカーが支払いを求めるケースもある。実習生がこうした費用を払うために多額の借金を背負って日本に来ることは珍しくない。それが失踪者増加の主な原因にもなっている。
 日本側ではここ数年、実習生が働く職場の劣悪な労働環境や、受け入れを担う監理団体とベトナムの送り出し機関との間で交わされた不適切な裏契約が問題として表面化してきた。職場での暴力などが原因で失踪に至った実習生を受け入れる民間の団体もあり、支援が広がりつつある。
 ベトナム側では外貨を稼ぐ手段として政府が労働者の海外派遣を進めており、日本の技能実習制度をめぐる問題は必ずしも社会で共有されてこなかった。伏原さんによると、ベトナムでは「日本に行くのは個人がリスクを冒して選択する問題」と捉えられている面があるという。
 伏原さんはIEVJの活動を通じてベトナム側の意識も変えたいと考えている。活動を始めるにあたって、コーディネーターとしてベトナム人のボランティアも募集。計7人が加わった。
 そのうちの一人のフオンさん(25)は日本の大学院で法律を専門に2年間学び、昨年10月に帰国。日本では警察の通訳として働いた経験もあり、ベトナムでの借金が原因で万引きなどの罪を犯してしまうケースが多いことを知った。「ベトナムの若者は日本でお金を稼いで将来を変えたいと望んでいる。日本に行く前に正しい情報を届けて日越関係に少しでも貢献したい」
 日本に留学した経験のあるハンさん(34)は参加を決めた理由について「ベトナムに帰国後にどんな仕事をするのかまで考えてもらえるように、日本の会社の状況を伝えたい」と説明する。
 IEVJでは、無料相談と被害救済の取り組みのほかに、アンケートなどを通じて約370社あるとされるベトナムの送り出し機関を独自に評価する仕組みづくりも進めている。日本から帰国したベトナム人の若者と企業をつなぐためのジョブフェアの開催を検討し、日越両政府に対しての政策提言も目指す。伏原さんは「ベトナムに長く暮らしてきた日本人として、ベトナムの人たちと一緒に問題に取り組んでいきたい」と意気込んでいる。
 相談用のフェイスブックアドレスは、https://fb.me/KIBOUVJ
https://digital.asahi.com/articles/ASN5T570RN5MUHBI032.html?iref=comtop_list_int_n03



(声)カナダ、外国人労働者にも即給付 学生 永野里美(千葉県 25)(2020/5/28朝日新聞)
 去年5月からワーキングホリデー制度を利用し、カナダ・トロントの飲食店でアルバイトをしていました。3月、新型コロナウイルスの影響で営業はテイクアウトのみとなり、一時解雇されました。
 この先をどうしようと考えていた矢先、カナダ政府から緊急対応給付金(CERB)の発表がありました。コロナ禍で失職した人に月額約16万円、最大4カ月間給付するというものです。申請方法はいたって簡単。オンラインで質問項目に答えていき、後日、郵送でパスワードをもらって再度質問事項に答え、受理を待ちます。私の場合、その後3日ほどで現地の口座に入金されていました。4月8日のことです。
 一時滞在中の外国人労働者の私が政府から給付金をもらえたことに驚き、とても救われました。現地の友人も安心して外出規制に従い、日々の生活を送れています。
 首相の記者会見は毎日ありました。日本政府との対応の違いに驚くばかりです。国から守られるということの意味を考えています。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14491967.html?iref=mor_articlelink06


posted by オダック at 12:28| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする